総務委員会

2017-05-16 衆議院 全180発言

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会議録情報#0
平成二十九年五月十六日(火曜日)
    午前九時三分開議
 出席委員
   委員長 竹内  譲君
   理事 古賀  篤君 理事 左藤  章君
   理事 坂本 哲志君 理事 田所 嘉徳君
   理事 葉梨 康弘君 理事 小川 淳也君
   理事 奥野総一郎君 理事 輿水 恵一君
      青山 周平君    池田 道孝君
      大西 英男君    鬼木  誠君
      金子めぐみ君    神谷  昇君
      菅家 一郎君    小林 史明君
      新藤 義孝君    鈴木 憲和君
      田畑 裕明君    高木 宏壽君
      谷  公一君    土屋 正忠君
      冨樫 博之君    古川  康君
      前田 一男君    武藤 容治君
      宗清 皇一君    八木 哲也君
      山口 俊一君    山口 泰明君
      黄川田 徹君    近藤 昭一君
      鈴木 克昌君    高井 崇志君
      武正 公一君    稲津  久君
      梅村さえこ君    田村 貴昭君
      足立 康史君    吉川  元君
    …………………………………
   総務大臣         高市 早苗君
   総務副大臣        原田 憲治君
   総務大臣政務官      金子めぐみ君
   総務大臣政務官      冨樫 博之君
   政府参考人
   (総務省自治行政局長)  安田  充君
   政府参考人
   (法務省大臣官房審議官) 金子  修君
   総務委員会専門員     塚原 誠一君
    ―――――――――――――
委員の異動
五月十六日
 辞任         補欠選任
  池田 道孝君     古川  康君
  金子万寿夫君     八木 哲也君
  菅家 一郎君     青山 周平君
  逢坂 誠二君     福田 昭夫君
同日
 辞任         補欠選任
  青山 周平君     菅家 一郎君
  古川  康君     前田 一男君
  八木 哲也君     田畑 裕明君
  福田 昭夫君     逢坂 誠二君
同日
 辞任         補欠選任
  田畑 裕明君     神谷  昇君
  前田 一男君     池田 道孝君
同日
 辞任         補欠選任
  神谷  昇君     金子万寿夫君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 地方自治法等の一部を改正する法律案(内閣提出第五五号)
     ――――◇―――――
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竹内譲#1
○竹内委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方自治法等の一部を改正する法律案を議題といたします。
 この際、お諮りいたします。
 本案審査のため、本日、政府参考人として総務省自治行政局長安田充君及び法務省大臣官房審議官金子修君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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竹内譲#2
○竹内委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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竹内譲#3
○竹内委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。土屋正忠君。
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土屋正忠#4
○土屋(正)委員 おはようございます。自由民主党の土屋正忠であります。
 このたび政府提出の、地方自治法の一部を改正する法律案について質問をいたします。
 今回の地方自治法の改正案は、内部統制の整備を中心とした監査制度の充実強化と、首長への損害賠償請求、責任の見直しの二本柱であります。
 私は、市長として、住民訴訟の被告と原告と両方経験をいたしましたので、こういう法律案が出てくることが非常に感無量でありますが、そういうことも含めて質問させていただきます。
 今回の改正案で新しい方向として出された、知事及び市区町村長の下に、みずからの内部統制を強化するために、自治体みずから基準をつくることにより監査機能の充実を図るということは、大変結構なことだと思っております。また、国が監査基準の策定に指針を示し、必要な助言をすることも大事なことだと思っております。
 私のところにも、日弁連などがこの点を問題にして提案がございましたが、しかし、現場の実情を考えますと、何らかのガイドラインを出す、こういうことについては結構なことではなかろうか、こんなふうに思っております。
