木村汎の発言 (外交防衛委員会)

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○参考人(木村汎君) いや、先生のおっしゃるとおりでして、ある意味で日本人とロシア人とはこの地球上で一番正反対の国民なんですよ。だから、国民性を理解することから交渉を始めないとね。
 例えば、一例を挙げますと、日本人は最も気が短くて、もうこれ七十年間領土が返ってこないといって、もうこれ以上待てない、強制的に引き揚げさせられた人々はもう八十一・何歳になっている、もう少なくなってきている、もう時間がないといって、しかし、ロシアの人はもう反対でして、時間の取り方が物すごい長く取る。
 それから、二番目には、先生が御経験になったように、昼間、官庁に訪ねていきますと非常に冷たい官僚的な態度を取るんですが、夜、ウオトカを一杯飲んでやりますと、同じ人間かと思うぐらい砕けて、向こうから妥協してくれたりするような人懐っこさも持っている。
 それと同時に、最後の、飛行機のタラップに足を踏みかけたときに彼らは決断するというのがソビエト時代から上の人に命令されていまして、初めから妥協すると、それの上にまた更に妥協と言われるんじゃないかと思っているから、領土問題に関しても一歩も譲らないように見えるのは、最後には少しは譲ってくれると僕は見ているんですよ。
 しかし、日本はそのまさに正反対の交渉術をやっていまして、最初に、極端に言えば樺太までと言ったらいいと言う人、共産党の方もおっしゃるぐらい、それか十八の千島列島全体と。それをもう初めからぎりぎりの正札を出しているから、向こうはその正札の四というのを更に半分にしろと。そして、その半分にしかけたら、それをもう更に半分にしろと。こういうふうに、交渉術にかけてはちょっともう少し日本人は、信頼とか誠意という善意、人間は善意で行動するんだという性善説を取って、少し性悪説も取らないと、トランプさんもこの頃言っているのはディール、ディールですから、その点でもう少し国際政治的に日本人は大人にならなきゃ。その意味で、おべんちゃらするようですけど、この会合は非常に有意義で、僕も勉強させていただきます。

発言情報

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発言者: 木村汎

speaker_id: 6969

日付: 2017-02-09

院: 参議院

会議名: 外交防衛委員会