予算委員会

2017-01-26 衆議院 全336発言

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会議録情報#0
平成二十九年一月二十六日(木曜日)
    午前八時五十九分開議
 出席委員
   委員長 浜田 靖一君
   理事 石田 真敏君 理事 菅原 一秀君
   理事 西村 康稔君 理事 葉梨 康弘君
   理事 宮下 一郎君 理事 武藤 容治君
   理事 大西 健介君 理事 長妻  昭君
   理事 赤羽 一嘉君
      伊藤 達也君    石崎  徹君
      石破  茂君    岩屋  毅君
      江藤  拓君    衛藤征士郎君
      小倉 將信君    小野寺五典君
      大串 正樹君    大西 英男君
      奥野 信亮君    門  博文君
      黄川田仁志君    河野 太郎君
      國場幸之助君    佐田玄一郎君
      鈴木 俊一君    高鳥 修一君
      津島  淳君    豊田真由子君
      長坂 康正君    根本  匠君
      野田  毅君    野中  厚君
      原田 義昭君    平口  洋君
      星野 剛士君    保岡 興治君
      山下 貴司君    渡辺 博道君
      井坂 信彦君    今井 雅人君
      小川 淳也君    神山 洋介君
      後藤 祐一君    玉木雄一郎君
      辻元 清美君    中島 克仁君
      福島 伸享君    細野 豪志君
      前原 誠司君    村岡 敏英君
      本村賢太郎君    山尾志桜里君
      伊藤  渉君    國重  徹君
      濱村  進君    真山 祐一君
      梅村さえこ君    大平 喜信君
      斉藤 和子君    高橋千鶴子君
      井上 英孝君    伊東 信久君
    …………………………………
   内閣総理大臣       安倍 晋三君
   財務大臣
   国務大臣
   (金融担当)       麻生 太郎君
   総務大臣
   国務大臣
   (マイナンバー制度担当) 高市 早苗君
   法務大臣         金田 勝年君
   外務大臣         岸田 文雄君
   文部科学大臣       松野 博一君
   厚生労働大臣       塩崎 恭久君
   農林水産大臣       山本 有二君
   経済産業大臣
   国務大臣
   (原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当)      世耕 弘成君
   国土交通大臣       石井 啓一君
   環境大臣
   国務大臣
   (原子力防災担当)    山本 公一君
   防衛大臣         稲田 朋美君
   国務大臣
   (内閣官房長官)     菅  義偉君
   国務大臣
   (復興大臣)       今村 雅弘君
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長)
   (消費者及び食品安全担当)
   (防災担当)       松本  純君
   国務大臣
   (沖縄及び北方対策担当)
   (クールジャパン戦略担当)
   (知的財産戦略担当)
   (科学技術政策担当)
   (宇宙政策担当)     鶴保 庸介君
   国務大臣
   (経済財政政策担当)   石原 伸晃君
   国務大臣
   (少子化対策担当)
   (男女共同参画担当)   加藤 勝信君
   国務大臣
   (地方創生担当)
   (規制改革担当)     山本 幸三君
   国務大臣         丸川 珠代君
   財務副大臣        木原  稔君
   環境副大臣        伊藤 忠彦君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    横畠 裕介君
   政府参考人
   (内閣官房内閣審議官)  平川  薫君
   政府参考人
   (内閣府政策統括官)   加藤 久喜君
   政府参考人
   (内閣府再就職等監視委員会事務局長)       塚田  治君
   政府参考人
   (宮内庁次長)      西村 泰彦君
   政府参考人
   (財務省主計局長)    福田 淳一君
   政府参考人
   (国土交通省自動車局長) 藤井 直樹君
   予算委員会専門員     柏  尚志君
    ―――――――――――――
委員の異動
一月二十六日
 辞任         補欠選任
  衛藤征士郎君     大西 英男君
  長坂 康正君     高鳥 修一君
  野中  厚君     小野寺五典君
  星野 剛士君     津島  淳君
  井坂 信彦君     中島 克仁君
  今井 雅人君     神山 洋介君
  小川 淳也君     細野 豪志君
  緒方林太郎君     本村賢太郎君
  辻元 清美君     村岡 敏英君
  福島 伸享君     山尾志桜里君
  國重  徹君     濱村  進君
  赤嶺 政賢君     大平 喜信君
同日
 辞任         補欠選任
  小野寺五典君     野中  厚君
  大西 英男君     衛藤征士郎君
  高鳥 修一君     長坂 康正君
  津島  淳君     豊田真由子君
  神山 洋介君     今井 雅人君
  中島 克仁君     井坂 信彦君
  細野 豪志君     小川 淳也君
  村岡 敏英君     辻元 清美君
  本村賢太郎君     緒方林太郎君
  山尾志桜里君     福島 伸享君
  濱村  進君     國重  徹君
  大平 喜信君     斉藤 和子君
同日
 辞任         補欠選任
  豊田真由子君     河野 太郎君
  斉藤 和子君     梅村さえこ君
同日
 辞任         補欠選任
  河野 太郎君     星野 剛士君
  梅村さえこ君     赤嶺 政賢君
同日
 辞任         補欠選任
  赤嶺 政賢君     宮本  徹君
    ―――――――――――――
本日の会議に付した案件
 政府参考人出頭要求に関する件
 平成二十八年度一般会計補正予算(第3号)
 平成二十八年度特別会計補正予算(特第3号)
     ――――◇―――――
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浜田靖一#1
○浜田委員長 これより会議を開きます。
 平成二十八年度一般会計補正予算(第3号)、平成二十八年度特別会計補正予算(特第3号)の両案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 この際、お諮りいたします。
 両案審査のため、本日、政府参考人として内閣官房内閣審議官平川薫君、内閣府政策統括官加藤久喜君、内閣府再就職等監視委員会事務局長塚田治君、宮内庁次長西村泰彦君、財務省主計局長福田淳一君、国土交通省自動車局長藤井直樹君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
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浜田靖一#2
○浜田委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    ―――――――――――――
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浜田靖一#3
○浜田委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。小野寺五典君。
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小野寺五典#4
○小野寺委員 自由民主党の小野寺五典です。
 きょうは、質問の機会をありがとうございます。