 何といっても、地方自治体といっても、地方公共団体といってもさまざまであります。都道府県も、例えば人口千三百五十万の東京都から五十七万人の鳥取まであるわけでありますし、千七百四十一の市区町村の中では、三百七十二万人の横浜市から百六十八名の青ケ島村まであるわけでありますから、まさに大小、また置かれた立場など種々さまざまであります。中小の市町村にとっては、内部統制のガイドラインをつくるということもなかなか難しい、こういった実態ではなかろうかと思います。そういうことも含めて、今回、ガイドラインを出すということについては大変結構なことだと思っております。
 具体的にどんなぐあいなのかということになりますが、監査委員のあり方でありますが、都道府県では四、五名、市区町村では二名程度の監査委員がいるわけでありますが、どちらかというと、市区町村などにおいては、第一会派が議長をとり、第二会派が副議長をとる、そして第三会派が監査委員を割り当てられるという、言ってみれば処遇的な要素があって、監査機能に特化して適任者が選ばれるということがなかなか議選の場合にはないわけであります。
 では、代表監査委員と言われている学識経験者の問題はどうなるかというと、大体十万人サイズの町だとフルタイムの代表監査委員がいることが多いわけでありますが、しかし、これは行政のOBが圧倒的に多いわけであります。したがって、率直に言いますと、わかりやすい言い方をすると、一期四年の監査委員をもう一期ぐらいやりたいなと思っている監査委員は、なかなか辛口のことを行政に指摘したり提案したりすることは心理的にも難しいということになるだろうと思います。
 議選の監査委員が比較的議会内の会派割り当てみたいな実情で選ばれてくる、片っ方の代表監査委員もそういった、行政を常に意識しながら監査する、こういうことでありますから、なかなか独立した形の、例えば国でいう会計検査院のような役割は到底果たし得ていないわけであります。
 でありますからして、監査委員の独立性を高め、さらに機能を充実強化するという方向に行くことについては全く異議がないわけであります。
 さらにまた、監査の事務体制を考えてみても、例えば十万人規模の地方交付税の標準団体は、恐らく職員は七、八百名だろうと思います。その七、八百名の中で、監査委員事務局に配属されるのは大体四、五名であります。だから、四、五名で地方自治体のやっている教育、福祉、まちづくり、また治安、防災、こういうことについて全部監査するというのは相当困難性があるわけであります。
 そういう実情に鑑みて、地方自治法の第百九十九条には、財務に関する事務の執行及び経営に係る事業の執行、いわゆる財務監査と事務監査が定められているわけでありますが、監査委員の機能を強化していくという方向からすると、この今回の法改正の中にあります専門監査委員の任命に内部統制の整備の観点からITの専門家などを想定するということを言われていますが、同時に、法務や財務のスペシャリストである弁護士、公認会計士、税理士などの専門家を積極的に活用していくという方向があってもいいのではないかと思います。
 また、今回の改正の中で、議会選出の監査委員を必ず置かなければならないという必置規定を緩めて、置かなくてもいいですよ、逆に言えば、それ以外の監査委員を置いてもいいですよということを規定しているわけでありますから、これはやはり時代に合ったもの、このように考えているわけであります。
 今回のいわゆる改正の趣旨について、改めて局長にお尋ねをいたしたいと存じます。
 続いて、住民訴訟における首長への……ヤジでは、答弁お願いします。
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安田充#5
○安田政府参考人 お答えいたします。
 今回の改正法案におきましては、監査委員と議会のチェック機能における役割分担を純化する観点から、議選監査委員を選任しないとすることができるということにしております。
 また、監査委員の独立性を確保しつつ専門性を高める観点から、代表監査委員が監査専門委員を選任することができることとしているところでございます。
 監査委員の選任要件は、人格が高潔で、普通地方公共団体の財務管理、事業の経営管理その他行政運営に関しすぐれた識見を有する者とされておりまして、また、今回設置をいたします監査専門委員の選任要件は、専門の学識経験を有する者とすることとされているものでございます。
 御指摘のございました弁護士等の専門職でございますけれども、これらの選任要件に該当し得るものと考えておりまして、監査の実効性を高める観点から、各地方公共団体の判断によりましてこれらを選任していただくことは選択肢の一つだと考えているところでございます。
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土屋正忠#6
○土屋(正)委員 今、局長から御答弁をいただき、その方向でぜひ、全体のガイドラインをつくる際にはそういうことも念頭に置いてつくっていただきますようお願いをいたしたいと思います。一言で言えば、行政からひもつきでない、心理的にもひもつきでない監査委員を選んでいくということであります。どうぞよろしくお願いいたしたいと思います。
