岡本行夫の発言 (外交防衛委員会)

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○参考人(岡本行夫君) 今御指摘のように、アメリカは基本的には貿易赤字を全ての国との間でなくしたい。しかし、こんなことは所詮無理であります。世界貿易というのは補完的に行われるものでございますから、アメリカもそのことは本心ではよく知っていると思います。
 私が日米FTAでもと言ったのは、やはり日本の全貿易に掛かってくるFTAのカバー率というのが、例えば韓国に比べて著しく低いわけでございますね。日本はまだ二〇%台、韓国は七〇%に近いところまでFTAでカバーされているわけであります。だから、FTAがあるかないか、それはやっぱり日本にとってはあった方がよろしいと思います。
 二国間FTAを結ぶ場合のやはり難しさというのは、向こうもこちらも五〇%ずつの発言権を持つわけですけれども、その中ではやっぱり国家間の力関係というのが利いてきてしまう。例えば、農産物に対してアメリカはTPPにおけるよりも更に強い要求を出してくるのではないかというような懸念は当然あるわけでございますが、他方、政治的に考えますと、トランプ大統領は、まず日本との間のFTAというものを結んで、それを世界にモデルとして見せ付けたいんだと思うんですね。イギリスとはこの間、原則的な合意をしましたけれども、イギリスがEUを脱退するまでは交渉も始められないわけでありますから、まだ大分先の話であります。
 そうしますと、日本としては、早めにトランプ大統領の要求に従って、FTA、先ほども申しましたように、日本はもう日米FTAということについては一応のその検討は昔からしてきているわけでございますから、それに乗ってやる方がかえって向こうも、スピード感を持ってやった方が向こうも譲歩をしてくる、余り強い要求をしてこの日米FTAというのがいつまでもできないということは避けるのではないかという期待もあるわけであります。
 もちろん、渡邊参考人がおっしゃったように、本筋はTPPをアメリカがいつでも入ってこれるような状態にしておくということでありますが、それが非常に難しいという状況の下では、やはり日米FTAというのは有力な選択肢になると思います。

発言情報

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発言者: 岡本行夫

speaker_id: 12233

日付: 2017-02-09

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会