伊藤渉の発言 (本会議)
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○伊藤渉君 公明党の伊藤渉です。
私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました平成二十九年度予算三案に対し、賛成の立場から討論をいたします。(拍手)
自民党と公明党の連立政権による第二次安倍内閣が発足して四年、安定した政治基盤のもと、これまでの的確な政策対応により、所得と雇用環境は改善し、確実に経済の好循環が生まれ始めています。
例えば雇用面では、この四年間で就業者が百七十万人増加し、正規雇用者も平成二十七年から二年連続で増加をし、合計七十七万人ふえています。国民生活にとって最も大事な雇用に大きな成果があらわれています。
景気全体としても、一部に改善のおくれも見られますが、緩やかな回復基調が続いています。
今後、さらに、成長と分配の好循環の流れを一層確実なものとし、教育環境の整備、社会保障の安定と充実、働き方改革、一億総活躍社会の実現など、諸課題に果敢に取り組むことが重要です。
本予算案は、こうした課題に適切に対処する施策が盛り込まれており、一日も早い成立と迅速な執行が求められます。
以下、公明党の主張が随所に盛り込まれている平成二十九年度予算案について、賛成する主な理由を申し上げます。
第一に、教育を重視する姿勢を明確に示し、未来への投資を大きく前進させる予算となる点です。
まず、公明党がかねてより一貫して提案をしてきた返済不要の給付型奨学金創設のための予算が盛り込まれています。経済的な理由で進学を断念する子供をなくすという公明党の強い思いにより実現したものと確信をいたします。
さらに、無利子奨学金についても貸与人数が拡大をされます。低所得世帯の学生に対する成績基準を事実上撤廃するとともに、基準を満たしても予算不足で借りられなかった残存適格者も解消をされます。
あわせて、発達障害などのある児童生徒に対して、個々の状況に応じた適切な支援を行うための通級指導や、外国籍の子供への日本語教育などを担う教職員を確保するための予算も盛り込まれており、誰もが質の高い教育を受けられる環境整備が加速をされます。
第二に、横断的課題である働き方改革と生産性向上を大きく推し進める予算となっている点です。
長時間労働は、働く方の健康を損ねるだけでなく、育児、介護と仕事の両立や、女性の活躍を妨げる大きな要因の一つでもあります。これを是正し、多様なライフスタイルを可能にし、ひいては生産性の向上につなげていく取り組みが急務です。
本予算案では、勤務間インターバルを自発的に導入する中小企業を支援するための予算が計上されています。日本の雇用の七割は、中小企業、小規模事業者が支えています。ここがよくならないと、日本経済はよくなりません。今後、企業の積極的な導入が着実に進むものと期待され、高く評価をいたします。
また、非正規労働者の正社員転換や待遇改善を強力に促進するため、キャリアアップ助成金が大幅に拡充されるなど、同一労働同一賃金の実現に向けた取り組みが促進をされます。
そのほかにも、テレワークの普及を図るための予算や、労働生産性向上に資する人材育成の充実を後押しするための予算など、働く人の立場に立った働き方改革の実現につながる施策が数多く盛り込まれております。
第三に、少子高齢化の流れに歯どめをかけ、誰もが活躍できる一億総活躍社会、そして安心につながる社会保障を実現するための予算となっている点です。
働くことを希望する女性が安心して子供を産み育てる社会を構築するために、保育士の確保と保育の受け皿の整備が不可欠です。
保育士の賃金引き上げと、技能、経験に応じた処遇改善を強く求めた公明党の主張を踏まえ、平成二十九年度から保育士等の給与を約二%引き上げるための予算が確保されております。加えて、中堅、若手向けの役職を新設することにより、技能や経験に応じて賃金をそれぞれ四万円、五千円とさらに上乗せすることとしており、保育士確保に極めて重要な施策であると考えます。
新制度に移行していない幼稚園においても、同様な処遇改善を可能とする私学助成をサポートするための予算が計上されていることも大切なポイントです。
また、介護士の確保も緊急課題です。介護士の給与についても月額一万円程度ふやせるよう、介護報酬を加算するための予算が盛り込まれ、介護人材の確保に向けた着実な前進となり、評価をしております。
一方、年金を受給する資格を得るのに必要な加入期間を二十五年から十年に短縮する改正年金機能強化法の成立を受け、その裏づけとなる予算も盛り込まれております。無年金者対策は公明党が粘り強く訴えてきたものであり、新たに約六十四万人が年金を受け取れるようになるだけでなく、将来にわたって無年金者を減らす画期的で大きな意義があると期待をするものであります。
その上で、本予算は経済再生と財政健全化の両立を実現する予算ともなっています。
一般歳出の伸びは五千三百億円の増にとどまり、二年連続して経済・財政再生計画の目安を達成するとともに、社会保障の持続可能性を確保するために、社会保障費の伸びも五千億円増と目安に沿って抑制されております。また、新規国債発行額は二十八年度当初予算を六百二十二億円下回り、七年連続で減額をするなど、平成三十二年度の財政健全化目標に向け不断の努力が払われております。
以上、賛成する主な理由を申し述べました。
一億総活躍社会の実現、大胆な働き方改革の実行、そして経済の好循環を確かなものにするためには、本予算案の早期成立、早期執行が不可欠です。
アベノミクスの効果をいまだ十分に実感できていない地方や中小・小規模事業者、そして家計等へとその効果を波及させるため、政府においては、下請取引の適正化や働き方改革実現会議を通じての労使双方との対話を継続して実施をしていただきたいと思います。
公明党は、経済成長の成果を適切に分配していく好循環の流れを一層加速させ、国民の皆様に希望が行き渡るよう、一つ一つの政策を具体化していくために全力で取り組んでいくことをお約束し、私の賛成討論といたします。
御清聴大変にありがとうございました。(拍手)