柚木道義の発言 (厚生労働委員会)
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○柚木委員 おはようございます。
本日より介護保険法の法案質疑、これは与野党それぞれの委員の方が、まさに多岐にわたる法案が今回一本化されておりますが、我々も対案も提出させていただいておりますので、私はきょうは政府の方に質疑をさせていただきますが、きょうのそれぞれの委員の中では民進党の対案の方にも質疑もさせていただく中で、しっかりと論点を共有させていただいて、そして、与党のあるいは政府の皆様におかれましては、野党からの案でも取り入れるものは取り入れようじゃないか、こういったぜひ前向きな御答弁をお願いしたい、まずそのようにお願いを申し上げます。
きょう、資料の一枚目に、あしたから年度がかわるわけですが、年度がかわって、さまざまな、医療、介護に絞って、高齢者の方々の主な負担増の例を挙げさせていただいております。
これはもちろん、新年度からすぐというものもあれば、当然、法施行後というものも含めてですが、上から順番に、医療分野がずっと続きます。そして介護、特にこの介護のところは、高額介護サービス費の見直し、そして、この法案にもかかわる二割、三割の部分、それぞれ、二割から三割、一割から二割になったときのもあわせて、こういった形で、一番右側に負担増加額という形で、もちろん介護のところは平均値で算出をしておりますが。
私たち、きょうも質疑の中でしっかりと触れさせていただきますが、例えば、やはり一番、一つの論点になっている、二割から三割負担あるいは一割から二割になったとき、そういった部分で、これは年額で、二割から三割は十七万二千八百円の負担増、一割、二割は十八万円負担増。これはもちろん、両方、ダブルでかかるというケースの方もおられるわけですから、三十五万円負担増とか、さまざまなそういった状況を、その影響を、ではサービスの利用抑制がどのような形で起こっているのか、あるいは今後起こり得るのか、そういったところも含めて、しっかり、やはり調査、検証、そして、その検証結果を政策に反映させていく、PDCAサイクルをしっかりと回していくことが非常に重要であるというふうに思っております。
それで、今、新年度からのこういう状況もある中で、今回、もちろん政府の法案についてもこの後議論をさせていただきますが、我々民進党として、これは五ページ目に資料としておつけをしております対案の御説明も簡単にさせていただければと思います。
通称介護崩壊防止法案ということで、初鹿委員が筆頭提出者として、先日も本会議で趣旨説明並びに答弁もそれぞれ提案者の方からさせていただいておるところでございます。
これは主に、右、左、二本の柱で成り立っていて、大きく全体で五つの安心という形で私たちとしては提案をさせていただいております。
一つ目は、この一、二を一緒に見ていただければいいんですが、私たちは、介護従事者、ヘルパーさん以外の障害福祉従事者の皆さんにもきちんと処遇改善加算がとっていただける、こういう提案をさせていただき、政府も来年度から一万円の処遇改善加算、これも、私たち先立って、まさに介護・障害等従事者の処遇改善のための法案も提出をして、来年度は引き上げとなるわけですが、一万円の引き上げでは、これは保育士さんもそうですけれども、全体の、約十万円程度の、一般の産業別の平均月収に対しての差がまだまだ埋まり切れない中で、これは三十年度からでございますから、二年連続で一万円ふえれば二万円、現状から月給が加算される、こういうことであります。
それから、その下の三については、処遇改善加算をとっても、介護報酬本体がマイナス、処遇改善加算でプラスでも実質マイナス改定であれば、今、やはり介護従事者さんを確保するために事業者さんが持ち出しで、もちろん介護従事者さん以外の方も含めて給与をちょっとずつでも改善をしていく中でそれでも人手が足りなくて、そして、事業者倒産件数は、先日も井坂委員もされていましたけれども過去最悪、こういう状況がある中で、やはり三十年度から報酬の引き上げを想定、こういうところも重要だということで盛り込んでおります。
左側を見ていただきますと、これはずっと一、二から行くんですが、ポイントを言うと、前回の改正のときに一割から二割になった方、そして今回二割から三割になる方、そういった負担増が行われる方に対しては、そもそもその負担増自体が、本当にその後の介護サービスの利用抑制あるいはその他の生活全般のさまざまな支出の抑制、いろいろなことを諦めてしまう、こういうことも起こり得る中で、まずは、これは、法案で金額が、負担がふえる方の所得が書かれるのではなくて、政令で、事実上、国会審議を経なくてもどんどんその対象を拡大していける。社会保障審議会の中でも、二割を全ての方に適用すべきだ、こういう意見も出ている中で、我々は、まさにおおむね上位二〇%の所得額以上、つまり、それより所得の低い方には拡大しないという歯どめをかけよう、こういう趣旨です。
それから、まさにあしたから地方に移管をされる生活援助サービスですね。いわゆる軽度者の方々に対する支援。これについても、これは自治体間のさまざまな格差も、この間も、総合事業の取り組みが指摘をされてきています。現場からもお話を聞いております。
そういう中で、やはり軽度者切りになってしまっては、これはその方々が重度化をしてかえって医療費が高くつく。あるいは、地方でそういうサービスが受けられなくなれば誰が介護するのかといえば、やはり家族の方々がその介護に当たられるということであれば、家族介護による離職者年間十万人、三百万人がそういうことをされながら仕事もされている。そういう離職者がふえてしまいかねない中で、やはり軽度者支援というものをしっかりと私たちとしては重視していく、こういうことで法案に入れております。