 まず、昨年、四月に熊本地震、十月には鳥取県中部地震、暮れには糸魚川市における大規模火災など、大きな災害が相次ぎました。被災者の皆様には改めてお見舞いを申し上げます。東日本大震災も含め、一日も早い復興に全力を挙げていただきますよう、総理を初め関係閣僚にはお願いをしたいと思っております。
 さて、それでは、補正予算の審議に入りたいと思います。
 今回の補正予算の審議、実は、安倍内閣になりまして、第三次補正を今回組むわけですが、今までの補正予算というのは、例えば予算が当初の税収見積もりよりも上振れをして、そしていわばアベノミクスの成長の果実を使って補正予算を組んでいたんだと思っております。ですが、今回は税収が一・七兆円減額補正されており、プライマリーバランスを含めて心配される国民もいらっしゃると思います。
 景気は緩やかな回復基調が続いているとは認識しておりますが、今回減額補正を行った原因、そして今後の財政収支の見通しについて、補正予算の前提として麻生財務大臣にお伺いしたいと思います。
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麻生太郎#5
○麻生国務大臣 二十八年度のいわゆる税収の補正につきましては、直近の課税の実績また企業収益の見通し等々が出ておりますので、政府の経済見通しをもとに、平成二十八年度の当初予算に対して一兆七千億円の減収というので、五十五兆九千億というのを見積もったところです。
 税収補正というか、減額をすることになりました主な理由というのは、二十八年度当初は円高に推移して、二十七年度平均で約百二十円ぐらいで動いておりましたのですが、二十八年の四月―十月の約六カ月を見ますと、それが約百四円まで下がってくるということで、円の値打ちが上がったというべきか、ドルの値打ちが下がったというか、とにかく円高に振れましたので、輸出企業のいわゆる円建ての売り上げが減少して、法人税がまず減収しております。それから、円建ての輸入する企業の減少が続きましたので、当然消費税が減収いたします。そういうことが見込まれましたので、今、減額補正をさせていただいております。
 では、しからば二十九年度の予算をどうするかということですけれども、政府の経済見通しにおいては雇用とか所得環境が改善しますし、当然雇用とか生産というものが増加する傾向を反映して見積もりをさせていただいておりますし、円も去年の十月以降円安に振れて、今、きょうで百十三円ぐらいだと思いますので、そういった意味では、二十八年度の補正後の予算というものを見ますと一・九兆円増加しておりまして、五十七兆七千億円と見込んでおります。
 したがいまして、政権交代以降今回が減ったからといって、別に、その分だけで経済の基調全体が悪くなったということでは全くありません。
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小野寺五典#6
○小野寺委員 今回は円高要因による一時的なものというふうに理解をしますし、また、現在の円・ドルベースを見れば、これは円安基調にも戻ってきている、そしてまたニューヨークのダウは史上最高値ということでありますので、恐らくこれからも日本の経済も堅調にいくんだと思いますが、ぜひプライマリーバランスをしっかり私どもも注視しながら予算を組むということは大切だと思っております。
 さて、この補正予算の中身に少し触れたいと思います。
 今回、特に注目されますのが、防衛関係費の装備費ということになります。特にその中心が北朝鮮を含めた弾道ミサイル防衛でありますが、特に今回、その中での大きな注目を私がいたしますのは、能力向上型の迎撃ミサイル、PAC3のMSEというタイプの導入ということになります。
 ちょっとパネルを見ていただければと思うんですが、実は、これから日本は、東京オリンピックを含め、国際的なさまざまな国際イベントがございます。当然、そういう場合には、さまざまなテロを含めた守り、想定をすることが大切だと思っています。
 その中で、例えばミサイル防衛なんですが、従来のPAC3、これが今、迎撃の最終の対応ということになりますが、その守備範囲というのは、大体、今、防衛秘密にかかわりますが、東京二十三区ぐらいが守れるぐらいのイメージを私どもは持っております。
 ですから、例えば東京全体、オリンピック全体を守るとすれば複数の地域にこれを展開するのが今まででありましたが、今回、このMSEを新しく導入することによって守備範囲が格段に広がります。ということは、東京オリンピックの、東京周辺の会場全てが防御可能になる。
 ただ、このような装備を導入するということになりますと、導入してその後しっかり運用するには最低数年かかります。今回、補正ということで速やかに入れていただいたということは、私は、東京オリンピックへの備えにも大変重要なことだと思いますので、ぜひしっかりとした形で運用をしていただきたい、そのように思っております。
 さて、きょうは、ここでトランプ大統領との新たな日米関係ということを中心にお話を伺いたいと思っております。
 御存じのとおり、トランプ大統領は、既存の、私どもの抱いている大統領のイメージと大分かけ離れた大統領のような印象があります。発言を聞いても、イスラム教徒に対してとか、あるいはメキシコ移民に対しての発言は、これは国際社会に大きな波紋を投げかけているものだと思っております。
 安倍総理は、その中で、昨年十一月、ニューヨークにおいてトランプ大統領と、当時は次期大統領でありました、いち早く各国の首脳の中で会談を行って、日米同盟の重要さを再認識されたんだと思います。
 私どもも日米同盟の再認識が大切だと思いまして、先週、我が党の茂木政調会長と今津安全保障調査会長とともにワシントンを訪問しまして、トランプ新政権の関係者、上院議員、シンクタンクなど有識者と会談をしてまいりました。その中で、印象的だったことがあります。
 トランプ大統領をよく知る人から、トランプ大統領というのは、自分がビジネスマンとして成功した、そして、その極意は相手に自分の考えを予測させないことなんだ、常々そう言っている、相手が戸惑うような発言を繰り返して、ある面では相手に不安を抱かせ、自分のペースにして、そして交渉を有利に持っていく、これがトランプ流の交渉術なんだ、こういうお話を聞いて、なるほどなと思いました。
 確かに、トランプ大統領の発言を一つ一つ聞くと、時に不安になったり、これはどうなのかなといろいろなことをしんしゃくしたりするんですが、結果として一番大切なのは、その後にあるトランプ大統領の真意、これをしっかり酌み取ることなんだと思います。
 そして、今までのトランプ大統領の発言を聞きますと、トランプ大統領は、アメリカの国益を第一にしたい、これが恐らく向こうの考え方だとします。そうすると、私ども、この大統領と向き合うために一番大切なのは、私たち日本の国益がアメリカの国益にもつながるんだ、日本がよくなることはアメリカにもよくなることになるんだ、このようなことをしっかりと説明する、あるいは、このような政策をしっかり積み上げていって日米関係をしっかり積み上げていく、これが大切だと思います。
 そして、最終的に大切なのは、実は、トランプさんは経営者として成功していますから、常に最終決断はトップダウンということになります。これは、首脳間で最後は政策を決定していく、首脳間の信頼関係が極めて重要だということだと思います。
 私どもが会談した米国関係者から常々言われましたのは、トランプ大統領が就任前に会った首脳は安倍総理だけである、そして大統領は安倍総理に大変好印象を持ったという、昨年の会談についての高い評価でありました。今後ともこのいい関係をつくっていただきたい、そう思っております。
 さて、その中で、少し具体的なテーマに入っていきたいと思います。
 まず、安全保障の問題です。
 トランプ大統領の発言、日本や他の国を守る限りアメリカは大金を失う、我々はサウジアラビア、日本、韓国などを守り続けるわけにはいかない、同盟国との協定を再交渉する必要がある、これは、大統領選でのトランプ大統領の発言であります。これを聞いて、私ども安全保障関係者は大変心配いたしました。
 また、トランプ大統領の就任演説を聞きますと、従来の同盟関係の中でイスラム過激派テロリズムを壊滅させるという発言。そしてまた、新しい国防長官はマティスさん。この方は、もともと米海兵隊で、二〇〇三年のイラク進攻では第一海兵師団を率いて勝利に導いた英雄でもあります。言ってみれば、トランプ政権の外交、安全保障というのは、どうも中東シフトのような印象があります。