 続いて、住民訴訟における首長への損害賠償請求についてお尋ねをいたします。
 日本の首長は、私も二十二年市長を経験いたしましたが、相当強い権限を持っています。私は、日本の首長の権限はアメリカの大統領より大きいんじゃないかと思っております。アメリカの大統領は、御承知のとおり、法案提出権は持っておりません。また、予算編成権も持っていないわけであります。これらの二つの権限は議会に属し、議会に対して、例えば予算教書という形で、こういう予算をつくってくださいということを要求するものでありますが、日本の場合には法制的にも予算編成権を持っております。
 さらに、いわゆる条例提出権というのは、首長と議会と両方持っているわけでありますが、御存じのとおり、いわゆる十万人サイズで考えてみますと、議会の職員というのは七、八人から十人ぐらいですから、当然、衆議院の法制局のような機能はなかなか持ち得ないわけであります。でありますからして、実態は、条例提出権はほとんど首長が握っていると言っても過言ではないわけであります。
 さらに大きなのは、人事権であります。議会で同意を要するのは、副市長や監査委員、教育長などの特別職のごく少数でありまして、それ以外は、一般職として、絶大な人事権を持っているわけであります。
 こういうことを鑑みると、すばらしい市長が出ればよし、しかし、とんでもない市長が出た場合にはえらいことになるというのが全国あちこちであるわけでございます。ヤジ隣で知事がそうだとおっしゃっておりますが、よい知事、悪い知事、普通の知事というのがあるわけでありますから、実際にそういうことを指摘した「暴走する地方自治」という、こういう本まで出ているわけであります。
 でありますからして、住民監査をやって、それを前置として、その後で住民訴訟を起こすということは、いわゆる強大な権限を持っている者に対する牽制球として、権力のチェック・アンド・バランスとして非常に大事なことではなかろうかと存じます。首長の不当な権限行使に対して住民監査請求をやりやすくする、あるいは住民訴訟に対する心理的牽制となる、こういうことが必要だと思います。
 今回の政府提出案には、首長等の損害賠償の上限を条例で定めることを可能とする条項が入っておりますが、この立法の趣旨と、過去の、首長に対する相当高額な損害賠償が命じられた事件もあると思いますので、具体的な事例の上で、このことがどういうふうな方向を持っているのか、改めてお尋ねをいたしたいと存じます。
 その上で、住民訴訟が提起された場合に、原告の住民側が訴訟費用を負担することが実はすごく大変であります。例えば、私は、交際費が不当だといって十何万円の請求をされて、七万円ぐらい負けたんですけれども、そのとき弁護士費用は百万円かかりました。だから、七万円争うために、幾ら友人といえどもお金は払わなきゃしようがないと思って百万円払ったわけでありますが。事ほどさように、住民側についても訴訟を受ける側についても、弁護士費用というのは相当負担になります。
 ですから、私は、将来の形としては、住民訴訟まで行く手前の監査機能を充実させるというのがいいんじゃないかというふうに思いますが、それを含めて、どういうことなのか、この立法の趣旨を御説明いただきます。
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安田充#7
○安田政府参考人 お答えいたします。
 住民訴訟制度についてのお尋ねでございますけれども、この制度は、住民自身が訴訟を提起することを通じまして、地方公共団体の財務の適正性を確保することを目的とする制度でございまして、不適正な事務処理を抑止する効果を有していると考えております。
 しかしながら、現行制度におきましては、いわゆる四号訴訟の対象となる地方公共団体の長や一般職員については、軽過失しかない場合においても損害の全額について責任を追及されまして、個人として多額で過酷な損害賠償責任を負うことがあるということ、それによって長等の萎縮を招き、円滑な行政運営に弊害が生じているとの見解があるということがございます。
 また、長や職員への損害賠償請求権等を議会が放棄し、長等を救済することにつきましては、最高裁判決における裁判官意見におきまして、権利放棄の判断が政治的関係に影響を受けて客観性や合理性が損なわれ、裁量権の逸脱、濫用になることがないよう求められているということがございまして、こういう課題があるものと認識しているところでございます。
 このため、今回の改正におきまして、条例によって、長や職員の損害賠償責任の範囲を事前に明示し、一律に責任の一部免責を行うことを可能とし、また、住民監査請求があった後に、損害賠償請求権等を放棄する際の監査委員からの意見聴取手続を創設することとしているものでございます。
 長や職員が高額の損害賠償責任を負った事例としてどういうものがあるかということでございますが、例えば、市長がゴルフ場開発不許可処分とされた開発業者から買い取った開発用地の買い取り代金が著しく高額であるとして訴えられて、市長が二十六億一千二百五十七万円の賠償義務を負った、こういう例がございます。
