村井英樹の発言 (予算委員会第三分科会)
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○村井分科員 自民党の村井英樹です。
本日は、予算委員会分科会で質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。また、麻生大臣初め財務省の皆さんも、朝早くからお疲れさまでございます。
さて、きょうは、税と社会保障の制度を俯瞰して、ひずみとでも言ったらいいんでしょうか、幾つか、解決すべきではないかという課題について指摘をさせていただいて、財務省の皆さんから見解を伺うとともに、今後の社会保障制度改革の方向性を共有させていただければと考えております。
現在進められております社会保障・税一体改革については、私も役所にいたときに少し携わらせていただきましたけれども、もともとは福田政権時の社会保障国民会議等の議論を踏まえて、麻生政権での改正所得税法の附則百四条という形で結実したものを、政権交代後でありましたけれども、三党合意が行われ、その三党合意に基づいて、今、税・社会保障一体改革が進められているわけであります。
ただ、この税と社会保障の一体改革、消費税がまだ八%であるということからも明らかなとおり、未完の状態にあるわけでありまして、私が何を申し上げたいかと申し上げますと、現在進められている社会保障・税の一体改革、これはもちろん完遂を目指すべきものだと思いますけれども、その一方で、今の枠組みが議論をされ始めた二〇〇〇年代一桁台、そこからもう約十年が経過をしておりまして、当時は想定をしていなかったような社会保障、税制度のひずみ、当時は想定をされていなかった、また、余り問題視をされていなかったようなものがあらわれ始めているのではないかというところでございます。
きょうは、そうした課題を四点ほど指摘させていただきたいと思います。
今、お手元にさまざまな資料をまとめたものをお配りしておりますけれども、一点目として資料一から順々にお話をさせていただければと思っております。
資料一、これは、政府税調の資料がもとになっておりますので、皆さんおなじみのものかもしれませんけれども、若年世帯、壮年世帯、また高齢者世帯についての収入分布を九四年時点と二〇一四年時点で比較をしたものであります。
若年世帯の収入が、一番左側ですけれども、下方にシフトをしているというのがもう明らかに見てとれるわけであります。また、余り目立ちませんけれども、真ん中の壮年世帯についても、年収八百万のボリュームゾーン、八百万より下の層がふえて、八百万よりも上の層が減っている。また、一番右側の高齢者世帯についても、高収入の層が減っていることが見てとれるかなと思います。
さらに、ちょっと一歩引いてみると、高齢化の影響で、高収入の割合が高い、この真ん中の壮年世帯は減っていて、一番右側の、四百万のところにメディアンがある高齢者世帯がふえているわけでありまして、そういう意味で、全体として見ても、やはり収入水準が下方にシフトをしているということだろうと思います。
こうした状況を踏まえていただきながら、資料二をごらんいただければと思います。これも政府税調の資料なんですけれども、所得税と保険料の負担割合を収入水準ごとに示したものを昭和六十二年度から平成二十七年度まで比較したものであります。
まず、この左側をごらんいただきたいんですけれども、こちらは、所得課税、税の方の負担のみを取り出したものでありますけれども、昭和六十二年度時点の赤い点々線が、この下の黄色い点々になって、青になって、平成二十七年度の黒い線になっておるわけであります。この間、直間比率の是正といったようなかけ声もあって、基本的に所得税率はフラット化をしてきております。
その一方、右側を見ていただきたいんですけれども、これは、この左側の所得課税負担にプラスをして社会保険料負担を乗せたものとなっております。若干複雑に、ぐちゃっとなっているんですけれども、これもポイントは赤から黒に移動しているということなんですけれども、昭和六十二年度の赤の点々線が、現状、黒の線に移動をしているということであります。見ていただくとわかるとおりで、所得の高い層では負担が下がっていて、所得の低い層では負担が上がっているということであります。
これは、先ほど申し上げたとおりで、所得税がフラット化をしている一方で、社会保険料は知らない間にじわじわ上がってきておりまして、右下にも書いておりますけれども、社会保険料率が昭和六十一年には八・九五%であったものが、平成二十六年には一四・九二%まで上昇している。さらには、社会保険料率は、御案内のとおり、基本的には所得水準にかかわらず負担が比例的にかかってきますので、税と保険料の合算の負担率で見ると逆進性が高まる形となってくるわけであります。
ここまでおつき合いをいただいた上で質問をさせていただきたいと思いますが、まとめると、この二十年間で我が国の収入水準は下方にシフトをしております。特に若年の部分、これは非正規雇用の話とかいろいろな原因があると思いますけれども、大きく下方シフトしております。その一方で、税、保険料負担の逆進性は高まっているという状況があるわけですけれども、こうした点について、財務省としてどのように考えていらっしゃるのか、見解を伺いたいと存じます。