滝波宏文の発言 (経済産業委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○滝波宏文君 自由民主党、福井県選出の滝波宏文でございます。
まず、昨年末に政府が廃炉の決定をした地元福井県に所在する高速増殖炉「もんじゅ」に関連し、質問したいと思います。
「もんじゅ」については昨年十月二十日の本委員会においても質問させていただきました。その中で、本件は非常に多くの論点を抱えるものでありますが、とりわけ大きく三点、最終決定の前にしっかりと整理していただく必要があると申し上げました。一つ目には、地元立地の理解、納得を確保した上での結論を出していただかねばならないということ。二つ目には、日米原子力協定を含む安全保障上の問題。三つ目は、核燃料の最終処分との関係であります。
この三点の中で最も重要な点は、一点目、地元立地地域の方たちの理解、納得を得ていくということであると申し上げたのですが、残念ながら、年末の時点で福井県も敦賀市も納得できないとして、現在、延長戦になっていると理解しております。この点、立地選出国会議員として大変大きな危機感を抱いております。
年末年始、地元にずっと張り付いて、立地の声を聞いてきたわけでありますが、やはり特に重く強い意見として、建設をするときには、地元に日参してとにかく頼むと、丁寧丁寧に説明をして初めて立地というふうなことになるわけですけれども、出ていくときには、地元に話をしないで東京で勝手に決定して出ていってしまうんだと、こういう不満、嘆きが多く聞かれました。
この話は高速炉だけではなく、軽水炉を含めた原子力政策全体に関わる話で、大変憂慮すべき事態だと思ってございます。もちろん、「もんじゅ」のこの廃炉の着手、するまでには地元自治体の了解を得なければならないということで、年末の決定で担保されていることは承知しておりますけれども、国と立地地域との信頼関係確保という観点から、本件にしっかりと対応していただく必要があると思います。
ついては、ちょっとうまく、年末、全て収まっていればいいなと願っておりましたが、こういう状況でございますので、「もんじゅ」に関連して、あえて、あるべき姿について論じさせていただきたいと思います。
顧みれば、「もんじゅ」は、つまるところ、省庁間のはざまで残念ながら死の谷にはまってしまったものだと思っております。これには大きく二つの側面がありまして、その一つは、この高速炉開発において、いわゆる実験炉、原型炉、まあ原型炉は「もんじゅ」でありますが、この第一、第二段階までが文科省、そして実証炉、実用炉、第三、第四段階が経産省と、実施所管省庁が分かれてしまっていることについての国の権限のはざまの問題です。
一般に死の谷というのは、新しい企業が、起業したスタートアップが、イノベーションを研究段階から実用化に至る途中でお金が続かなくなる、こういうファイナンスの問題としてよく言われることが多い言葉ですが、今回は実施所管省庁の権限のはざまという死の谷、一つ目ですけれども、この死の谷にはまってしまった。
この点、福井県知事も今回納得できていない理由として、廃炉の体制がきちんと整理されていないという問題を取り上げております。もちろん私は、決して西川知事や渕上敦賀市長、また県議会、敦賀市議会の代理としてここに立っているわけではありませんし、自分の考えで今申し上げているわけでありますが、立地地域の選出国会議員としてお話を、地域の有権者の声を踏まえてさせていただきたいと思います。
その立場から、私は、やはりこの実施所管省庁が一体化したエネルギー省の設置、これが必要だと思っております。すなわち、「もんじゅ」の廃炉も含めて今後のエネルギー分野における各施策の実施に当たっては、文科省のエネルギー部隊が経産省にある資源エネルギー庁と合体して、一気通貫に研究段階から実用段階まで責任を持っていかねばならないと思っております。
もちろん、これは一朝一夕でできることではないでしょう。ただ、少なくとも関係省庁が連絡会議を、どなたをヘッドにするか分かりませんけれども、適宜開催すると、こういった程度でこの問題が解決する、高速炉等開発の現場がしっかりと前に進むというふうなこととは思えません。少なくとも、この先エネルギー省の母体になるような、例えば本部設置とか、しっかりした実施所管省庁の一体化に向かう第一歩を踏み出していただきたいと思ってございます。
この立地の声を踏まえた政府の見解、本件について伺いたいと思います。