 また、弁護士費用についてでございますが、現行制度について御説明申し上げますと、地方自治法第二百四十二条の二第十二項の規定によりまして、住民訴訟を提起した者が全部または一部勝訴した場合において、弁護士または弁護士法人に対し報酬を支払うべきときは、当該普通地方公共団体に対し、その報酬額の範囲内で相当と認められる額の支払いを請求することができる、このようにされている条文があるということでございます。
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土屋正忠#8
○土屋(正)委員 時間が参りましたので要望にさせていただきますが、どうぞこれからも、チェック・アンド・バランスがきちっときいて、暴走する市長がいないように、また逆に首長が余り萎縮しても困るわけでありますから、その辺のバランスを大臣以下がまたごしんしゃくの上、新しい実情に応じた法制度を整備していっていただきますようにお願いして、きょうの質問を終わります。
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竹内譲#9
○竹内委員長 次に、輿水恵一君。
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輿
輿水恵一#10
○輿水委員 おはようございます。公明党の輿水恵一でございます。
 地方自治法等の一部を改正する法律案につきまして質問をさせていただきます。
 初めに、ただいまもございましたけれども、地方公共団体の長等の損害賠償責任の見直し等につきまして質問をさせていただきます。
 今回の法改正では、地方公共団体の長等の損害賠償責任について、職務遂行上善意で進めたことである、あるいは重大な過失がないという条件のもとで、損害賠償責任を限定して、それ以上の額を免責する条例を制定することを可能にするものでございます。
 具体的には、地方公共団体の長初め委員会の委員、副知事や副市長、また監査委員等に、さらには一般職員等も含めて、免責の最低責任限度額を、国が定めた参酌基準を受けてあらかじめ条例で定めておくことができるとするものでございます。
 そこで、まず、地方公共団体が最低責任限度額を定める上で、国からの参酌基準について、どのような根拠をもとに、どのように考えているのか、お聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#11
○安田政府参考人 お答えいたします。
 今回新設いたします地方自治法第二百四十三条の二でございますが、地方公共団体の自主的な判断を尊重し、最低責任負担額の設定を条例に委任するものでございます。
 一方で、条例の制定、改廃に当たりまして、政令におきまして、目安といたしまして、会社法などの規定を参考に参酌基準を設けたい。その上で、過度に低額な最低責任負担額が設定されることがないよう、最低額は設けるということにしているところでございます。
 この参酌基準についてでございますけれども、他の立法例を参考に、年収額を基準といたしまして、職責などを考慮した一定の乗数を乗じて算出した額とすることが考えられるところでございます。
 この、他の立法例を参考とした場合でございますけれども、乗数としては、長については六倍、委員会の委員または委員などについては四倍、監査委員については二倍などが考えられると思っておりますが、具体的には、国会での御審議でございますとか有識者の意見を踏まえまして、政令で規定することとしたいと考えております。
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輿
輿水恵一#12
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 地方自治体の予算執行等につきましては、住民の代表として選出されました議員で構成される議会の議決に基づいて進められているものと考えますが、ここで、地方自治体の長がその議決に従いさまざまな事業を執行したとしても、住民からの訴訟を受け、裁判所がその執行の中身が不適切であるとの判断をした場合、それによって発生した損害の責任は、地方自治体の長などの執行側の責任として損害賠償責任が問われるということでございます。
 そこで、住民訴訟を受けての、地方自治体の長等による予算執行に対する裁判所の判断のあり方について伺います。
 現行の法制度のもとでどのような形になるのか、また一方、今回の法改正を受けて地方自治体が最低責任負担額を定めた場合とではどのように変わるのかにつきましてお聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#13
○安田政府参考人 お答えいたします。
 まず、現行の住民訴訟においてでございますけれども、長や職員の損害賠償責任につきましては民法上の損害賠償責任と解されておりますので、長や職員に故意または過失がある場合には、相当因果関係のある損害の全額について責任を追及されるということになっているところでございます。
 今回の改正後に、地方公共団体が一部免責条例を制定した場合におきましては、裁判所において、当事者の主張に基づきまして、故意、過失の有無だけではなくて、過失が認められるときには軽過失か否かについても判断されることになると考えております。裁判所が軽過失と判断した場合には、この一部免責条例が適用されまして、損害賠償責任額が一定の限度に限定されることになるものと考えております。
