土屋正忠の発言 (総務委員会)

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○土屋(正)委員 今、局長から御答弁をいただき、その方向でぜひ、全体のガイドラインをつくる際にはそういうことも念頭に置いてつくっていただきますようお願いをいたしたいと思います。一言で言えば、行政からひもつきでない、心理的にもひもつきでない監査委員を選んでいくということであります。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 続いて、住民訴訟における首長への損害賠償請求についてお尋ねをいたします。
 日本の首長は、私も二十二年市長を経験いたしましたが、相当強い権限を持っています。私は、日本の首長の権限はアメリカの大統領より大きいんじゃないかと思っております。アメリカの大統領は、御承知のとおり、法案提出権は持っておりません。また、予算編成権も持っていないわけであります。これらの二つの権限は議会に属し、議会に対して、例えば予算教書という形で、こういう予算をつくってくださいということを要求するものでありますが、日本の場合には法制的にも予算編成権を持っております。
 さらに、いわゆる条例提出権というのは、首長と議会と両方持っているわけでありますが、御存じのとおり、いわゆる十万人サイズで考えてみますと、議会の職員というのは七、八人から十人ぐらいですから、当然、衆議院の法制局のような機能はなかなか持ち得ないわけであります。でありますからして、実態は、条例提出権はほとんど首長が握っていると言っても過言ではないわけであります。
 さらに大きなのは、人事権であります。議会で同意を要するのは、副市長や監査委員、教育長などの特別職のごく少数でありまして、それ以外は、一般職として、絶大な人事権を持っているわけであります。
 こういうことを鑑みると、すばらしい市長が出ればよし、しかし、とんでもない市長が出た場合にはえらいことになるというのが全国あちこちであるわけでございます。(発言する者あり)隣で知事がそうだとおっしゃっておりますが、よい知事、悪い知事、普通の知事というのがあるわけでありますから、実際にそういうことを指摘した「暴走する地方自治」という、こういう本まで出ているわけであります。
 でありますからして、住民監査をやって、それを前置として、その後で住民訴訟を起こすということは、いわゆる強大な権限を持っている者に対する牽制球として、権力のチェック・アンド・バランスとして非常に大事なことではなかろうかと存じます。首長の不当な権限行使に対して住民監査請求をやりやすくする、あるいは住民訴訟に対する心理的牽制となる、こういうことが必要だと思います。
 今回の政府提出案には、首長等の損害賠償の上限を条例で定めることを可能とする条項が入っておりますが、この立法の趣旨と、過去の、首長に対する相当高額な損害賠償が命じられた事件もあると思いますので、具体的な事例の上で、このことがどういうふうな方向を持っているのか、改めてお尋ねをいたしたいと存じます。
 その上で、住民訴訟が提起された場合に、原告の住民側が訴訟費用を負担することが実はすごく大変であります。例えば、私は、交際費が不当だといって十何万円の請求をされて、七万円ぐらい負けたんですけれども、そのとき弁護士費用は百万円かかりました。だから、七万円争うために、幾ら友人といえどもお金は払わなきゃしようがないと思って百万円払ったわけでありますが。事ほどさように、住民側についても訴訟を受ける側についても、弁護士費用というのは相当負担になります。
 ですから、私は、将来の形としては、住民訴訟まで行く手前の監査機能を充実させるというのがいいんじゃないかというふうに思いますが、それを含めて、どういうことなのか、この立法の趣旨を御説明いただきます。

発言情報

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発言者: 土屋正忠

speaker_id: 5330

日付: 2017-05-16

院: 衆議院

会議名: 総務委員会