桑子敏雄の発言 (原子力問題調査特別委員会)
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○桑子参考人 避難計画で合意を達成するための範囲をどういうふうに考えるかということでございますけれども、私は福島の南相馬に参りまして市民と話をしましたけれども、二十キロ、三十キロと円が描かれて、その範囲で人々の意識というのは本当に異なっておりまして、その範囲で区切られただけで、お互いに心理的には非常に大きな葛藤が生じております。
また、原発の事故がありましたときに、その拡散の状況ですね。これは、季節風の関係もありますし、それから地形の問題が非常に大きいわけです。ですので、一律に三十キロとか五十キロとかということでいいますと、その影響する範囲が非常に画一的に考えられてしまう。
その制度的なルールを考えることも大事だと思いますけれども、例えば、私がかかわりました、先ほども御紹介しました島根県の松江の大橋川という川があります。これは、島根原発の事故が起きたときには、松江の市民たちがその川を渡って避難しなければいけない、そこに相当な渋滞が起きるだろうと言われておりますし、また、島根原発の近くに川が流れておりまして、恐らくその川を原発の事故のときの放射性物質が遡上して、宍道湖・中海で拡散するだろうというふうに言われております。
ですので、それぞれの原発の立地条件によって影響が相当違って、地域の原発に対する懸念もそれぞれ違うということが考えられますので、その辺も、どういうふうに地域の合意を形成するかということに関してきちんと議論をする必要があるんじゃないかなというふうに思います。
それと、原発立地の、原発の地域の先生方は特に御関心が強いでしょうけれども、なかなかそれも一律に論じることは難しさもありますし、また、制度としての合理性ということも考えなければいけないと思いますし、さまざまな要因をしっかり考えながら制度化することが大事ではないかというふうに思います。