畠山和也の発言 (農林水産委員会)

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○畠山委員 危惧しているのは私だけではないです。
 資料の二枚目をごらんください。これは、北海道農業改良普及協会が毎月発行している「農家の友」という雑誌です。ことし五月号で、先日出されたものですが、「農政時評」というコーナーですけれども、ここで北海道大学の清水池義治先生が「農村地帯における生活経験から」という表題で論述をしていて、農村地域における雇用の状況などをどう考えたらいいかというので、非常に大事なことを書かれているなと私は思いましたので、資料として紹介をさせていただきました。
 いわく、その下に書いていますが、やはり農村地帯で生活する若者に足りないのは雇用機会だということは、これは当然です。その上で、先生は、名寄市というところにいた生活のことも引き合いに、実際に何が必要かということを論じているわけなんですけれども、ページをめくっていただきまして、下線を引いているところだけをごらんいただきたいと思うんです。
 「重要なのは農村地帯の人口扶養力をどう高めるか、具体的には若者の雇用機会をどれだけ確保できるかである。 その点で、現状の農業・農協改革には違和感がある。農業分野における競争強化を通じて、農業生産コストを削減し、農業の国際競争力を高めるという改革の方向性は、産業政策として完全に間違っているとまでは言えない。」としつつ、「ただ、実際に打ち出されている政策を見ると、実態は農業経営の選別政策の色合いが濃い。」少し飛びますが、「経済効率性を求めた農業改革をひたすら進めていくと、農村地帯で働く人の数はますます減少していく。大規模化や機械化で働く人数を減らしていくので、それは当然だ。産業政策としては正しくとも、それが農村社会の存続にはつながらない可能性もあるのである。要は、農村社会の維持・発展を考慮した農業の産業政策が必要なのであるが、現在の農業・農協改革にはそういった視角はあまり見られない。」
 以下、参考にしてEUのCAP政策とか出てくるんですけれども、今回はそれは触れません。
 それで、この間、一連の農業、農協改革は、TPPは実際は頓挫している状況ではありますけれども、それに伴って、その経済環境を前提とした農業競争力強化ということが大きな柱でありました。
 それで、大臣が先ほど答弁したように、地域においては就業機会の確保ということは切実な要求でもありますし、農村自体を成り立たせるために、今、田園回帰などと言われるような方々で地域で雇用の場をつくるという政策はもちろん大事なことだろうとは思うんです。ただそれは、農業と産業の均衡ある発展を掲げている中での話であって、TPPについては今後どうなるかわかりませんけれども、首相みずから、今後の通商政策はTPPがスタンダード、これを基準にするんだということを言っている以上、その経済環境が前提となってしまうことにほかなりません。
 そういう中での農地の集団化が、今回、法の目的で例示という形で先ほど答弁されましたけれども、最優先事項となっていないか、農業の強靱さの基盤である多様性が失われることになりはしないかということが、この先生の途中の文章の中でも出てきます。ですから、このような形で目的規定を変えたことについての危惧を表明しておきたいと思います。
 それで、ちょっと最後に、大きなテーマのところで、進出する企業や優良農地の確保の問題について質問しておきます。
 先ほど私も取り上げた昨年三月に出された中間取りまとめでは、「就業機会拡大の対象となる産業の考え方」というところもありました。地域の中での経済循環型産業も大事だということは触れているけれども、その先に列挙しているのが、まち・ひと・しごと創生総合戦略でありました。このまち・ひと・しごと総合戦略は二〇一四年十二月二十七日の閣議決定で、何が引用されているかというと、こんな部分が引用されていました。本社機能の一部移転等による企業の地方拠点強化が必要な政策として掲げられている、ここを引用しているんですね。
 つまり、大手企業から見れば、地方拠点を強化する上で農工法も活用できるということになります。農水省の側からいえば、地域の就業の場の確保のために今回のような改定をしようということに、裏表の関係になると思うんです。そうなれば、何だかますます農業と産業の均衡ある発展というところからかけ離れてくるんじゃないかというふうに思えるわけですが、まず確認したいのが、そのような企業にまで農工法上の支援措置をする必要があるのかどうかということです。
 まず、事実を確認します。
 農工法上の支援措置は、企業等に対して資本力などでの制限や要件があるのかないのか、どうなっているか、まずお答えください。

発言情報

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発言者: 畠山和也

speaker_id: 21732

日付: 2017-05-11

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会