○木村参考人 今回、資料二ということで、英文についての私の方の考え方を御説明させていただいています。
日弁連が恐らく理解をしているのは、通しページ八分の六というところがありますけれども、「without requiring the introduction of either notion--conspiracy or criminal association--」そういう部分があるんですけれども、これを either conspiracy or criminal association という形でくっつけてしまって、全否定というんでしょうか、その両方とも、両方の犯罪の導入を要件とすることなくというふうに間違って解釈されたんですね。
まず、この構文を見たらわかりますように、「without requiring the introduction of either notion」まずそこで区切られていて、その「either notion」の中の説明を「conspiracy」と「criminal association」がしている、そういう関係にあるわけなんですね。したがって、この文章だけを見ても、いずれかの考え方の導入を要件とすることなくというふうにまず読めると思うんですね。
それ以前に、「The options」というのがありまして、「The options」というのは、その三行上の「The two alternative options」という言葉があるんですけれども、「alternative」というのは、一般に御理解していただいているんだと思うんですけれども、代替的または択一的という、そういう言葉があるわけなんですけれども、そのいずれかのオプション、いずれかを採用するオプションということがこれははっきりしていると思うんですね。その「The two alternative options」を受けて「The options」というのが次に来ていますので、その二つのうちのいずれかのオプション、第三のオプションがあるという意味ではなくて、その二つのうちのいずれかのオプションがここで認められている、そういう解釈にしかなり得ないというふうに私の方は思っているわけです。
全訳もつけさせていただきましたけれども、一番問題となっている第四文につきましては、このオプションは、関連する一方の法的概念を有しない国々において、当該一方の考え方、つまり共謀罪または犯罪結社罪の導入を要件とすることなく、組織犯罪グループへの有効な措置を認めているということでして、途中の文にもありますけれども、ある国々では共謀罪しかない、ある国々では犯罪結社罪しかない、そういう場合に、その一方があればいいんですよ、その両方を規定する必要はないんですよということを規定しているということは条文として明確だ。それを、冒頭申し上げましたように、いわゆる「either」「or」、中学生、高校生が英語で習うような言葉なんですが、それをくっつけて訳してしまって、そのどちらも要らないんだとこの部分だけを取り上げて解釈したところが誤訳であるというふうに思っています。