伊藤渉の発言 (本会議)

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○伊藤渉君 公明党の伊藤渉です。
 私は、公明党を代表して、ただいま議題となりました内閣不信任決議案に対し、断固反対の立場から討論を行います。(拍手)
 まず冒頭、一部野党の皆様に申し上げたい。
 残念ながら、本質的には国会審議を遅延させることが目的かのごとき内閣不信任決議案を提出し、今、こうして、このような時間に衆議院本会議場にいること自体に、何のむなしさも感じないのでしょうか。
 今国会最大の焦点と言われた、いわゆるテロ等準備罪を新設する法案審議は、参議院において大詰めを迎えております。国民の生命と財産を守るため、審議を尽くし、決めるべきときには決めるのが政治の役割であるにもかかわらず、ただ審議を引き延ばすためだけの空疎なやり方に、国民の理解が得られるとは到底思えません。
 今国会を振り返ってみますと、第二次安倍政権発足後四度目の本格的な予算編成となる平成二十九年度予算を、政府・与党は速やかに成立させました。今年度予算には、公明党の強い主張により、経済的に特に厳しい学生を対象に先行実施する給付型奨学金の創設や、保育の受け皿確保、保育士や介護従事者の処遇改善など、一億総活躍社会の実現に向けた予算が数多く盛り込まれております。
 中でも、長年公明党が主張を続けてきた給付型奨学金の創設が実現したことは、日本の教育政策に新たな歴史を刻む重要な一歩であり、学びたいと願う子供たちが、家庭などの事情によらず、十分な教育の機会を得ることは、貧困の連鎖を断つなど、最大の若者支援であるとともに、未来への投資に積極的に取り組む自公連立政権の政治姿勢を端的にあらわすものであります。
 働き方改革も着実に進めています。
 長時間労働は、働く方の健康を損ねるだけでなく、育児、介護と仕事の両立や、女性の活躍を妨げる大きな要因の一つでもあります。これを正しく是正し、多様なライフスタイルを可能にし、ひいては生産性向上につなげていくことができます。
 さらに、非正規労働者の正社員転換や待遇改善を強力に促進するためのキャリアアップ助成金が大幅に拡充されるなど、同一労働同一賃金の実現に向けた取り組みもスタートをさせました。
 こうした取り組みを含めた自公連立政権の経済財政運営により、二十年近く続いたデフレ状況を転換。四年連続で賃上げ率二%を確保、有効求人倍率も全ての都道府県で一倍を超える二十六年ぶりの高水準が続くなど、雇用・所得環境は大きく改善しています。この四年間で就業者が百七十万人増加し、正規雇用者も平成二十七年から二年連続で増加をし、合計七十七万人ふえております。
 また、衆議院の一票の格差是正と定数を十削減する公職選挙法を成立させ、衆議院の定数は実に戦後最少の四百六十五とするなどなど、安倍政権による果断な政策実現により、今通常国会においても、国民的関心の高い諸施策を大きく前進させたと確信をいたします。
 一方、一部野党の国会対応はいかがであったか。
 本年二月、大阪市の学校法人森友学園へ国有地が評価額よりも大幅に安く売却されたと一部マスコミが報道。安倍総理が森友学園に不当な利益誘導を行ったのではないかと主張する一部野党が、執拗な追及を展開しました。しかし、証人喚問等を通しての客観的な事実を裏づける証言は得られず、野党の追及は影を潜めていきました。
 また、四月以降、学校法人加計学園が政府の国家戦略特区制度を使って愛媛県今治市に獣医学部を新設することに関し、同学園の理事長は総理と旧知の仲であり、設置決定にこうした関係が影響したのではないか、選考をめぐり、総理の意向とする担当者間のやりとりを記した文書の存在や証言をめぐる報道が過熱したことと相まって、特区指定をめぐる政策決定に瑕疵があったのではないかと、一部野党は質問を集中させました。
 私は、国会審議を通じて国民の疑念を晴らすべく追及を行うこと自体を否定するつもりは毛頭ありません。
 しかし、今国会開会当初には、私の記憶が正しければ、提案型で国会論戦に挑むと言っていた一部野党の姿は影を潜め、報道を追い風に、あるいは報道に乗せられて、本質とは違う政権批判のためにする批判ばかりを繰り返す姿は、余りに非生産的で、ますます国民の信頼を損ねるのではないかと危惧をいたします。
 そもそも、国家戦略特区は、総理のリーダーシップのもと、既得権を持つ者が新規参入を制限させるために設けた岩盤規制を突破すべく、特区内で先行的に参入制限をなくし、我が国の競争力を強化していくために設置されるものです。
 特区の決定については、有識者会議で検討を行った後、総理の指示を受けつつ関係省庁間で折衝を行い、詳細が決められるものであり、関係省庁間でちょうちょうはっしのやりとりを行うことは何ら不思議ではありません。
 今回の一連の経過について、有識者会議メンバーが行った記者会見においても、総理から獣医学部の新設を特に推進してほしいとの要請は一切なかった、加計ありきの検討がなされたとの指摘は事実に反する、政策判断と決定プロセスは全て正当であり、何らかの意向でゆがめられた事実はない、今回の一連の経過によって今後の岩盤規制改革が阻まれることを強く危惧すると、怒りを持って反論をされております。
 その上、信じがたいことに、民進党にあっては国家戦略特区停止法案まで提出する始末。
 民主党政権時代の官僚主導から政治主導へとのスローガンはまやかしだったのでしょうか。政治主導を放棄する民進党に、岩盤規制を打ち破る規制改革は不可能であることは明確になりました。
 五月二十八日、安倍総理の在任日数が第一次安倍内閣を含めて千九百八十一日となり、戦後三位の長期政権となりました。ここまでるる申し上げた一部野党の政治姿勢を見るに、国民の皆様がその一部野党にこの国のかじ取りを任せられないと思う気持ちは容易に想像ができます。
 もちろん、自公連立政権が国民の信頼を得ている理由は、一部野党諸氏の力量不足によるものだけでは決してありません。
 国民の疑念に対し、ちゅうちょなくその解明に取り組み、国民生活の向上と国際社会の安定に向け、積極果敢に取り組んできたからであります。
 自公連立政権が再始動してから五年、再び政権を担う機会を国民から与えていただいた原点を我々は忘れることなく、より一層、高い緊張感を持って政権運営に取り組んでいこうではありませんか。
 そして、安定した政権基盤のもと、さらに力強く、未来の日本をつくる人への投資を政策の柱に据え、諸課題を乗り越え、一人一人が輝き、活躍できる社会を何としてもつくり上げていこうではありませんか。
 そのためにも、一刻も早くこの理不尽きわまりない本決議案を否決すべく、断固反対することを申し上げ、私の討論を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)

発言情報

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発言者: 伊藤渉

speaker_id: 25793

日付: 2017-06-15

院: 衆議院

会議名: 本会議