吉田恒雄の発言 (厚生労働委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○吉田参考人 御質問いただきまして、ありがとうございます。
裁判所の関与というときに、ただやみくもにではなくて、当然、その体制が十分に整わなければ絵に描いた餅に終わるということになりかねません。そこで、現在議論されている司法関与、これをさらに実のあるものにするためには、その対応機関である家庭裁判所、これの人員をまずふやすということが必要かと思います。
特に家庭裁判所につきましては、御承知のように、現在、成年後見制度の利用というのは大変大きくなっている、それが事務上の負担にもなっているだろうというふうに思います。そういう点から、家庭裁判所の現在の対応能力という点で、児童虐待の扱い、これが大きな負担になるということは考えられます。
特に、この児童虐待に関しましては、事実の調査であったり、また子供への対応であったり、大変手間暇のかかるケースだと聞いております。家庭裁判所に二十八条の強制分離の手続が継続しますと、調査官を二人つけるというふうに、また、二人以上つけるというふうに聞いております。早急にその審判まで持っていかなければいけないということで事務量は大変だと思います。そうした意味では、家庭裁判所の調査官の増員、また、さらには裁判所の裁判官もふやす。
きょうは細かい資料を持っておりませんけれども、先ほどお話ししましたようなドイツだったり、フランスだったりという話を聞きますと、やはり圧倒的に数が違うというところかと思います。
今の我が国でそれがすぐに実現できるかというと、これはさまざまな理由で、恐らくは徐々にということにならざるを得ないと思いますけれども、そうした意味で、他の制度を活用するということも考えられるのではないか。例えば、親に対する対応、またはその判断というときに、第三の判断機関、メディエーション、仲裁機関のような、そうした制度を設けるということも一つの手だてではないかというふうに思います。
それから、子供に関しましては、先ほどお話も出ましたけれども、現在、家事事件手続法で子供の代理人制度がありますけれども、それをさらに充実するとか、諸外国では、そうした法的な意味での代理人に限らず、いわば擁護の役割をする人を置いたりという制度もあります。そうした場面では、必ずしも調査官、裁判官ではない人がそこに関与する、そして、子供の支援を裁判手続上行っていくということもあり得ると思いますので、さまざま、諸外国の例などを参考にして体制整備につなげていくということも可能ではないかと思っております。
以上です。