大塚直の発言 (環境委員会)
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○参考人(大塚直君) 公害の定義というのは環境基本法の二条三項にございまして、そこで健康被害と生活環境被害が両方入っているということをまず申し上げておきたいと思います。さらに、環境基本法二条三項の定義におきましては、人為的なものに限られていますので、自然由来汚染が入るかどうかはその二条三項の定義からは必ずしも明らかでないということがございます。その二点が今の御質問に対するお答えとしては非常に重要だと思っていますけれども。
それとの関係で、土壌汚染対策法がどういう考え方を取っているかということでございますが、土壌汚染対策法は、法の目的として健康被害だけの防止を目的としていて、生活環境被害は入れていないということでございまして、通常の公害についての扱いとちょっと違っているというところがございます。これは本来二〇〇二年の法律制定のときからの問題でございますけれども、やはりいろいろ対策について非常に費用が掛かる等々の問題がありましたり、あと、土地については私有地が多いものですから、私有地の問題であって環境の問題に必ずしもつながらない場面もあるということが考慮されまして、健康被害だけに取りあえず限定するということで法律が制定され、それが今まで続いてきてしまっているということがございます。
もう一つの自然由来の汚染に関しましては、先ほど申し上げたように、環境基本法の公害の定義は人為由来のものに、人為的なものなんですけれども、自然由来の汚染に関しましてもそれ自体は自然にできているものでございますので公害ではないわけでございますけれども、自然由来の汚染のある土地を形質変更、つまり工事等をして掘削とかもした場合に、それをどこかに運び出すという、搬出をするというときには、搬出行為自体は人為的な行為でございますので、そこで、元は自然由来の汚染の土壌であっても運び出すときには公害になるということが環境基本法二条三項の定義に当たってしまうということがございます。
先ほど来お話がありますように、低濃度の汚染の場合が少なくないということはあるわけでございまして、その点の特色も考慮する必要があるわけでございますけれども、場合によってはリスクがある場合も当然ございますので、その搬出の場合のところを考えると、自然由来汚染であっても公害に入り得るということがございまして、土壌汚染対策法の中に入れてしまっていいのではないかという問題が出てくるわけでございます。
さらに、その搬出のことを考えたときに、搬出行為に関して何らかの規制をすることを考えたときに、何らかの区域指定をしないと搬出行為を規制できないという問題が出てきてしまいますので、結局自然由来汚染に関しても、搬出のところに着目をした上で区域指定はある程度する必要があるという考え方が出てきているということでございます。
私の説明にもございましたし、佐藤参考人のお話にもございましたが、自然由来汚染に関しては二〇〇九年改正のときには法律の中に明確には入っていなかったということでございますけれども、今般の改正案では明確に入れるということになるのではないかというふうに考えているところでございます。
以上でございます。