三木由希子の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○三木参考人 大変難しい質問で、なかなかお答えしにくいところはあるんですが、確かに、知る権利を憲法上の権利であるというふうに位置づけた場合には、少なくとも今後、法改正において現状の水準を下回る改正は、これはできなくなるだろうということは確実にあるとは思うんですね。
 あともう一点が、では、知る権利を憲法に位置づけることによって、さらに個別の制度の改正にまですぐに動くかということになりますと、実際にその知る権利が一体何を保障するものなのかというやはり個別法の議論が必要になってくるということになりますので、結論的に言いますと、法改正でどこまでできるかというのは、恐らく、憲法上に書かれているから確実にいい改正ができるというよりは、やはり個別制度の中の議論がまず大前提ということになろうかと思います。
 ただし、この間、不開示情報の範囲というのは、いろいろな問題は確かにございまして、それが多くの人たちが困っている原因でもあるんですけれども、これについては、やはり公開することによる公益と、それから非公開によって得られる利益みたいなものの比較考量を、なかなか行政組織が上手にできないというか、うまくできないという問題がありまして、そうなったときに、知る権利をより高位に位置づけられていることによってより公益的な判断を促す、そういう効果はあるかもしれないというふうには考えています。
 あるいは、知る権利を憲法上の権利と位置づけることによって、法改正の議論について、その権利を基本的人権として保障するということになりますと、例外をより狭く検討しなきゃいけないというようなそういう効果も期待はできるのかなというふうには考えておりますが、ただし、それは実体的に憲法に知る権利をどういう権利として位置づけるかということと一体の問題であるというふうには考えております。
 それから、公文書の管理の問題は、知る権利を保障するためには記録が残されていなきゃいけないという本質的なところの議論につながってくるかと思います。
 この問題についても、基本的には個別法をきちんと整備していく、あるいは個別法の抜け穴をいかに対処するかという議論に尽きるのではないかとは思いますけれども、ただし、憲法上の権利を保障するために、より法律をそれに合わせた、基本的人権を保障する形に合わせた改正をしていく、そういう議論の手がかりになる可能性はあるかと思います。
 ただ、それはあくまでも知る権利をどういう権利として位置づけるかということと一体であると思いますし、それが現状の表現の自由という規定を超えたものとして何らか規定ができるのであれば、それは議論の余地があるのではないかと思います。

発言情報

speech_id: 119304183X00720170601_028

発言者: 三木由希子

speaker_id: 33784

日付: 2017-06-01

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会