 もちろん中東和平や対ISというテロとの闘いは大変重要ですが、日本からすれば、アメリカが外交、安全保障政策で中東に偏るということになりますと、アジア、特に我が国の大変な関心事であります東シナ海、南シナ海、北朝鮮といった地域への関心が薄くなるのではないか。今、私ども、この地域では、台頭する中国、核・ミサイル開発をやめない北朝鮮、そして増強される極東ロシア軍、こういうことを考えても、アメリカの関与は大変重要となります。
 そこで、まず安全保障のことについて稲田防衛大臣にお伺いしたいと思います。
 今後の日米同盟のあり方、特にアメリカの太平洋地域への関与を深く確認するためにも、私は、マティス新国防長官を初め米側といち早く関係の構築が必要だと思いますが、その方針についてお伺いしたいと思います。
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稲田朋美#7
○稲田国務大臣 今委員が御指摘になりましたように、我が国を取り巻く安全保障環境は大変厳しいものがあります。中国の台頭、そして北朝鮮は、二回の核実験、さらには二十発を超えるミサイルの発射など、新たな段階の脅威に入っていると思います。その中で、我が国自身の防衛力の質と量の強化と同時に、我が国の防衛政策の中核に日米同盟の強化というものがございます。
 米国のマティス国防長官は、初の外国訪問の一環として、二月三日から四日、来週の金曜日から土曜日の日程で我が国を訪問する予定でございます。新政権発足後、非常に早い段階でマティス国防長官が我が国を含むアジアを訪問されることは、アジア太平洋地域における米国のコミットメント、そして関心の高さを示すものだというふうに歓迎をいたしております。
 マティス長官との間でさまざまな課題について率直に意見交換をし、日米同盟の強化、深化、そしてその同盟を確固たるものにするべく会談を行っていきたいというふうに考えております。
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小野寺五典#8
○小野寺委員 マティス新長官が真っ先に訪問する外国としてこの日本を選んでいただいた、このアジアを選んでいただいたということは大変意義があることだと思っております。新政権がアジアに対してしっかりこれからもコミットしていくということは、むしろこの地域の平和と安定につながる大切なことだと思いますので、ぜひその会談を成功されるとともに、また、これを含めて、今後、安全保障でもトランプ大統領と安倍総理との関係をさらに構築していただきたい、そのように思っております。
 安全保障の問題は今後さらに議論を進めていくことだと思いますが、もう一つ私ども心配しているのは、トランプ政権との経済問題であります。
 トランプ大統領は、アメリカ第一を掲げて、米国製品の購入、米国民の雇用促進を強調し、海外から雇用を取り戻して国内インフラを再構築する、このようなことを就任演説でお話ししております。そして、数日前、これは日本にとっても大きな影響がありますが、TPPから完全離脱をするという大統領令に署名をし、また、NAFTAの見直しをすると言っております。
 日本にも直接言及したことがあります。日本の自動車産業、巨大な船に何十万台も車を積み、米国に売ろうとしている。まるで一九八〇年代の日米貿易摩擦が盛んなころの時代のような認識の発言であります。
 現実を言いますと、現在は、米国で発売される日本車のうち日本から輸出されるのは全体の四分の一、多くはアメリカ国内で生産をされていますし、アメリカ国内における日本の自動車産業での雇用というのは、販売店を含めると百五十万人以上になると言われています。日本の企業がむしろ米国の雇用をつくっているということを、しっかり米国側に伝えていく必要もあると思います。
 ここで総理にお伺いしたいと思うのですが、この経済問題、トランプ発言において日本ではさまざまな不安が起きておりますが、今後、トランプ政権の経済政策に対して日本としてどのような形で対応していくのか。特にTPPについては、大統領令に署名しているということは、これは恐らく考えを変えることはたやすいことではないんだと思います。今後のTPPについて、アメリカ抜きでも今後進めていくのか、その方針についてお答えいただければと思います。
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安倍晋三#9
○安倍内閣総理大臣 トランプ政権の防衛政策については、だんだん閣僚が決まり、そしてその下のスタッフが決まっていく中において形づくられてくるんだろう、このように思います。
 現時点で米国の方針を予断することは差し控えたい、このように思っておりますが、まずは、日米経済関係をどのように発展、深化させていくか、新政権とさまざまなレベルで議論をしていきたいと思っています。その中で、TPP協定が持つ戦略的、経済的意義についても腰を据えて、もちろん現在の段階でトランプ政権がどういうスタンスをとっているかということはよく承知をしておりますが、その中でも、我々は、腰を据えて米側に働きかけをしていくという姿勢は変えないでいきたい、こう考えています。
 TPPについて言えば、数年間の交渉を経てTPP協定に結実したこの新たなルールは、今後の通商交渉におけるモデルとなり、二十一世紀の世界のスタンダードになっていくことが期待される、このように考えております。これは私だけが考えているわけではなくて、十二カ国の、米国はこういうことになりましたが、それ以外の国々はおおむねこう考えているわけでございます。
 そこで、米国抜きのTPPをどう考えるべきかという御質問でございますが、これについては、確かに、米国が入るということを前提に各国がTPPの交渉を進め、成果を得たわけでございます。
 しかし、同時に、米国がTPPを承認するということに大きく変化する、短い期間で変化するということはなかなか難しい状況、もちろんこれは粘り強く我々も働きかけ続けてはいくんですが、という状況を見据えながら、TPP参加国の中でもさまざまな議論があるのは事実でございまして、今後とも、日本はその中で当然リーダーシップをとっていかなければいけない立場にあります。その中において今後とも各国と意見交換を進めていきたい、このように考えております。
    〔委員長退席、西村(康)委員長代理着席〕
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小野寺五典#10
○小野寺委員 TPPについては、今こういう状況であります。
 もう一つ、今、トランプ大統領がお話しされているのは、アメリカとしてはむしろ一対一で行うことの方が多くの利益を得られるんだと。言ってみれば、二国間のFTAにかなり今言及をしています。恐らく、今後、二国間のFTAというのが具体的な日米交渉の中に上がってくる可能性もあるんだと思っています。
 その中で一つ心配なのが、既にアメリカとFTAを結んでいる、お隣、韓国の状況です。韓国は、米韓のFTAを結ぶ過程において、特に農産物について大変な譲歩を迫られました。結果的に、今、韓国で残っている関税品目、農産物では米だけです。ほかは、牛肉も豚肉も乳製品も全て、実は関税ゼロの方向で妥協せざるを得ない状況になりました。
 TPP交渉で、甘利大臣、石原大臣に大変頑張っていただきまして、日本としては重要五品目を守ることができた。ですから、TPP交渉におけば例えば農産物に対して一定の関税を残すことができたんですが、今後もし、米国がTPP交渉をやめた中で日米のFTAが交渉として出てくる場合、私どもとして、特に地域に住む農業者としては、TPPで私たちはあの重要五品目の段階でもぎりぎり譲ったんだ、これ以上譲られてはとても日本の農業はやっていけない、そういう心配があるんだと思います。
 総理にお伺いしたいのは、仮に、もし今後、米国が日本との二国間の交渉、いわば日米FTAが来た場合でも、私ども、TPPの段階でアメリカと交渉した例えば重要五品目のラインというのはしっかり守る努力を最大限するんだ、そのような決意をお伺いしたいと思いますが、いかがお考えでしょうか。
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安倍晋三#11