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輿
輿水恵一#14
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 いずれにしましても、今までは、過失があった場合はもう全額だった、軽過失であろうが重過失であろうが一緒だったことが、今回は、軽過失であれば最低責任限度額という形になるということでございますが、先ほど、おおむね年収の六倍の損害ということで、いずれにいたしましても、執行側の責任は非常に重いことを痛感するわけでございます。
 ここで、今回の法改正では、住民監査請求等があった後に損害賠償請求等の放棄に関する議決をしようとするときは、監査委員からの意見を聴取することとしており、このことにより、議会による損害賠償責任の放棄の議決が可能となっているわけでございます。
 この議会による放棄の議決の適正性についてはどのように担保されるのか。この点についてもお聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#15
○安田政府参考人 お答えいたします。
 議会による議決による権利放棄につきましては、平成二十四年の最高裁判決で、議会の裁量権に基本的に委ねられているが、諸般の事情を総合考慮して、これを放棄することが裁量権の範囲の逸脱または濫用に当たると認められるときは、議決は違法となり、放棄は無効となる、このように判示されているところでございます。
 したがって、権利放棄に係る議決を行う際に、議会には、政治的状況に影響を受けることなく、裁量権の逸脱または濫用となることのないよう、客観的で合理的な判断をすることが求められるものでございます。
 そこで、今回の改正では、御指摘のとおり、請求権を放棄するに当たりまして、監査委員から意見を聴取することとし、放棄の判断の客観性や合理性を担保する仕組みを設けることとしているところでございます。また、この場合に、免責条例制度との均衡から、故意、重過失の場合の放棄でございますとか、最低責任負担額を下回るような放棄の議決は、今後は慎重に判断されるものになると考えているところでございます。
 このような判断が求められているにもかかわらず、なお妥当性を欠くような放棄議決がされた場合には、最終的には、住民訴訟を通じて、裁判所によって放棄の妥当性が判断されるものと考えているところでございます。
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輿
輿水恵一#16
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 いずれにいたしましても、最終的にはその合理性、妥当性、裁判所で判断をされる、こういう形になるものであることが確認できたわけでございますけれども、実際、ただいまの議会における議決による損害賠償責任の放棄について、具体的にどのような場合を想定しているのか、お聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#17
○安田政府参考人 お答えいたします。
 今の時点で全ての具体例を想定できているわけではございませんけれども、例えば、住民訴訟において、多額の責任追及を受けた長が死亡いたしまして、残された遺族が到底支払い切れないような多額の損害賠償債務を負わざるを得なくなったような場合などには、個別具体的な事情を踏まえて、議会の議決による放棄を行うことはあり得るものと考えているところでございます。
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輿
輿水恵一#18
○輿水委員 どうもありがとうございます。
 いずれにいたしましても、放棄というのは極めて限定的、そういったものだと認識をさせていただきました。
 いずれにしましても、地方自治体の予算執行におきましては、執行側の責任は非常に重いということで、慎重かつ適切な予算運営を期待するものでございます。
 続きまして、地方独立行政法人への窓口関連業務等の追加につきまして質問をさせていただきます。
 地方独立行政法人でございますが、事業の効率化による採算性の維持向上と公共的使命の達成を両立するための機関であるとされております。具体的には、水道、電気、ガス、鉄道、路面電車、あるいは、バス、病院、大学、試験研究機関、保育所、特別養護老人ホーム、福祉施設などが今そういう形で進められている現状もあると伺っております。
 ここで、今回の法改正では、地方独立行政法人の業務に、転入届、住民票の写しの交付請求の受理等の窓口関連業務などの申請等関係事務の処理を追加するものと認識をしているわけでございますが、まず、今日の人口減少社会において人的資源が限られる現況下では、厳格な契約条件のもとで、裁量等を使用しない事務的な手続などの窓口業務の民間への委託も既に進められているものと思いますが、地方自治体における窓口業務の民間委託の状況、現状についてお聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#19
