安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 鷲尾英一郎議員にお答えをいたします。
財政健全化目標についてお尋ねがありました。
安倍内閣においては、政権交代後、名目GDPは九・五%、四十七兆円増加、実質GDPも五・三%、二十六兆円増加し、過去最高の水準となりました。国、地方を合わせた税収は二十二兆円増加、新規国債の発行額が十兆円減少し、国の一般会計プライマリーバランスを十四兆円改善させました。二〇一五年度のプライマリーバランス赤字半減目標も達成いたしました。
また、来年度予算案においても、六百兆円経済の実現を目指した取り組みを進めるとともに、かつて毎年一兆円ずつふえていた社会保障費の伸びを本年度予算に引き続き五千億円以下に抑えるなど、経済再生と財政健全化の両立を進める予算としています。
確かに、二〇二〇年度のプライマリーバランスの赤字が五・五兆円から八・三兆円になったことは事実であります。しかし、金融政策、財政政策、成長戦略の三本の矢の政策により、経済の好循環の拡大を通じ、消費が改善することによって、また、金融資本市場の推移いかんによって、税収等が内閣府の中長期試算で示した水準を上回って増加する余地があると考えています。
重要なことは、つじつま合わせのためにプライマリーバランスを一時的に改善させるようなことではなく、経済をしっかりさせて税収を上げていくことです。
大切なのはやはり実体経済であり、その中でも特に雇用が大切です。安倍内閣において、国民生活にとって最も大切な雇用は大きく改善しており、就業者数は百七十万人増加、正規雇用についても、一昨年、八年ぶりにプラスに転じ、昨年と合わせて七十七万人増加し、有効求人倍率は史上初めて四十七全ての都道府県で一倍を超えるなど、全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれています。
大切なことは、プライマリーバランスを改善し、債務残高対GDP比を着実に引き下げることです。そのためには、経済成長を実現し、税収を上げなければなりません。ナローパスではありますが、経済再生を図りながら、歳出を削減し、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化、債務残高対GDP比の着実な引き下げを達成してまいります。
今後の経済財政運営についてお尋ねがありました。
先ほども申し上げたとおり、これまでの安倍内閣の取り組みにより、政権交代後、極めて短い期間でデフレではないという状況をつくり出す中で、GDPは過去最高の水準となりました。特に、就業者数が百七十万人増加したように、国民生活にとって最も大切な雇用が大きく改善するなど、全国津々浦々で確実に経済の好循環が生まれています。
この流れをより確かなものとするため、ことしの賃上げに向けて、少なくとも昨年並みの水準の賃上げ、特に四年連続のベアの実施、期待物価上昇率も勘案した賃上げの議論等を産業界に対してお願いしているところです。
また、一億総活躍社会の実現に向けた最大のチャレンジである働き方改革を断行します。
同一労働同一賃金を実現し、正規と非正規の労働者の格差を埋め、若者が将来に明るい希望を持てるようにすることにより、中間層の厚みを増し、より多くの消費につなげてまいります。
引き続き、あらゆる政策を総動員して、デフレ脱却、そして力強い成長を目指していきます。
消費税率の一〇%への引き上げは、二年半延期することとしましたが、世界に冠たる社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保するために必要なものであり、経済財政運営に万全を期し、平成三十一年十月には引き上げを実施いたします。
就労税額控除等についてお尋ねがありました。
まずは、現在所得控除方式をとっている基礎控除などの人的控除等における控除方式のあり方については、所得再配分機能を回復する観点から、御指摘の税額控除方式も含め、幅広く検討を行ってまいります。
また、就労税額控除については、就労インセンティブを高めながら低所得者対策を行うといった政策目的のもと、勤労所得等を有する者に対し、所得等に応じて税額控除や給付を行う制度であると承知していますが、これを検討するに当たっては、低所得者対策全体の議論の中で、生活保護制度など同様の政策目的を持つ制度との関係を十分に整理することがまず必要と考えます。
さらに、所得や資産の把握が難しいといった問題や、過誤、不正受給といった支給の適正性の確保など多岐にわたる課題があり、慎重な検討が必要と考えます。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇〕