山下一仁の発言 (農林水産委員会)

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○山下参考人 どうも御指摘ありがとうございます。
 私が、一九九〇年代ぐらいにブラッセルのEU代表部というところにいたんですけれども、そのときの経験を踏まえて中山間地域の直接支払いなんかを制度設計したんですけれども、そのときの私の記憶では、フランス農政の対象というのは何かというと、労働時間の半分以上を農業に投下している、それから所得のうちの半分以上を農業から得ている、そういう人たちがフランス農政の対象だということなんですね。
 つまり、柳田国男が兼業農家がふえるというのはまさしく国の病だと言い、そこは強烈な言葉なんですけれども、やはり本当に農家の所得、農業所得を維持しようとするのであれば、五十万の所得を得ている人に対して、農業所得が五十万の人に対して所得を安定したとしても、その人は、ほとんど、実際の五百万とか六百万のトータルの農家所得の安定には寄与しないということから、やはり農業所得を安定するのなら、本当に農家らしい農家に対象を限定すべきじゃないかというふうに思います。
 先ほど、青色申告の話がありましたけれども、もしこの制度が本当に農家のために役に立つということであれば、そんな別に普及しなくても青色申告するんです。本当にこの制度が魅力的であれば、そんな政府がおせっかいをやって、どんどんどんどん入りなさいよって、そんなばかなことをする必要はないんです。もしこの制度が魅力的で、本当の農業所得の安定につながるというのであれば、どんどんどんどんみんなは青色申告をしてでもこの制度に入るはずだというふうに私は思います。
 さらに、耕地面積が一定以上ということをここで申し上げましたけれども、もし耕地面積が一定以上の者に限るということであれば、それは構造改革を加速すると同時に、実は、この収入保険をてこにしてEU型の農地面積に着目した単一型の直接支払いにつながる可能性があるということで、もしその対象の限定をすれば、特に農地面積に関連して対象者を限定すればそういうこともあるだろう。
 それから、複合経営というのは、農作業の場合には農閑期と農繁期の作業が物すごくぶれるわけですね。そのときに複合経営をやっていろいろなものを植えるというのは、農家経営の安定にも資しますし、農作業の作業の平準化にも資するわけですね。ところが、残念なことに、日本では複合経営というのはまだほとんどわずかしか、たしか販売農家の五%ぐらいしかないんだと思います。ほとんどが単一経営なわけですね。そうじゃなくて、もし複合経営をこの制度でふやしていくことができれば、それはこの制度で予期した以上のことができるのかもしれません。
 以上です。

発言情報

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発言者: 山下一仁

speaker_id: 31525

日付: 2017-06-06

院: 衆議院

会議名: 農林水産委員会