小野寺五典の発言 (予算委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○小野寺委員 日米の首脳関係がしっかりするということは、これは大変大きなメッセージになると思います。それは東アジア全体に対して、むしろ日米がしっかりしているということはこの地域の安定をもたらし、ひいては日本の平和につながる大切なあり方だと思いますので、これは首脳間だけではなくて、例えば岸田外務大臣には一日も早く、まだ承認されてはおりませんが、ティラーソン次期国務長官でありましょうか、との関係、あるいは経済問題になりますと、どうしても世耕経産大臣や石原経済担当大臣、多くのチャネルで、私ども、日米関係の再構築をしていただくことが大切だと思いますので、ぜひ安倍政権にはそのことをお願いしたい、そのように思っております。
きょう、日米関係のことについて改めて確認をさせていただいて、安心感を私どもも持ちながらこれからも日本の平和と安全のために仕事をしていきたい、そのように意を強くしているんですが、ここからは、ちょっと私が今回のことについて思ったことについて少し触れさせていただきたいと思っております。
もちろん、日米の同盟関係は大切ですし、これからも強固な関係をずっとつくっていくことは大切なんだと思っています。ただ、その中で、トランプ大統領の失言、私にとっては、さまざまな発言について、トランプ・ショックともとれるような、そんな印象を持ちました。
その中で一つ感じましたのは、これはトランプ大統領ということを指して言っているわけではないんですが、例えばアメリカの大統領がかわるたびに、日本として日本の安全保障は大丈夫なんだろうかということに思いをめぐらせたり、あるいは、アメリカ大統領の発言一つを聞いて、この真意はどうなんだろうと、常に私ども、日本の安全保障の中でアメリカを強く意識しなければいけない、そういう状況があるのは事実であります。そのことについて、私の問題意識をきょう少し議論させていただきたいと思っております。
日本の防衛、安全保障ということの例を少し挙げたいと思います。これは、北朝鮮の弾道ミサイルに対しての対応ということになります。
北朝鮮がもし弾道ミサイルを発射した場合、当然、発射する場所というのは、北朝鮮の領土内にあるミサイル基地とか、あるいはミサイルの発射装置から発射されます。発射された後、当然、日本に飛んでくることをアメリカの早期警戒衛星で察知した場合、日本に通報があります。そして、それに対して、例えば日本のレーダーでこれを捕捉して、そして速やかに日本海にある日本のイージス艦からミサイルを発射して、弾道ミサイルでまず一義的に迎撃をする。万が一これが防げなかったら、今度は日本の国内にあります航空自衛隊が運用しますペトリオット部隊でもう一度迎撃をする。こういう二段構えで私どもは防いでおります。
ただ、このミサイルが飛んでくるということに関しては、当然、一発、二発であればしっかりとめることができるんだと思いますが、連続して、あるいは何発も何発も何発も何発も繰り返し来た場合、こういういわば飽和攻撃という状況になった場合に本当に防ぎ切れるか、これは大変心配なことがあります。
ですから、もし仮に日本が攻撃されるということになれば、一番安全な防御策は、北朝鮮の領土にある、弾道ミサイルを発射するミサイル基地あるいはミサイルを発射しようとする装置をまず攻撃して無力化して、相手に撃たせないこと、これが一番大切なんだと思います。相手に撃たせないこと。
ところが、これは北朝鮮の領土内にあります。ですから、これを撃たせないようにするためには、日本は実は今まで専守防衛という考え方ですから、相手の領土を攻撃するような装備をあえて日本の自衛隊は持っていません。
かわりに、日本を狙ってミサイルを撃ってくるミサイル基地をたたいてくれるのは、日米同盟によって米軍がこの役を担ってくれる。ですから、米軍が北朝鮮の発射するミサイル基地をたたいて、日本の防衛のためにミサイルを無力化するというのが具体的な役割ということになります。
ですから、これを見ると、日本の防衛にとって、この弾道ミサイル防衛一つとっても、アメリカの関与というのが必ず必要ということになります。
以前の日本が攻められるというイメージであれば、例えば爆撃機が飛んできて日本の上で爆弾をばらばらばらと落とすとか、あるいは大きな軍艦が日本の近海まで来て艦砲射撃で港を攻撃するとか、あるいは沿岸から上陸用舟艇で相手の国の兵隊が上陸をしてきたり戦車が上陸をするとか、そういうような日本が攻撃されるということのイメージがあったんだと思います。ですから、専守防衛というと、来た相手を防げばいいんだ、自衛隊はそういう装備体系になっています。
ところが、これは十数年ぐらい前の話であって、ここ十年で周辺国の軍事技術は格段に向上して、さまざま、日本が攻撃される想定が変わってまいりました。
今お話をしたように、例えば北朝鮮は弾道ミサイルを発射して日本を攻撃してくる、これを日本は防ぎますが、最終的に防ぎ切れないこともあります。ですから、相手の領土にある北朝鮮のミサイル基地をたたかないと日本の平和が保たれない。ですが、そこは実は、今まで日本の自衛隊はあえて相手の領土を攻撃する装備を持つことはしなかった、これが現実であります。そして、アメリカがこれをかわりにやってくれる。一つ一つ考えても、日米同盟は大変重要です。ですから、これをこれからも守っていく必要は当然あるんだと思います。
ただ、もう一つ、アメリカが日米同盟で日本を守っている、この前提があります。それは、アメリカが、今までもこれからも超軍事大国であって、アジアを含めた世界の警察官という役割を持って、そして何より日米同盟を大切にする、この存在があってこそ、実は日本を守るというこのお互いの役割が成り立つわけです。
ですから、今回、例えばトランプが日本の防衛について心配な発言をすると、恐らく多くの日本の防衛関係者は心配をしました。私自身も大変心配をいたしました。そして、真意はどうなんだろう、アメリカに聞きに行ってこなきゃいけない。あるいは、いろいろなアメリカの閣僚の発言、これはどうなんだろうと。実は私ども、日本の安全保障を考えるたびに、いつもアメリカのことを考えて日本を守っていかなきゃいけない、これが現実であります。
本当に自国防衛としてこれでいいのかどうか、これをいつも自問自答しているのが恐らく日本の安全保障関係者の考え方なんだと思います。
安倍総理にお伺いいたします。
私たちは、この国を断固として守っていく、その決意で、そしてその責任でこの政治の場で仕事をさせていただいています。日米同盟はもちろん大事です。これからもこれをずっと続けていく必要があります。ですが、やはり、アメリカの大統領がかわるたびアメリカの大統領の発言に右往左往する、その安全保障でもよくないんだと思います。
今後、日本の安全保障をどのように考えていくか、お考えを伺いたいと思います。