塩崎恭久の発言 (本会議)
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○国務大臣(塩崎恭久君) 郡和子議員にお答えを申し上げます。
まず、雇用保険の本体給付と訓練給付のバランスについてのお尋ねがございました。
教育訓練給付の拡充については、少子高齢化が進展する中、働く方の職業能力の開発、向上が今後ますます重要となってくると考えているため、恒久措置として位置づけております。
一方で、雇いどめによる離職者に対する暫定措置については、リーマン・ショック以後の急激に悪化した雇用失業情勢や経済状況に鑑み、これまで暫定措置としてまいりました。近年、雇用失業情勢の改善が進み、雇いどめによる離職者は減少傾向にあるものの、非正規の仕事で働く方が増加傾向にあることを踏まえ、暫定措置として、今後の推移を見きわめることとしております。
次に、過去の改正で削減をされた自己都合離職者の給付水準の回復についてのお尋ねがございました。
基本手当の給付水準を二〇〇〇年、二〇〇三年改正前の水準に戻すことについては、昨年度に引き続き、労働政策審議会において議論がなされました。
その結果、倒産、解雇等により離職した方のうち、被保険者期間が一年から五年の三十歳から四十五歳の層については、所定給付日数内での就職率が他の層と比較して低くなっていることを踏まえ、給付の拡充を行うこと、また、基本手当日額の下限額、上限額等についても、最新の賃金分布をもとに引き上げることとの結論に至り、これらについて基本手当を拡充しております。
なお、さらに基本手当の拡充を行うことは、早期再就職のインセンティブを弱め、かえって再就職を阻害することにもつながりかねないとの意見もあることから、慎重な検討が必要と考えております。
今後の給付と国庫負担、保険料率についてのお尋ねがございました。
今回の法案における国庫負担の引き下げについては、三年間に限り行うものであり、その後は現在と同じ水準に戻ることとなっております。
さらに、国庫負担については本来の割合に戻すべきとの基本的な考え方は変わらず、平成三十二年度以降できるだけ速やかに、安定した財源を確保した上で国庫負担に関する暫定措置を廃止することを改めて法律附則に明記しております。
また、長期的な給付と保険料率については、雇用情勢等に左右されるもので、現時点で具体的に申し上げることは困難ですが、働く方が失業した場合に、早期再就職に向けて適切に支援ができることが重要だと考えております。
募集情報等提供事業についてのお尋ねがございました。
求人情報サイト等に虚偽の求人情報が掲載されることは、あってはならないと考えております。
現行でも、事業主が虚偽の条件を提示して働く方を募集することは職業安定法に抵触するものであり、こうした事案に対しては、指導等により是正を図っております。
これに加え、今回の改正では、求人情報サイト等の募集情報等提供事業についても、情報の適正化に向けた努力義務を課し、指導監督を行うこととしております。
虚偽求人についてのお尋ねがございました。
厚生労働省では、虚偽の条件を提示して働く方を募集した事業主に対しては、指導等により是正を図っており、是正されずに告発を行った事例はありません。
今回の改正では、ハローワーク等に虚偽の条件を提示する場合も罰則の対象に加えることとしており、今後とも、問題のある事案の把握に努め、事案に応じて必要な指導等を行ってまいります。
待機児童についてのお尋ねがございました。
待機児童解消を目指すという目標は、決しておろしません。総理の発言にもあったように、本年四月以降に明らかになる改善状況等を見きわめた上で、待機児童ゼロのための新たなプランを六月までに決定してまいります。
また、待機児童数調査検討会の目的は、待機児童の定義の見直しではなく、市区町村ごとの不合理な運用上のばらつきを是正することであり、年度内をめどに取りまとめる予定でございます。
育児休業の再延長の趣旨についてのお尋ねがございました。
今回の法案は、子供が保育園等に入園できないために、働く方が離職せざるを得ないという事態を防ぐことを目的としているものでございます。
昨年十二月の労働政策審議会の建議では、延長の期間は最長二年までと考えられること、一歳六カ月に達した後のさらなる延長については、緊急的なセーフティーネットとしての措置であることが明確になるようにすべきであることなどが指摘をされておりまして、今回の法案は、この建議を踏まえて作成したものでございます。
育児休業の再延長と過去の取り組みとの違いについてのお尋ねがございました。
御指摘の三年間だっこし放題とは、希望する方々が男性でも女性でも、育児休業や短時間勤務をとりやすい職場環境を整備してほしいという趣旨で、平成二十五年四月に、総理が経済界へ要請を行ったものであります。
今回の改正では、一定の場合には二歳までの育児休業を可能とすることに加え、育児休業の対象となる方に個別に取得を勧奨することを事業主の努力義務とすることにより、働く方が、その希望に応じて、より柔軟に育児休業を取得できるようにするものであります。
男性の育児休業の取得促進についてのお尋ねがございました。
これまでも、育児休業取得に対するハラスメント防止措置の義務づけや、イクメンプロジェクトを実施、積極的に取り組む企業に対する助成等を行ってきましたが、これに加えて、今回の法案では、事業主が育児休業の対象となる方を把握したときは、その方に個別に取得を勧奨する仕組みを設けることとしました。
いわゆるクオータ制の御指摘については、日本の育児・介護休業法ではパパ・ママ育休プラスという特例を設けております。
これらの取り組み等により、引き続き、男性の育児休業の取得を促進してまいります。
育児休業の二歳までの再延長の需要についてお尋ねがございました。
現在、育児休業は、保育園に入れない等の事情がある場合には一歳六カ月まで取得することができますが、それでも、子供が保育園等に入園できないために職場復帰を諦め、退職する方が一定数いらっしゃると考えられます。
そこで、保育園等に入れない場合に、直ちに離職を迫られることがないように、緊急的なセーフティーネットの整備として今回の改正を行うものでございます。
民進党が提出している、保育士給与を五万円引き上げる法案についてのお尋ねがございました。
まず、国会における法案審議の扱いについては国会がお決めになることであると考えております。
その上で、民進党等が提出した法案については、財源の確保策が何ら明らかになっていない点、処遇改善のほか、就業促進や離職の防止などを含めた総合的な人材確保策となっていない点が問題であると考えております。
高度プロフェッショナル制度や裁量労働制についてのお尋ねがございました。
既に提出をしております労働基準法改正法案における高度プロフェッショナル制度や裁量労働制の対象となる方は、あくまで、業務の遂行手段や時間配分をみずからの裁量で決定し、自律的で創造的に働く方でございます。さらに、働き過ぎを防止するためのさまざまな施策も講じています。
したがって、長時間労働を促進するとの指摘は当たらず、撤回する考えはございません。(拍手)
〔国務大臣加藤勝信君登壇〕