○安倍内閣総理大臣 例えば、我々、TPPを交渉している中にあっても、日豪で二国間のEPAを締結したわけでございます。
 我々は、先ほど申し上げましたように、粘り強くTPPについてアメリカに働きかけを行っていきますが、TPPの働きかけを行っていけばEPA、FTAは全くできないんだということでは、もちろん、日豪を見ても明らかなように、そんなことはないわけでございます。日本とカナダのEPAもあるわけでございます。カナダも御承知のようにTPPの中に入っているわけであります。
 我々もそうしたスタンスで、これは、日米の間においてはどのような経済連携の関係がよいかどうかということもしっかりと見据えながら議論をしていきたい、こう思っておりますが、その中で、我が国が守るべきものはしっかりと守っていく。
 もしそうした形になったとしても、それは常に、これは例えば日米のEPAだけではなくて、TPPもそうですが、日豪もそうでしたし、日加もそうですし、日・EUもそうですが、しっかりと守るべきものは当然守っていかなければいけないし、また、農業は国の基であるという考え方のもとに、さまざまなそうした二国間の交渉についても我々はしっかりと交渉していきたい、このように思っております。
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小野寺五典#12
○小野寺委員 山本農林水産大臣を初め農業関係者の皆さん、そしてまた我が党の西川会長、小泉部会長を初め農業関係の党の役員の皆さんが一緒になって、TPPを乗り越えるための強い農業づくりということを懸命にやっております。この前提というのはTPPでできた交渉を前提としておりますので、今後は、万々が一アメリカから二国間の交渉が来たとしても、私どもはこのラインは決して譲らないということをぜひおなかの底にしっかり据えてそういう場合には交渉に当たっていただきたい、そのように思っております。
 さて、このようなお話をする中で、アメリカとのさまざまな向き合い方は、今後、大変大切なことが幾つかあると思います。
 一つは、新トランプ政権の中の閣僚を見ますと、例えばトランプ新大統領は、今まで政治的には、あるいはアメリカ議会との関係というのは非常に希薄なんだと思います。
 ただ、その中で例えばペンス副大統領は非常にアメリカ議会にもたけておりますし、また御出身がインディアナということでありますので、日本の自動車産業が大変進出している地域でもあります。そういう意味では、副大統領との関係はむしろ、従前の大統領の補佐の副大統領ということよりは、トランプ政権においては、議会対策あるいはさまざまな国内対策において、ペンス副大統領の役割も大変大きいと思います。
 このカウンターパートに当たるのは麻生副総理ということになりますので、今後、さまざま首脳会談がある場合、トランプ大統領と安倍総理との会談も大事ですが、ぜひ副大統領との、それぞれのカウンターパートとしての関係もしっかりつくっていただければと思っております。
 そこで、お伺いいたしますが、先ほど稲田防衛大臣の方から、マティス国防長官は来月の初めに日本に来て防衛大臣との会談が行われるということでありますが、大切なのは首脳会談ということになります。安倍総理はトランプ大統領就任前にはお会いをされておりますが、正式に大統領に就任された後、一日も早く日米の首脳会談を行う必要がありますし、できればその場において、あるいは近いうちには副大統領と麻生副総理との会談も必要なんだと思います。このような日米の首脳関係について今後どのようなお考えを持っているのか、あるいは、できればいつそれが行われるのか、そのことについてお伺いをしたいと思います。
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安倍晋三#13
○安倍内閣総理大臣 トランプ大統領とはできるだけ早く会談を行いたいと考えておりまして、現在、最終調整を行っております。
 トランプ大統領とは既にニューヨークでお目にかかっております。その際にも、私の経済に対する考え方、貿易に対する考え方、あるいは現状についての説明、そして厳しさを増すアジア太平洋地域の安全保障環境と、日米同盟がその中で果たすべき役割についてお話をさせていただいているところでございます。
 そして、来るべき日米首脳会談におきましては、お互いの関心事項について率直に意見交換を行いたいと思っております。
 日米同盟はアジア太平洋の平和と繁栄の礎として不可欠な役割を果たしておりまして、日米双方が利益を享受するものであるということ、そして、日米がともに手を携えて、アジア太平洋地域に二十一世紀にふさわしい自由で公正な経済圏をつくっていく上で主導的な役割を果たしていくべきこと、北朝鮮、東シナ海、南シナ海など、この地域が直面する課題にいかに対処していくべきか、世界の平和と繁栄に日米がともに手を携えてどのように貢献していくか等について、胸襟を開いた率直な会談を行い、そして結果を出していきたい。そして、日米同盟は揺るがないということを内外にしっかりと示すことができるような首脳会談にしていきたいと思います。
 そして、今お話のあったペンス副大統領の存在も極めて重要だと考えております。オバマ政権下におけるバイデン副大統領も、まさに議会対策を一手に担っておられたのはバイデン副大統領であり、TPP交渉においても大きな存在感を示していただいた。また、バイデン副大統領と麻生副総理との間にも太いパイプがあったわけでございますので、そういう意味におきましては、訪米の際も含めて、ペンス副大統領と会談あるいは接触を行う機会を持ちたいと思いますし、ペンス副大統領と麻生副総理との関係も構築していきたい、このように考えております。
    〔西村(康)委員長代理退席、委員長着席〕
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小野寺五典#14
○小野寺委員 日米の首脳関係がしっかりするということは、これは大変大きなメッセージになると思います。それは東アジア全体に対して、むしろ日米がしっかりしているということはこの地域の安定をもたらし、ひいては日本の平和につながる大切なあり方だと思いますので、これは首脳間だけではなくて、例えば岸田外務大臣には一日も早く、まだ承認されてはおりませんが、ティラーソン次期国務長官でありましょうか、との関係、あるいは経済問題になりますと、どうしても世耕経産大臣や石原経済担当大臣、多くのチャネルで、私ども、日米関係の再構築をしていただくことが大切だと思いますので、ぜひ安倍政権にはそのことをお願いしたい、そのように思っております。
 きょう、日米関係のことについて改めて確認をさせていただいて、安心感を私どもも持ちながらこれからも日本の平和と安全のために仕事をしていきたい、そのように意を強くしているんですが、ここからは、ちょっと私が今回のことについて思ったことについて少し触れさせていただきたいと思っております。
 もちろん、日米の同盟関係は大切ですし、これからも強固な関係をずっとつくっていくことは大切なんだと思っています。ただ、その中で、トランプ大統領の失言、私にとっては、さまざまな発言について、トランプ・ショックともとれるような、そんな印象を持ちました。
 その中で一つ感じましたのは、これはトランプ大統領ということを指して言っているわけではないんですが、例えばアメリカの大統領がかわるたびに、日本として日本の安全保障は大丈夫なんだろうかということに思いをめぐらせたり、あるいは、アメリカ大統領の発言一つを聞いて、この真意はどうなんだろうと、常に私ども、日本の安全保障の中でアメリカを強く意識しなければいけない、そういう状況があるのは事実であります。そのことについて、私の問題意識をきょう少し議論させていただきたいと思っております。
 日本の防衛、安全保障ということの例を少し挙げたいと思います。これは、北朝鮮の弾道ミサイルに対しての対応ということになります。
 北朝鮮がもし弾道ミサイルを発射した場合、当然、発射する場所というのは、北朝鮮の領土内にあるミサイル基地とか、あるいはミサイルの発射装置から発射されます。発射された後、当然、日本に飛んでくることをアメリカの早期警戒衛星で察知した場合、日本に通報があります。そして、それに対して、例えば日本のレーダーでこれを捕捉して、そして速やかに日本海にある日本のイージス艦からミサイルを発射して、弾道ミサイルでまず一義的に迎撃をする。万が一これが防げなかったら、今度は日本の国内にあります航空自衛隊が運用しますペトリオット部隊でもう一度迎撃をする。こういう二段構えで私どもは防いでおります。
 ただ、このミサイルが飛んでくるということに関しては、当然、一発、二発であればしっかりとめることができるんだと思いますが、連続して、あるいは何発も何発も何発も何発も繰り返し来た場合、こういういわば飽和攻撃という状況になった場合に本当に防ぎ切れるか、これは大変心配なことがあります。
 ですから、もし仮に日本が攻撃されるということになれば、一番安全な防御策は、北朝鮮の領土にある、弾道ミサイルを発射するミサイル基地あるいはミサイルを発射しようとする装置をまず攻撃して無力化して、相手に撃たせないこと、これが一番大切なんだと思います。相手に撃たせないこと。
 ところが、これは北朝鮮の領土内にあります。ですから、これを撃たせないようにするためには、日本は実は今まで専守防衛という考え方ですから、相手の領土を攻撃するような装備をあえて日本の自衛隊は持っていません。
 かわりに、日本を狙ってミサイルを撃ってくるミサイル基地をたたいてくれるのは、日米同盟によって米軍がこの役を担ってくれる。ですから、米軍が北朝鮮の発射するミサイル基地をたたいて、日本の防衛のためにミサイルを無力化するというのが具体的な役割ということになります。
 ですから、これを見ると、日本の防衛にとって、この弾道ミサイル防衛一つとっても、アメリカの関与というのが必ず必要ということになります。
 以前の日本が攻められるというイメージであれば、例えば爆撃機が飛んできて日本の上で爆弾をばらばらばらと落とすとか、あるいは大きな軍艦が日本の近海まで来て艦砲射撃で港を攻撃するとか、あるいは沿岸から上陸用舟艇で相手の国の兵隊が上陸をしてきたり戦車が上陸をするとか、そういうような日本が攻撃されるということのイメージがあったんだと思います。ですから、専守防衛というと、来た相手を防げばいいんだ、自衛隊はそういう装備体系になっています。
 ところが、これは十数年ぐらい前の話であって、ここ十年で周辺国の軍事技術は格段に向上して、さまざま、日本が攻撃される想定が変わってまいりました。
 今お話をしたように、例えば北朝鮮は弾道ミサイルを発射して日本を攻撃してくる、これを日本は防ぎますが、最終的に防ぎ切れないこともあります。ですから、相手の領土にある北朝鮮のミサイル基地をたたかないと日本の平和が保たれない。ですが、そこは実は、今まで日本の自衛隊はあえて相手の領土を攻撃する装備を持つことはしなかった、これが現実であります。そして、アメリカがこれをかわりにやってくれる。一つ一つ考えても、日米同盟は大変重要です。ですから、これをこれからも守っていく必要は当然あるんだと思います。
 ただ、もう一つ、アメリカが日米同盟で日本を守っている、この前提があります。それは、アメリカが、今までもこれからも超軍事大国であって、アジアを含めた世界の警察官という役割を持って、そして何より日米同盟を大切にする、この存在があってこそ、実は日本を守るというこのお互いの役割が成り立つわけです。
 ですから、今回、例えばトランプが日本の防衛について心配な発言をすると、恐らく多くの日本の防衛関係者は心配をしました。私自身も大変心配をいたしました。そして、真意はどうなんだろう、アメリカに聞きに行ってこなきゃいけない。あるいは、いろいろなアメリカの閣僚の発言、これはどうなんだろうと。実は私ども、日本の安全保障を考えるたびに、いつもアメリカのことを考えて日本を守っていかなきゃいけない、これが現実であります。
 本当に自国防衛としてこれでいいのかどうか、これをいつも自問自答しているのが恐らく日本の安全保障関係者の考え方なんだと思います。
 安倍総理にお伺いいたします。
 私たちは、この国を断固として守っていく、その決意で、そしてその責任でこの政治の場で仕事をさせていただいています。日米同盟はもちろん大事です。これからもこれをずっと続けていく必要があります。ですが、やはり、アメリカの大統領がかわるたびアメリカの大統領の発言に右往左往する、その安全保障でもよくないんだと思います。
 今後、日本の安全保障をどのように考えていくか、お考えを伺いたいと思います。
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安倍晋三#15
○安倍内閣総理大臣 確かに、今委員が御指摘になったように、この十数年で我が国を取り巻く安全保障環境は大きく変わったわけであります。これは世界においても大きく変わったと言ってもいいと思います。
 かつて、米ソ冷戦構造時代には、弾道ミサイルを保有していたのは米ソしかなかったわけであります。それが今、相当数の国々が弾道ミサイルを持つようになった。また、核兵器についてもそうであります。
 その中で、北朝鮮については、昨年、二回の核実験を強行するとともに、二十発以上の弾道ミサイルを発射したわけでありまして、SLBM、ミサイルの発射にも成功したということについても報道がなされているところでございます。相当程度、いわば専門家の予測を上回って、彼らの弾道ミサイルについての技術の革新が、技術開発が進んでいると言ってもいいんだろう、このように思います。そして、我が国が射程内に入る核ミサイルが配備されるリスクが時間とともに増大をしていくわけでございます。
 また、飽和攻撃というお話もされましたが、先般、北朝鮮は一度に三発ミサイルを撃って、そして狙いどおりの場所に着水させたという事案もございました。
 このような脅威に対しては日米の共同対処によって我が国の防衛を図ることとしておりまして、その中でいわゆる敵基地攻撃能力、すなわち打撃力の使用を伴う作戦については、委員が御指摘になったように、米国に依存をしているのは事実であります。
 そのような中で、北朝鮮が、弾道ミサイルの長射程化や核兵器の小型化、弾頭化を行うことによって、米国に対する戦略的抑止力を確保したとの過信を持つ危険性があるのは事実であります。つまり、米国を射程に入れる核能力を持ったとなれば、米国は報復しない。いわばほかの国に対する攻撃に対して、その能力を持っている北朝鮮に対しては、みずからの国に撃ち込まれる危険性を冒してまで報復しない。つまり、それが抑止力になったと過信する、誤認する危険性というのがないわけではないだろう、このように思うわけであります。
 もしそうなれば、弾道ミサイルの発射を含む軍事的挑発行為のさらなる増加につながっていく可能性もあるわけでありまして、議員御指摘のように、我が国自身によるいわゆる敵基地攻撃については、政府として、従来から、法理上の問題として、他に手段がないと認められるものに限り、敵の誘導弾等の基地をたたくことも憲法が認める自衛の範囲に含まれ、可能であると考えているわけでございます。
 一方、現実の自衛隊の能力に関して言えば、これはもう防衛大臣を経験された委員はよく御承知のように、現在、我が国は、敵基地攻撃を目的とした装備体系を保有しておらず、また保有する計画もないわけでございます。その上で、我が国を取り巻く安全保障環境が一層厳しくなる中、日米間の適切な役割分担に基づき、日米同盟全体の抑止力を強化し、国民の生命と財産を守るためには我が国として何をすべきかという観点から、常にさまざまな検討は行っていくべきものと考えているわけであります。
 いずれにせよ、今後とも、我が国の防衛の基本的な方針として専守防衛を堅持していくことは当然でありますが、その中において、今、小野寺議員がおっしゃったように、その専守防衛の中において、我々は、大きく変化する中において国民の生命と財産をどのように守り切っていくか、また、そのための抑止力とはどういうものがあり得るのか、専守防衛の中において我が国独自の抑止力はどのようなものがあるかということも含めて、あくまでも日米連携の中ではありますが、考えていかなければいけない、このように考えております。
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小野寺五典#16
○小野寺委員 もしかして、今、安倍総理と私ども、考えは多分同じところにあるんだと思います。
