小熊慎司の発言 (東日本大震災復興特別委員会)

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○小熊委員 先週のこの委員会の質疑の中でも非常にいいキーワードと切り口がありました。赤羽委員におかれては、あくまでも加害者は国、東電であって、福島県民は被害者なんだと。また、玄葉委員の方からは、これは党派関係なくやってきたことでもある。
 私自身も、この六年一カ月の間、福島県内に住み、また各現場に行っている際にも、また地元の県議会、市町村議会の取り組みを見ても、党派関係なくやってきていますし、民主党政権時代どうだった、自民党のときどうだ、足りていない、足りていたという話もたびたび見受けられますけれども、私にとってみれば、一政治家として考えれば、どこまで行っても切りがない努力を続けなきゃいけない。
 というのは、原発事故災害はまだ継続中の災害ですから、どこまでやればいいという話ではなくて、永続的にやっていかなきゃいけないということでありますし、党の支持率、信頼ということであれば、どの党がいいという話じゃないと思います。政治そのものが信頼を失われていたなというふうに感じます。
 私も現場に入るときには、党の作業服とか防災服ではなくて、また衆議院、参議院といった防災服でもなくて、地元の消防団に所属していますから、消防団の服で行っていましたけれども、それは大いに評価をされた、私というかその消防団が評価されていましたから、現場に入りやすかったです。
 どの党の作業服でも、どの院の作業服でも防災服でも、政治家が来たということで、これは結構疎まれた感じも見受けられました。そういう意味では、政治そのものが信頼を失ってきているというところもありますし、これは我々国を担う責務として、しっかりとやっていかなければならないわけであります。
 そうしたさなかでのあの大臣の発言があったわけでありますけれども、これは陳謝をされたということで受けとめたいというふうに思いますが、これはぜひ検証して、ちょっとコメントを、個別になってしまうんですけれども、毎日新聞の方には、ああいう大臣の発言が、差別が助長されるんだ、それはそれとして、復興大臣は実績つくりの調整ポストだと政府首脳関係者が言っていると。
 これは安倍政権に対する誹謗中傷ではなくて、こういった報道がなされるということは、これも福島県民に対する誹謗中傷に等しいというふうに私は思います。そんな軽いポストなのかと。こんなことが世の中に固定化されるということは、福島の復興にもさお差す話でありますから、この毎日新聞の報道、ちょっと検証していただいて、しっかり正していただくなら抗議をしていただきたいというふうに思います。
 このいじめの問題というのは非常に難しいというふうには思いますし、また、今後帰還が進むという中で帰る人帰らない人というのが出てきますし、自主避難という言葉がありましたけれども、今までの帰還困難区域の方々、帰る人帰らない人、帰らない人が即時自主避難にならない、そういうくくりには入れない、カテゴリーには入れないということは復興庁で確認をさせていただいたところでありますけれども、いずれにしろ、あの事故がなければ、こうした県民の、被災者の価値判断の分断というのはなかったんですね、これは。
 県内あらゆるところで意見対立、また違う意見も出ているのも事実です。帰る帰らない、とどまるとどまらない。そういうさなかでの大臣の発言だったので重いということは、ぜひもう一度改めて認識をしていただきたいと思いますし、我々県民の中でもいろいろな意見がある中で、何とか心を一つにして復興をなし遂げていこう、この事故を克服していこうということで努力をしているところであります。
 それは、全国の方々でも本当に理解を示していただいている方もいらっしゃいますけれども、誤解から、こうしたいじめや、また風評被害というものがなくならないというのも事実であります。
 このリスクコミュニケーションについては、私、この六年間つぶさに見ていますけれども、民主党政権時も自民党政権時も、それは科学的根拠に基づいて、国だけではなくて、県でも市町村でも、またさまざまな各種団体においても情報発信はしてきたところです、さまざまなメディアを使って。でも、いじめが根絶をされない、風評被害もなくなっていないというところなんですね。
 こうしたパンフレットなんかも、これは重要なツールではあるんですけれども、もうこの手法というのはある程度、一〇〇%努力をしてきたんじゃないかなというふうに思います。安全を知らしめるためには非常に重要なツールですが、安心が醸成されていないからこうした誤解が生まれています。
 そしてまた、さらなる踏み込み、新たなアプローチが必要だというふうに思うんですね。過日に、ダイヤモンドルートという民間の方がやっているユーチューブでの情報発信の事例を示して、お渡しをさせていただきましたけれども、そうした違ったアプローチが必要だと思います。
 この六年間、復興庁を初め各種団体が努力をしてこなかったわけではありません。努力はしてきました。しかし、何割かの風評被害が残る、二百件余りのいじめが起きている。調査の上で明らかになっている。顕在化していないものもあるかもしれません、いまだに。ということを考えれば、新たな切り口が必要だと思うんです。それに対してきめ細かな対策です。
 大臣、もう一度お願いします。

発言情報

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発言者: 小熊慎司

speaker_id: 18041

日付: 2017-04-11

院: 衆議院

会議名: 東日本大震災復興特別委員会