真島省三の発言 (本会議)

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○真島省三君 私は、日本共産党を代表して、原子力損害賠償・廃炉等支援機構法改正案について質問します。(拍手)
 福島では、今なお八万人近い県民が避難を強いられ、関連死が直接死の一・三倍となるなど、深刻な被害が続いています。
 三月十七日の前橋地裁判決は、東京電力の責任について、経済的合理性を安全性に優先させたと評されてもやむを得ないような対応で、特に非難に値するとし、また、国に対しても、規制権限を行使すれば事故を防ぐことは可能であり、違法だと厳しく指摘しました。世耕大臣は、この司法判断をどう受けとめますか。
 この間、加害者である東電は、事故処理と賠償の責任を果たしてきたのでしょうか。
 東電はこれまで、原賠機構法の枠組みのもとで、機構から七・一兆円もの資金交付を受け、それを特別利益として虚構の黒字決算をつくり出してきました。国が機構を通じて何度でも資金援助を行い、決して債務超過にさせない、この仕組みの検証と総括をまず行うべきです。
 本法案は、東電に廃炉費用の積み立てを義務づけるものですが、結局、東電救済と際限ない国民負担にしかなりません。
 大臣、過酷事故は起きないと安全神話を振りまき、原発を推進した歴代自民党政府の誤りを認めますか。その上で、東電を破綻処理し、一時的に国有化すること、資産を売却し、経営陣や株主、メガバンクなど貸し手の責任を問うべきです。さらに、原発で莫大な利益を得てきた原発利益共同体にも応分の負担を求めてこそ、国民負担を最小化できるのではありませんか。答弁を求めます。
 事故処理費用が二十一・五兆円と倍になったことに、多くの国民が驚きました。
 この巨額の費用を見積もったのが、経産省に設置された東電委員会です。そのメンバーは財界人中心で、原発事故被害者も福島県民の代表も参加していません。非公開の議論で国民に負担だけ押しつける、このやり方に大きな批判が巻き起こるのは当然です。
 東電改革提言が言う事故処理費用について伺います。
 果たして、二十一・五兆円で済むのでしょうか。
 世耕大臣、八兆円の廃炉費の試算額を保守的な数字と言いながら、試算の根拠である機構の有識者ヒアリングを、経産省も機構もみずから評価していないとはどういうことですか。廃炉費はスリーマイル島事故の五十倍程度、東電が積み立てた額が正確な廃炉費用、こういう大臣の答弁を見る限り、実に無責任な数字だと言わなければなりません。
 溶け落ちた核燃料の状況さえつかめず、汚染水も完全にコントロールされているどころか、対策の切り札として国費を投じた凍土遮水壁の効果はあらわれておりません。汚染水対策やデブリ取り出しが難航すれば、その費用がさらに膨らむのではありませんか。
 そもそも、法案が言う廃炉では、デブリ取り出しの先の作業をどう想定していますか。廃炉費の八兆円にその額も含まれていますか。
 福島の方々の苦しみや青天井の事故処理費用を直視しても、なお原発は低廉な電源だと言えるんですか。原発を安いベースロード電源としたエネルギー基本計画は見直すべきです。明確な答弁を求めます。
 提言が示す三段階の東電改革の中身も看過できません。
 第一段階とされているのが、送配電コスト改革による廃炉、賠償費用の確保です。送配電事業の合理化により捻出した費用を機構に積み立て、廃炉費に充てるとしていますが、経営合理化で生み出した利益は、電気料金引き下げの原資とすべきです。消費者に還元しないのは、実質的に値上げと一緒です。発電コストである廃炉費用を託送料に転嫁することは、発送電を分離した電力システム改革の趣旨と目的に反するのではありませんか。
 さらに、提言は、原子力賠償制度の不備による賠償費の不足分二・四兆円を、今後四十年間、消費者に請求するとしています。そもそも、二・四兆円の根拠は何ですか。過去分を新電力に負担させることは、原発以外の電源を選んだ消費者の選択権の侵害ではありませんか。原発推進の責任を国民に転嫁する、まさに不当請求と言わなければなりません。
 東電改革の第二段階で、柏崎刈羽原発再稼働を東電再建の柱だとしていることも重大です。再稼働反対の民意は、どの世論調査でも揺るがぬ多数です。昨年十月の新潟県知事選挙では、再稼働に反対する米山隆一知事が誕生しました。
 大臣、民意に反する再稼働は中止し、福島第二原発の廃炉を直ちに決断すべきではありませんか。
 東電改革の第三段階とされているのが、電力、原子力事業の再編統合、原発輸出と廃炉ビジネスによる株価の向上です。しかし、東電の株価を四、五倍に引き上げるなど、まさに机上の空論です。
 東芝の子会社ウェスチングハウスが、福島の事故後の安全規制強化でコストが膨らみ、巨額の損失を出して債務超過となり、米連邦破産法の適用申請をしました。
 世耕大臣、三月十六日の訪米の際、ロス商務長官らとの会談で、東芝の再建問題について、日米両政府で緊密に情報交換することを合意したと報道されています。一体、ウェスチングハウスをめぐって、日米でいかなる協議をされたのですか。報告を願います。その合意をもとに、政府主導の原発延命のための業界再編を加速しようというのですか。
 麻生大臣、来月にも始まる日米経済対話には、共同での原発売り込みが盛り込まれています。脱原発の流れや世界の原発市場の縮小は明白です。原発輸出はきっぱりやめるべきです。明確な答弁を求めます。
 最後に、原発は、事業者すら事故処理費用を賄えない究極の高コスト電源です。記録的猛暑の夏も、原発なしで電力を賄えました。動かせば、処理できない核のごみをふやします。原発再稼働路線は完全に破綻しています。
 省エネと再生可能エネルギーを中心とした、原発ゼロの日本への転換を求めて、質問を終わります。(拍手)
    〔国務大臣世耕弘成君登壇〕

発言情報

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発言者: 真島省三

speaker_id: 30639

日付: 2017-03-30

院: 衆議院

会議名: 本会議