 総理というお立場ではなかなかお話はしにくいかと思いますが、やはり、アメリカの大統領がすばらしい大統領、いつも私どもはそれを信じておりますし、日米同盟を大切にする大統領ということなんだと思いますが、ただ、もしアメリカの大統領がまたかわって、そしてその方が考えが違うということになった場合、このときに、では日本の安全保障は、しっかり自分の足で立って守っていけるのか。
 そのことを考えると、北朝鮮の弾道ミサイル防衛ですら実は、自分の足で立っていることではなく、むしろアメリカの協力があって初めて日本が守れるというのが、これが現実であります。ですから、いつもアメリカの大統領の考えを気にし、そして発言に一喜一憂する、そういうあり方が本当にいいのかどうか、これはやはり政治の立場で深く議論する必要があるんだと思います。
 そして、例えば自国を守る専守防衛、これは当然大切ですし、日本がこれからもずっと守っていく大切な考え方だと思います。
 ただ、それとは違って、むしろ防衛装備や攻撃の態勢、日本が攻撃されるというあり方がむしろどんどん変わっていくという中で、それに対して私ども、どう専守防衛という考え方を位置づけていくかということを一つ一つ詰めていった場合に、例えば弾道ミサイル。
 この弾道ミサイルはアメリカには絶対撃ちませんから、日本だけですからといって、ある国が攻撃をしてきた。アメリカとしては、日米同盟だからこれは守るというスタンスを維持してくれることを私どもは信じていますが、もし仮にそうじゃない大統領の発言があった場合、このとき日本は、自分たちは自分たちで守れないという問題に直面することになります。
 そのときになって急に慌てるということではなくて、どの国もそうなんですが、自国を守るということは、当然、今のさまざまな脅威に対して備えをするということです。備えをするためには、当然、日本にどんどんミサイルを撃ってくる、そのミサイル基地をたたくのは憲法上でも許されていることでありますし、問題は、やはり日本の政策や自衛隊の装備についてどう考えるかということであります。
 もちろん、これは慎重にやらないと、いろいろな周辺国を含めて国際社会に間違ったメッセージになってはいけないので慎重にやる必要はありますが、少なくともその研究等は私ども内部でしっかりしていくことが必要だと思います。
 そして、その装備を実際に充実するにしても運用するにしても、かなりの時間がかかります。急に日米関係ががらっと変わって、さあ大変だといって準備しても間に合わないんです。
 とすれば、私ども自国民を守る責任ある立場としては、これは、さまざまな研究をし、さまざまな想定をし、どんなことがあっても自分の国で自国民をしっかり守り抜く、そういう意欲があるんだ、そういうことをやっているんだということを常々考えていくことが責務だと思っています。
 あえてやはりこのことを国民にしっかり伝えて、そして現実に直面した安全保障環境、安全保障の整備をしていくことが私は大切だと個人的に考えております。
 今回、日米関係についてさまざまなお話をさせていただきましたが、実は、アメリカに行ったときにいろいろな方から言われた中で一番心に残る言葉がございました。これは、安倍総理に対してアメリカのトランプ周辺の方が言った言葉であります。
 トランプ新大統領、政治経験はまだまだ乏しいんだ、特に、国際社会で、国際会議でこれからいろいろな場面があると思う、そのときも恐らく初めてそういう場に行くので不安もあると思う、そのとき、ぜひ安倍総理に支えになってほしい。
 G7の首脳の中で、安倍総理はもう既に最古参の部類になっています。そして、さまざまな国際会議の中の発言の中では大変重きを持っています。アメリカの大統領であっても、国際会議に出た場合には、これは言ってみれば新人ということになります。トランプ大統領、さまざまな不安もあると思います。その中で、せっかく信頼関係がある日米の関係ですから、そういうマルチの場で安倍総理にぜひトランプ大統領の支えになってほしい。
 そして、こうも言っていました。トランプ大統領がさまざまな判断に悩んだとき、いろいろな国の首脳に相談をしたいとき、真っ先に安倍総理に電話をかけてくる、そういう関係になってほしい。
 これは、こちらからお願いしている話ではないんです。むしろ、トランプさん周辺の方からそういうお話が来ております。
 私ども、今まで日米の関係というのは、どちらかというと、アメリカの大統領がいて、日本の総理がそれとどう向き合うか、こういう関係だと思いますが、今回初めて、むしろ日本側がアメリカ大統領をある面ではさまざまな形でリードできる、そういうような日米関係がつくれるいいチャンスなんだと思っています。
 これは日本の国益がかかった話ですので、ぜひ皆さんにもしっかり聞いていただきたいと思います。与野党の境を越えて、ぜひ、日米同盟をしっかりすることが何より大切、そのための首脳間の信頼関係が何よりも大切。その日米同盟の関係を強くするためにも、新トランプ大統領との関係についてこれからさらにどう進めていくか、最後に安倍総理に伺いたいと思います。
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安倍晋三#17
○安倍内閣総理大臣 先ほど小野寺委員からも御指摘があったように、まさに日本が攻撃をされた際には、米国が日本と共同対処をするいわば唯一の国と言ってもいいと思います。日本とともに闘う唯一の国であります。
 この同盟関係というのは、紙に書いてあれば成立をするということではないわけでありまして、お互いに助け合うことのできない同盟関係というのは非常にはかないものであります。日米の場合は、価値観を共有し、そしてしっかりとお互いに助け合っていく同盟であります。
 そして、この同盟は、日本あるいは地域だけにとらわれず、まさに世界のさまざまな課題にともに手をとり合って取り組んでいくという希望の同盟になったと私は考えているわけでありますが、まさにトランプ大統領との間においても、これは二国間だけではなくてさまざまな、今御指摘があったようなG7等々の国際場裏においても、お互いに協力をしていく、認識を一つにして、お互いに目的を達成するために協力していくという関係を構築していきたいと思います。
 日米同盟というのは、まさに日本だけを利するわけではないわけでありまして、在日米軍の基地があるわけでありますが、ここを中心に、いわばアジア太平洋地域において米国はプレゼンスを維持し、そのプレゼンスにおいて米国は大きな利益を得、かつ、この地域は平和と安定を維持する、まさに地域の平和と安定が日米の経済的な発展の礎でもあろう、こうした認識を一つにしながら、確固たる日米同盟の姿を世界に発信していきたい、このように思っております。
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小野寺五典#18
○小野寺委員 日米の首脳間の信頼がさらに深まり、日米同盟が強固なものとなり、世界の平和に両国が貢献できることを心から願って、質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。
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浜田靖一#19
○浜田委員長 この際、高鳥修一君から関連質疑の申し出があります。小野寺君の持ち時間の範囲内でこれを許します。高鳥修一君。
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高鳥修一#20
○高鳥委員 自由民主党の高鳥修一でございます。
 本日は、質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。
 今回の補正予算には熊本や東北の災害復旧の予算が含まれておりますが、それは後ほど質問いたしますけれども、本日は、まず、糸魚川市駅北大火の対応と政府の災害対策について質問をいたします。
 まず、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。火災はどこでも起こり得るものであり、今回の教訓を共有していただき、今後に生かしていくことが大切だと思います。
 事実関係をまず簡潔に振り返ります。
