小川秀樹の発言 (法務委員会)
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○小川政府参考人 御指摘いただきましたとおり、九十三条二項では「善意の第三者」。それから、九十五条四項、九十六条三項では、過失がある善意の第三者は保護しないということとしております。このように、両者では、同じ第三者保護の規定でも要件が異なるわけでございますが、その理由は以下のとおりでございます。
まず、真意と異なることを認識しながらみずから真意と異なる意思表示をした心裡留保の表意者については、真意と異なる意思表示をしたことを表意者本人が認識していない錯誤の場合の表意者ですとか、あるいは欺罔行為によって誤解をして意思表示をした詐欺の場合の表意者、これらの者に比べますと、心裡留保の表意者については責められるべき事情が大きいというふうに考えられます。
そこで、錯誤または詐欺による意思表示を信頼した第三者を保護するに当たっては、その第三者が、心裡留保による意思表示を信頼した第三者よりも保護に値するものでなければ、バランスを欠くということになると考えられます。そこで、両者の要件に差異を設けまして、錯誤それから詐欺の場合につきましては、信頼したことにつき過失のある第三者は保護しないこととしたものでございます。