吉田恒雄の発言 (厚生労働委員会)
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○吉田参考人 御質問いただきまして、ありがとうございます。
私は、大学で教員をしておりますけれども、もう一つは、きょうここに、胸につけておりますけれども、オレンジリボンというので、児童虐待防止全国ネットワークという民間団体で虐待防止の啓発活動をしております。
私たちが目指しているのは、虐待のない社会を目指すということなんですね。そのためには何が必要かというと、これは介入でも何でもない。そもそも虐待が発生しない世の中をつくる、これが虐待の防止に一番大事なことでしょう。
そのためにはどうしたらいいのかというと、私は、やはり子供と子育てに優しい社会をつくるということだと思います。国、自治体の方は、子育て支援の施策の充実という形で、その実現に向けて取り組む。では、一般の人は何をするかといえば、これは、権限もない、専門性も何もありませんけれども、むしろそこを生かして、本当に自分の気持ちからその優しさを発揮していただく。
例えば、お子さんを連れたお母さんが電車の中で隣り合わせになれば、お子さん、かわいいですねと一言声をかけると、お母さんは本当に喜んでくれる、つらいときでもそういう言葉があれば和らぐんじゃないだろうか。駅の階段の下でベビーカーを抱えて困っているお母さんに一声、お手伝いしましょうかと言う。これは、何も利害関係もない、権限もない人がやるから意味があるだろう。こういう世の中をつくることが虐待のない社会になるだろう。
そうした意味で、児童虐待の啓発というのは、重たい虐待をどうするか、それはもちろん大事なことで、介入もしっかりしなければいけないし、そのためには裁判所のお力もかりるし、でも我々ができるのはそういう社会をつくることだ、それが次の世代をまた担うことになるだろうというので、児童虐待の予防こそ大事だし、そのために一般市民の力を引き出すことが大事だと思っております。