 昨年十二月二十二日木曜日午前十時二十分ころ出火、出火に気づいたのが八分後、さらに七分後の十時三十五分には消防車が現場に到着し、消火活動を開始。出火原因は、中華料理店の大型こんろの消し忘れ。当日は、フェーン現象による強い南風、最大瞬間風速二十七・二メートルが吹いており、県内全域、長野県、富山県からも応援をいただいて、二日間で延べ消防車二百三十一台、活動人員千九百五十四名による懸命の消火活動にもかかわらず、鎮火まで約三十時間を要し、百四十七棟が焼損、焼失面積は約四万平米という大火となりました。亡くなられた方はおられませんが、負傷者は十七名で、うち十五名は消防団員であります。
 私は、たまたま当日午前中から糸魚川市内におりましたので、現場に駆けつけて、現場から各方面に支援を要請いたしました。
 パネルをごらんいただきたいと思います。
 一枚目は、出火場所から延焼した全体図であります。地図の上が北であります。日本海が目の前のところでございます。
 今回の火災の特徴は飛び火だと言われております。強風によって火の塊、火のついた木片等が飛んでいったと言われていますが、最初の飛び火は、火元から約百二十メートル離れた書店に飛んだとの証言がございます。
 二枚目でありますが、通報から七分後には消防車が到着をして、消火活動が始まっております。
 三枚目でございます。火元から約百三十メートル離れた本町通りの様子であります。写真の右側が山で、左側が海であります。山から海へ強い南風が吹いており、炎が竜のように波打つのを初めて見たと消防団員は言っております。
 四枚目でございます。火元から北へ約三百メートル離れた国道八号線付近であります。この先は海であります。海に近いところほど、大変気の毒でありますが、建物は完全に焼け落ちております。
 五枚目でございます。この写真は、当日の十六時三十九分、私自身が現場で撮影した火元の写真であります。後ろは焼け落ちておりますが、このあたりは建物自体は残っております。
 六枚目は、海の方から火元付近を見た写真であります。写真左側が火元の中華料理店の側であります。向かい側、これは西側になりますが、西側の商店街は、わずか七・四メートルの道路を挟んだ至近距離にもかかわらず燃えていません。北に向かって約三百メートル延焼していったということであります。
 このことから、今回の大火は、強風がもたらした異常な自然現象により生じた被害であることがおわかりいただけると思います。
 総理からは、発災当日、電話でお見舞いをいただきまして、今自分が行くと、市民への対応で多忙をきわめている市役所の皆さんに迷惑がかかるから、年明けの早い時期に視察をするとお話しいただきました。また、二十六日には、官邸で米田糸魚川市長、中村県議とお会いいただき、あらゆる法令、制度を駆使して対応するとお答えいただきました。
 二十八日には、松本内閣府副大臣を団長とする政府調査団を派遣、三十日には、松本防災担当大臣から、今回の火災を自然災害として位置づけるとの発表があり、火災としては初めて被災者生活再建支援法の適用を認めていただきました。心から感謝申し上げます。
 三十一日、党からは、大みそかにもかかわらず、二階幹事長にお入りいただき、年末年始返上で対応する、瓦れき処理については個人負担ゼロにするという力強いメッセージを年を越す前にお届けいただきました。また、伊藤環境副大臣には、二度にわたり現場へお入りいただきました。
 年が明けて一月十一日、外遊前の極めてお忙しい日程の中、総理御自身から、糸魚川市にお入りいただき、直接被災者の声をお聞きいただき、市民を励ましていただきました。多くの市民が総理の来訪に勇気づけられ、感激で目を真っ赤にしている人も見かけました。
 今回、市、県、国が一体となって動いたことが迅速な対応につながったと思います。結果的に百四十七棟を焼損する大火となりましたが、火災発生から鎮火まで約三十時間、時には強風による飛び火のために炎に挟まれそうになりながら懸命の消火活動をした消防署職員、地域の消防団員、自衛隊、警察、行政職員、ミキサー車で給水活動に協力した建設業者、不眠不休で対応した人たちを褒めていただきたいと思います。また、多くのボランティアによる支援、炊き出し、義援金も集まりつつあることを心から感謝申し上げます。
 質問に入りますが、総理、まず一言、糸魚川市民に対して、改めて激励の言葉をいただきたいと思います。
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安倍晋三#21
○安倍内閣総理大臣 改めて、今回の糸魚川市における大規模火災によって被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 また、大変危険な現場の中で消火活動などに当たった消防、警察、自衛隊や、一日も早い復旧に向けて瓦れき処理や被災者の支援などに当たっておられる行政職員や建設業者、ボランティアなどの全ての方々の御苦労と御尽力に敬意と感謝を申し上げたいと思います。
 私は、一月十一日に糸魚川市の現場を訪問し、被災状況を視察いたしました。現地では、火災によって、長い歴史を誇る町の大切な建物、それぞれの家族の歴史やなりわい、生活の拠点が灰じんに帰した深刻な状況を目の当たりにするとともに、今後の生活に大きな不安を抱えながら不自由な生活に耐えている方々の大変な御苦労をお伺いしたところであります。
 そのような中においても、暮らしやなりわいの再建に向けて力強く前向きに取り組んでおられる方々の姿に心から感銘を受けました。町を興していこうという皆さんの姿、特に女性の皆さんでつくっている団体がありましたね、あんな中においても元気に頑張ろうという姿に、本当に、私だけではなくて、一行、みんな感銘を受けたわけであります。
 政府としては、被災された方々が希望を持って前に進んでいくことができるように、被災された方々に寄り添いながら、できることは全て行うという姿勢で、全力で取り組んでいく考えでございます。
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高鳥修一#22
○高鳥委員 ありがとうございます。
 糸魚川の皆さんは総理に来ていただいたことを本当に感謝していますので、それだけはお伝えをしておきます。
 次に、瓦れきの処理について環境大臣にお伺いをいたします。
 瓦れきの処理について、国からの補助金、特別交付税の支援決定により、個人負担ゼロとすることができました。糸魚川市では三月末をめどに処理を完了するとしていますが、完了までしっかりとした国からの財政支援をお願いいたします。
 また、環境省は木造、非木造を区別しないと説明していますが、非木造で焼け残った建物の解体が進まないと、中心市街地の復興は進みません。
 この解体費用について、全焼の場合は、国の補助対象となり、市の補助とあわせて、結果的に個人負担ゼロとなると考えてよろしいでしょうか。
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山本公一#23
○山本(公)国務大臣 まず、糸魚川の大規模火災で被災された方々にお見舞いを申し上げたいと存じます。
 災害等廃棄物処理事業費補助金は、非木造、木造を問わず、明らかに廃棄物と観念できる全焼した家屋等の実質的な解体を含む撤去を補助対象といたしております。
 糸魚川市では、本補助金の適用を受けられまして、全焼した非木造の家屋等の瓦れき処理を含め、実質的に被災者の皆様の負担をゼロにするものと承知をいたしております。
 環境省としては、災害廃棄物処理が適正、安全に行われるよう、今後とも全力で支援してまいりたいと思います。
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高鳥修一#24
○高鳥委員 ありがとうございます。全焼の場合は、木造以外の解体費用も個人負担はゼロであるということを確認させていただきました。
 次に、中小事業者への支援について経産大臣にお伺いをいたします。
 被災した商店街、飲食店街は、住居兼店舗が多い地域であります。住む家を失うと同時にお店を失い、収入の道を閉ざされた人たちが住宅を再建するのは容易ではありません。火災は喪失感が強く、心が折れた人たちが再建を諦めてしまうと、糸魚川の中心市街地、飲食店街の復興は難しくなります。
 事業者への補助金等も含めて、円滑に事業を再建するための支援が必要ですが、政府の見解はいかがでしょうか。