それから、六番目を見ていただくと、育休もそうなんですけれども、介護休業。これは、これまでも、議論の中で、法改正の際にも、附帯決議の中でも、やはり介護休業の日数や回数をもっと、今後どんどん介護のサービスを必要とされる方がふえてくる、家族介護をされざるを得ない方がふえてくる中で、やはりその拡充が非常に重要だということで盛り込んでおりまして、これらを五つの安心という形で、次の六ページ目に、コンパクトに、この五項目をこういう形でまとめさせていただいておりますが、一応、こういう形で今申し上げてまいりました。それぞれ、一から五、申し上げました。
介護・障害福祉従事者及びそのほかの方々への処遇改善については、まさに介護従事者離職防止法案と言える、そういう内容。そして、介護報酬もセットで引き上げるというのは介護事業者倒産防止法案とも言える、こういう内容。そして、介護サービス利用者負担、これは二割。三割についても後ほど議論させてもらいますが、どんどん政令で対象を拡大していくということに歯どめをかける、負担の拡大防止法案、こういう位置づけ。そして、軽度者切りはだめですよということで軽度者サービスカット防止法案。そして五点目の、まさに介護離職防止につながる介護休業・介護休暇拡充、介護離職防止法案。こういう五つの安心から成り立っているということでございます。
こういう対案を政府案とともに私たちしっかりと議論をさせていただく中で、やはり必要な、必要なというか、ぜひ修正等を含めて前向きな御対応、答弁もお願いをしたいと思っているところでございます。
それで、実は本会議で安倍総理も答弁をいただいたわけですけれども、答弁の中で、お互いに今後前向きに議論をしていく上で、一つだけちょっと私も述べさせておいていただきたいと思ったのは、七ページ目につけておきましたけれども、安倍政権以前の自民党さんの政権の、麻生政権以降の介護報酬改定のところを、ちょっと赤線を引かせていただいております。
安倍総理が、本会議で民主党政権のときには六千円の処遇改善のプラスだったとわざわざ言及されたわけですが、私たち、どっちがやったやらないの話じゃなくて、その手の議論をするときには、その前段の麻生政権のときに、これは確かに麻生政権のときに実現したことです。ただ、その前段に、当時の民主党が議員立法した法案を、委員長提案で成立させた議員立法を踏まえて、まさにプラス処遇改善が行われた。あるいは、安倍政権の一万三千円の部分についても、まさに私たちが議員立法して、ほかの野党の皆さんとも一緒に委員長提案で成立させたものを踏まえて処遇改善加算が行われた。あるいは、もう言うまでもなく、社会保障・税一体改革の中で、やはり負担増に見合った安心増をということで、ここで財源を確保した上でのこのような流れになってきておりますので。
これまで、麻生政権以降の九千円、民主党の六千円、そして安倍政権になってからの一万三千円、これはどっちがどっちということじゃなくて、まさに与野党ともにしっかりそのような処遇改善の必要性を認識して取り組みをしてきたからこそ、この間の四万円以上の加算になっているということは付言をさせておいていただきたいと思います。
それで、質問をさせていただきます。
特に私からは、まず、一割から二割になって、今回、さらにそれが二割から三割になっていく、こういう負担増、この負担増によって何が起こるのか、あるいは何が起こってきたのか。そこをやはり評価、検証せずして、三割、三%、十二万人の方がアリの一穴でそこからどんどんまたさらに拡大していくということは、非常に私は、サービスの利用抑制、それに伴う家族介護の負担増大、そして介護離職、ゼロどころかむしろふえてしまう、さらに言えば、重度化が進んで、結果的には医療、介護の費用負担、公費の支出も多くなってしまう、こういう懸念を持っておりますが、一割から二割になった負担の影響、昨日も、厚生労働部門会議の方に老健局初め皆さんお越しいただいて説明をいただいたんですが、やはり一割から二割になった影響の検証についてはまだまだ不十分である、そのように認識をしております。
四ページ目には、これは以前も一度御紹介させていただきましたが、ケアマネジメントオンライン、千二百十二人の方が会員の雑誌の調査で、実際、もちろんこれはケアマネジャーさんが答えた比率の中でですから、四割の方が訪問介護やデイサービスの利用を減らした、こういう回答があります。
それに対して、昨日説明をいただきましたが、三ページ目におつけをしております、政府の方の調査ですね。これなんですけれども、これはこの後も、きょう以降も、各委員からも多分、この分析の仕方についてはさまざま論点があると思いますので指摘があろうかと思います。
これは、上側は、一割のままの方と二割になった方で、要は、サービス利用が減少した方が二ポイントぐらいふえています。不変の方は逆に三ポイントぐらい減っている。増加というのも〇・八ポイントある。これはさまざまな分析の仕方があると思いますし、特養、老健、介護療養、それぞれ見ていただくと、退所したという方、それぞれの一割、二割の差を見ていただくと、特養が一・四ポイントふえている、老健が二・七ポイントふえている、介護療養も一・七ポイントふえているということであります。
これは母数が何十万人もですから、これだけのポイント差でいっても、当然、統計的に解析をすれば有意差が出るような水準だと思いますし、有意差が出る場合に、退所や利用抑制をどのような要因で、ではどういう対策が必要なのか、こういったことを考えていかないと、ただ単に、顕著な差は見られないというような分析の仕方は余りにも大ざっぱでありますし、先ほどケアマネオンラインの数字も紹介しましたけれども、やはり、サービスの利用抑制が起こっているというところに対してどのように分析をして対応をとっていくかということが非常に重要だと思います。
大臣、このデータの分析のあり方、これ自体もそうですし、今後、この後も質問しますけれども、やはりさまざまな角度から調査の分析、それに伴う対策を講じていくべきだと私は考えますが、介護の質問、若干前後しますが、大臣、この点について御答弁いただけますか。