○安田政府参考人 お答えいたします。
 平成二十八年四月一日現在で、窓口業務の民間委託導入率は、全市区町村で一五・八%となっているところでございます。内訳を見ますと、指定都市では八〇%、特別区では七八・三%とされておりますが、指定都市、中核市以外の市では二四・六%、町村では三・八%となっておりまして、中小規模の団体には広がっていないところでございます。
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輿
輿水恵一#20
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 ただいまの答弁で、中小規模以上の自治体では民間への委託もかなり進められているということが確認できたわけでございます。
 そこで、改めて、きょうは原田副大臣にお伺いいたしますけれども、現行の窓口業務を民間委託する場合には、現状どのような課題があるのか、一方で、今回、独立行政法人が窓口業務を担うことでどのようなメリットがあると考えているのかについてお聞かせ願えますでしょうか。
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原田憲治#21
○原田副大臣 お答えをいたします。
 窓口業務を民間委託する場合の課題といたしましては、一部に審査や交付決定などの公権力の行使にわたる事務が含まれ、一連の事務の一括した民間委託など効果的な委託が困難であること、町村などの小規模自治体では、事務量が少なく単独での委託先の確保が困難であることなどがございます。
 今回の改正案では、地方独立行政法人の業務に公権力の行使を含む窓口業務を追加すること、市町村は、みずから法人を設立しなくても、連携中枢都市圏の中心都市などが設立した地方独立行政法人と直接規約を締結し、窓口業務を行わせることを可能にすることなどを盛り込んでおりまして、これらの課題の解決につながるものといたしておるところでございます。
 地方独立行政法人は、行政から独立した自主的、自律的な業務執行が可能でございまして、業務運営の効率化や住民サービスの向上が期待できるところでございます。
 具体的には、職員の勤務条件や給与などについても、地方公共団体の職員よりも柔軟に設定できる、例えば夜間、休日の窓口対応や繁閑期に応じた人員配置などが期待できるところでございます。
 継続して窓口業務を担うことによりまして、窓口業務に係るノウハウの蓄積、専門性の確保が図られることもメリットと考えております。
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輿
輿水恵一#22
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 今回の法改正によって、地方自治体における窓口業務の効率化等への選択肢もふえると同時に、民間委託ができなかった自治体も、この独立行政法人を活用することにより、具体的な改革が進められる、そういうことを確認することができました。ありがとうございました。
 最後に質問させていただきます。
 決算不認定の場合における長から議会等への報告規定について伺います。
 本来、決算というのは、次の予算に当然反映されるというものであると思うんですね。そういった意味で、今回改正で、決算の不認定を受けて長がこういった措置を講じた場合に議会へ報告することを義務づける、このことは具体的にどのような効果があると期待をして法改正を行ったのかにつきましてお聞かせ願えますでしょうか。
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安田充#23
○安田政府参考人 お答えいたします。
 今般の改正でございますけれども、決算不認定となった場合に、長が措置を講じ、その内容について長から報告等を法的に義務づけるということでございますけれども、その措置の内容の適否について議会での議論の俎上にのせることが可能になるなど、決算審議を通じて議会の監視機能がより適切に発揮され、議会と長との関係が活性化されることを期待しているものでございます。
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輿
輿水恵一#24
○輿水委員 どうもありがとうございました。
 時間となりましたので、以上で質問を終わらせていただきます。
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竹内譲#25
○竹内委員長 次に、黄川田徹君。
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黄川田徹#26
○黄川田(徹)委員 民進党の黄川田徹であります。
 第三十一次地方制度調査会の答申を受けて、さまざまな改正案が提出されております。私の方は、監査制度を中心に、通告に従い順次質問していきたい、こう思っております。
 まず最初に、現行の監査制度でありますが、この概略をお尋ねいたします。