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世耕弘成#25
○世耕国務大臣 まず、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 中小企業も大変、中小あるいは小規模事業者も大変な被害を商店を中心に受けておられるということで、発災直後から、まず、商工会や商工会議所あるいは政府系金融機関を中心に、三十一カ所、特別相談窓口をつくらせていただきました。また、政策金融公庫ですとか商工中金といった政府系金融機関による災害復旧貸し付けですとか、あるいは信用保証協会による通常とは別枠の、一〇〇%保証を行うセーフティーネット保証四号の適用、あるいは既にある借入金の返済条件緩和などについて、きちっと早急に措置を講じてきたところであります。
 また、火災共済というのがあるわけですけれども、被災された方はほとんどその証書とか印鑑を焼失されていますので、そういったものがなくても迅速に支払うよう関係機関に要請をし、そのとおり実施をしていただいてきているところであります。
 また、一月十一日に安倍総理が行かれた際に、知事から、今御指摘の補助金を使わせてほしい、柔軟な対応をしてほしいという御要望をいただきました。総理も、全力で対応する、柔軟な対応も必要だというふうに答えられておりますので、いろいろな対応を我々は考えております。
 特に補助金に関しては、まず、小規模事業者持続化補助金というのがあります。あるいは商店街集客力向上支援事業というのがあります。
 特に糸魚川は、最近、白馬に来ている外国人スキー客、あの地域というのは昭和七年に整備をされたなかなかレトロな商店街ということで、外国人に非常に今人気が出てきていたということでありますので、そういったことも踏まえて、補助金にはそれぞれ申請期限があるわけですけれども、これを少し延長して、あるいは書類をなるべく少なくするとか、そういった柔軟な対応によって、こういった補助金も被災地の皆さんに使っていただけるようにしてまいりたいというふうに思っております。
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高鳥修一#26
○高鳥委員 よく御理解いただいているようで、大変ありがとうございます。ぜひ丁寧な対応をお願いいたします。
 次に、福祉的な支援について厚労大臣にお伺いをいたします。
 被災によって収入の道を閉ざされた、あるいは激減した方々に対して福祉的な支援はできないでしょうか。例えば、介護保険や医療保険を利用している方が被災した場合、被災者に対してどのような負担軽減が考えられますか。
 それからもう一点、被災者の心のケアであります。私は被災された方から直接お聞きをしましたけれども、やはり一人になると、何で、どうしてという思いが込み上げてきて、自然に涙があふれるということであります。この心のケアが必要だと思いますが、いかがでしょうか。
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塩崎恭久#27
○塩崎国務大臣 まず、私からも、糸魚川の被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げたいと思います。
 まず、今、介護保険あるいは医療保険の問題について御指摘をいただきましたが、災害などによって被災をされた場合には、被災状況に応じて、市町村などの判断によって、介護保険そして医療保険の窓口負担そして保険料の徴収猶予などについて減免をすることができるという仕組みになっておりまして、今般、糸魚川市における大規模火災において被災された方の介護保険、医療保険の窓口負担や今申し上げた保険料の扱いについては、昨年の十二月二十二日付で既に、改めて厚生労働省から周知を行っております。
 現時点において、既に糸魚川市では国民健康保険などの保険料について減免が行われているというふうに承知をしておりまして、今後とも、被害を受けた地域の状況を伺いながら、必要に応じてさらなる、何ができるかを考えていきたいと思っております。
 心のケアの問題、大変重要でありまして、特に今回のような大規模な火災によって非常に精神的なストレスがかかっておられる方がたくさんおられるわけで、この心のケアを十分に行うということが必要だというふうに私どもも心得ております。
 今回の大火でも、発生当日の十二月二十二日に担当部局の方から新潟県に連絡をいたしました。被災者の心のケアをどう行っていくかについて協議をいたしまして、国としても協力する旨をしっかり伝えております。
 この結果、今、新潟県が中心となって、糸魚川市、そして糸魚川市にございます新潟県の保健所が連携をいたしまして、保健師による被災世帯の巡回それから健康調査、メンタルチェック、こういったことをやっておりまして、百二十世帯二百二十四名の方々のうちで被災規模が軽微な世帯などを除く百三世帯二百一名に対しまして、訪問あるいは電話連絡などによって健康調査を実施し、うち三十一世帯について継続的な相談支援を行っているということでございます。
 厚生労働省としても、こうした現地での取り組み状況を継続的に把握しながら、被災地のニーズに応じて十分な支援が行えるように、引き続いて新潟県と緊密に連携をしてまいりたいと思っております。
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高鳥修一#28
○高鳥委員 ありがとうございます。引き続き、市、県と連絡を密にして、対応をよろしくお願いいたします。
 次に、復興の青写真について総理にお伺いをいたします。
 総理は、以前よりもにぎわいのある町にと糸魚川でおっしゃいましたが、復興の青写真を早く市民に見てもらうことが重要であると私は思います。
 市では現在、被災者や商工会議所関係者から意見を聞いているところですが、現時点で既に仮店舗で営業を始めた人、仮店舗などと言わずに、すぐにでももとの場所で再開したいという人。一方、もう借金をして建て直すのは無理なので、顔のわかる人たちで集合住宅で暮らしたいという人。燃え残った家、これはテレビでも報道されましたが、奇跡の一軒というのが、燃え残った家がございます。そして、この際、この地域を道の駅に整理したらどうか。さまざまな意見がありまして、意見の集約は大変な作業であります。
 総理は、糸魚川視察の際、国から復興の専門家を派遣する、それと、糸魚川復興まちづくり推進協議会の立ち上げを表明されましたが、改めて、復興について総理のお考えをお聞かせください。
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安倍晋三#29
○安倍内閣総理大臣 先般視察をさせていただいた際にも、地元の皆様から、大変なショックであり、果たしてこれからもう一度立ち直ることができるのかどうか、あるいは、お金を借りて投資をして商売を始めてもやっていけるかどうか、そういう切実な声もお伺いをいたしました。
 しかし、それと同時に、被災以前よりもにぎわいのある、よりよいまちづくりをしていきたいという声もたくさん寄せられたわけでありまして、我々は、こういう皆さんの意欲に応えていかなければいけないと思います。被災者の皆様が一日も早く安心して生活できるよう、住民の皆さんの声をしっかりと酌み上げて、夢や希望を持って今後のよりよいまちづくりを実現していくことが必要だと思います。
 このため、現在、糸魚川市においては、本格的な復興、再建について、住民の皆さんの意向を調査しているというふうに承知をしております。
 国としては、まちづくりに精通した国等の職員を市に派遣するとともに、既に我々、東日本大震災を経験いたしまして、被災前よりいい町をつくろうという中において、町の設計をして、事実、今進んでいる、あるいはもう完成しつつあるところもあるわけでありますが、そうした専門家を派遣するとともに、糸魚川復興まちづくり推進協議会を立ち上げて、そして、そこで国と県と市が一体となって復興に取り組んでいくこととしております。糸魚川のあすのまちづくりを強力かつスピード感を持って後押しをしてまいります。
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