秋葉賢也の発言 (災害対策特別委員会)
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○秋葉委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。
この際、去る八月二十九日、平成二十九年七月九州北部豪雨による被害状況等調査のため、大分県及び福岡県に委員派遣を行いましたので、派遣委員を代表いたしまして、私から調査の概要について御報告申し上げます。
派遣委員は、自由民主党・無所属の会の新谷正義君、今野智博君、民進党・無所属クラブの小宮山泰子君、重徳和彦君、公明党の赤羽一嘉君、日本共産党の真島省三君、日本維新の会の河野正美君、そして私、秋葉賢也の八名であります。
七月五日から六日にかけて、九州北部地方では、総降水量が多いところで五百ミリを超える大雨となりました。福岡県は、朝倉市、東峰村を中心とした地域において、わずか九時間で七百七十四ミリという記録的な豪雨を観測いたしました。
この豪雨により、土砂災害や河川の氾濫が多発し、福岡県においては、九月四日現在で死者・行方不明者三十八名、住家被害一千六百三十八棟、また、大分県においては、死者三名、住家被害一千三百十五棟といった被害が出ております。加えて、河川、道路や鉄道等の公共インフラ、農地や農業用施設などにも多大な被害が発生しており、住民の方々の生活や地域の経済、産業にも甚大な影響を与えております。
ここに改めて、今般の災害によりとうとい生命を失われた方々の御冥福を心からお祈り申し上げますとともに、被災者の皆様に対して衷心よりお見舞いを申し上げます。
それでは、調査の概要について御報告いたします。
まず、大分県日田市役所において、安東大分県副知事、原田日田市長、前田中津市副市長から、それぞれ被害状況の説明を聴取し、被災者の生活再建への支援、農林水産業や商工業、観光産業への支援、復旧復興に向けての財政支援等について要望を受けました。
その後、日田市内を流れる花月川のJR九州鉄道橋落橋現場を視察いたしました。落橋は、滞留した流木が流れをせきとめ、その水圧により橋脚が崩壊したことによるとのことでありました。また、JR久大本線の現在不通となっている区間はバスによる代行輸送を実施しており、JR九州は二〇一八年夏をめどに復旧に取り組むとのことでありますが、久大本線は、地域住民の貴重な交通手段であるとともに観光にとっても重要な路線であることから、一日も早い全線復旧が望まれております。
次に、福岡県東峰村の岩屋地区において、被害の状況及び県道八女香春線の復旧状況について説明を聴取いたしました。
岩屋地区は、土石流により宝珠山川が河道閉塞や護岸崩壊、氾濫を起こし、甚大な被害が生じております。また、被害を受けた県道八女香春線は、福岡県と国交省が共同で啓開作業を行い、去る八月九日に全線で啓開作業が完了しており、現在は、緊急車両のみ通行可とし、道路復旧作業を進めているとのことでした。一方で、当地を通るJR日田彦山線については、被害が著しく、いまだ復旧の見込みが立っていないとのことでありました。地域住民の重要な交通手段となっていることに鑑みれば、早期の復旧が求められております。
その後、東峰村役場宝珠山庁舎におきまして、渋谷村長から被害の状況について説明を聴取するとともに、公共土木施設、農地、農業用施設及び林道の速やかな復旧に必要な事業予算の確保と迅速な災害復旧の実現、再度の災害防止のための改良復旧事業の積極的な推進、半壊以下を含む被災建物の解体撤去費用に係る災害等廃棄物処理事業の対象措置等について要望を受けるとともに、小規模地方公共団体が行う災害復旧における人的支援の必要性、被災建物に係る支援のあり方、被災した農機具に係る支援の充実の必要性等について意見交換を行いました。
次いで、福岡県朝倉市の赤谷川久保垣橋において、今般の豪雨による河川の治水対策について説明を聴取し、現地を視察いたしました。
赤谷川は、福岡県知事の要請を受け、権限代行により国が土砂や流木の除去を実施しております。現在は、通常の雨を安定して流せる流路を緊急的に確保し、上流部に不安定な状態で堆積している土砂、流木の流出抑制のため、国の直轄事業による緊急的な砂防工事に着手したとのことであり、再度災害が発生しないよう、原形復旧ではなく改良復旧を原則とした治水対策を行っていくとのことでありました。
次いで、朝倉市山田地区の山の神ため池決壊現場を視察いたしました。
山の神ため池は、貯水量約七万立方メートルの農業用ため池でありますが、流木がため池を破壊したことにより大量の水とともに土砂、流木が下流に流れ込み、大きな被害が発生しました。現在も復旧されず、中央部にわずかな水流はあるものの、土砂が堆積し、流木が散在するのみの状況でありました。今般の災害では、農地、農業用施設の被害も甚大であり、復旧のためには一層の支援が求められております。
次いで、流木等の仮置き場となっておりますあまぎ水の文化村を視察いたしました。
あまぎ水の文化村は、今般の豪雨災害を受け、駐車場やグラウンドが流木等の仮置き場に指定されております。流木については建設資材とすることはできないので、破砕してチップにするとのことでありますが、膨大な量の流木等を目の当たりにして、その処理には十分な支援が必要であると痛感いたしました。
最後に、朝倉市役所において、江口福岡県副知事、森田朝倉市長からそれぞれ被害状況の説明を改めて聴取するとともに、災害復旧に対する特別な財政支援等についての要望を受けました。
以上が調査の概要でありますが、今般の豪雨による両県の被害は甚大であり、早急な対策の実施が必要であると強く認識いたしました。
今般の災害は、上流域で山腹崩壊が多数起こって流木が大量に発生し、土砂とともに下流域に押し寄せて被害を拡大させたことが特徴とされております。甚大な被害につながったメカニズムをよく分析し、今後の災害対策につなげていくことが重要であります。
また、今般の豪雨災害による被災地は、平成二十四年七月九州北部豪雨の被災地とも重なっている地域があり、その教訓を踏まえた防災を進めてきた場所であります。しかしながら、教訓を踏まえて想定していた雨量をはるかに超える豪雨には対応し切れなかったということも考えたとき、再度災害を防ぐための復旧事業のあり方についても十分検討していく必要があります。
これらの課題について、既存の仕組みの弾力的な見直しなども含めて、当委員会において積極的に議論していく必要があると決意を新たにした次第であります。
最後になりましたが、今回の調査に御協力いただきました皆様に心から御礼を申し上げまして、報告とさせていただきます。
この際、お諮りいたします。
派遣地からの要望事項につきましては、これを本日の委員会議録に参照掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