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高市早苗#27
○高市国務大臣 地方公共団体の監査制度は、公正で合理的、効率的な地方行政を確保するために大変重要なものでございます。
 監査委員による監査の制度と、外部監査人による監査の制度がございます。
 監査委員は、長と並ぶ執行機関であり、地方公共団体の行政全般に関する監視とチェックを地方公共団体の内部で行う機関としての役割を担っています。例えば、地方公共団体の財務に関する事務の執行、地方公共団体の経営に係る事業の管理を監査するほか、必要があると認めるときは、地方公共団体の事務の執行について監査をいたします。
 他方で、外部監査人による監査の制度というのは、公務員の地位を有さない、一定の資格などを有する外部の専門家が地方公共団体との契約によって監査を行うものでございます。地方公共団体の外部監査は、包括外部監査と個別外部監査の二つの種類がございます。
 このように、地方公共団体内部の執行機関であるが長とは別の独立した組織、執行機関である監査委員による監査と、地方公共団体外部の専門家である外部監査人による監査というものが相まって、地方公共団体の公正かつ適正な行財政運営を担保することとしております。
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黄川田徹#28
○黄川田(徹)委員 大臣お話しのとおり、監査は、監査委員の監査と、外部監査人、外部監査と、二つがある。それから、首長部局あるいはまた議会とかありますけれども、同じような形で、独立した機関としてある程度位置づけられておるということでありますね。
 監査委員監査、この監査委員でありますけれども、先ほど土屋先生がお話しのとおり、自治体も規模の大きさに大分差がありまして、常勤の監査委員もあれば非常勤の監査委員、特に町村だと、常勤の監査委員、小さい市もそうですね、いないところが多いわけでありまして、しかしながら、仕事は等しく同じ仕事をやる、財政規模の違いだけだということで、規模の大きさで、新たな、さまざまな財務、事務、違いがあるかと思いますけれども、それでも基本的には同じだ。
 事務局なのでありますが、事務局は、都道府県は必置である、市町村は任意である。しかしながら、任意とはいえ、ほとんどのところが事務局を持っていると思うのでありますけれども、ただ、町村にはないところもある。
 それから、これまた土屋先生がお話しのとおり、議会選出の監査委員でありますけれども、地方議会では、議長、副議長、監査委員と、何か地方議会の三役みたいな形で、たびたび名誉職じゃないのかという指摘も受けているところである。その部分にこの改正案もあるみたいでありますけれども、その意味かどうかは別にして。
 それから、事務局の独立性なのでありますけれども、首長部局から出向されて事務局長なり書記なりで仕事をするわけでありますけれども、人数が足らない。仕事が終わればまた戻ってきて仕事をする。ですから、監査の書記としては厳しい財政監査、事務監査をするのでありますけれども、また自分も戻って監査される側になるということで、なかなかその辺は、いわゆる第三者機関でない、純粋の独立機関でないというところも私はあると思っております。
 その上で、地方公共団体間で監査の目的や方法論等の共通認識が確立されておらず、監査基準に関する規定が法令上ないということにはなっております。そしてまた、独自の監査基準によって、監査委員の裁量によって監査を実施する、そういうことでできるということの現行の法制度であります。
 また一方、都道府県、都市、町村ごとに監査に関する団体がありまして、監査を行うに当たっては、参考となる基準が策定されておるわけであります。しかしながら、この基準の適用は各地方公共団体の判断に任せるというのが現状だと思っております。
 その上で、今般の総務大臣の指針、制度設計なのでありますけれども、具体的にその内容をどのように考えておるのか、お尋ねいたします。
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安田充#29
○安田政府参考人 お答えいたします。
 監査基準についてのお尋ねでございますけれども、現行の監査制度におきましては、御指摘ございましたように、監査に関する共通認識が確立されておらず、どのような観点で監査を行うか、監査、審査結果に何を記載するかなどについて統一的な考え方がないということがございますので、監査委員の個人任せの監査となっている、あるいは住民から見て客観的に評価することができない、こういった課題が指摘されているわけでございます。
 今回の改正では、監査委員は監査基準に従って監査を行わなければならないというふうにしているところでございます。そしてまた、その監査基準を定めるに当たりましては、監査の質を高めるために、監査に関する統一的な考え方としての指針を総務大臣が示し、これに関連して必要な助言を行うということを明確にすることにいたしているところでございます。
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