滝波宏文の発言 (経済産業委員会)

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○滝波宏文君 私がちょっと理解できないのは、三・一一で福島事故があったときに、稼働しているところが事故を起こしたわけじゃないんです、だけが起こしたわけじゃないんです。稼働していないところも炉が水素爆発を起こしている。したがって、その出力運転、稼働をしていることだけでそれだけの差が付く、機構は任せられる任せられないということについて、そもそも三・一一の教訓をちゃんと踏まえているのかというふうな疑問を私は持ってございますし、そもそも、結局「もんじゅ」は田中委員長にとどめを刺されたんだなというふうに、翻弄されたんだなというふうに感じてございます。
 私は、この三・一一後の新しい規制組織として規制委員会は、何よりこの立地地域の人々の気持ちを第一に踏まえて、それを最大の基礎として立ち直ることがあるべき新生規制委員会の姿だったんだと思ってございます。ところが、大変残念ながら、実際はそうなっていないんです。
 それが顕著に現れたのは、先月、まさに「もんじゅ」をめぐって起きました。規制委員会が突如、早く「もんじゅ」を廃炉にしろと機構に対して言って、それに対して福井県知事がびっくりして、文科省の局長を呼んで抗議をしたと。すなわち、安全確保のために昨年から、きちんとした廃炉の体制が取れるのか、取れるまでは廃炉着手はまかりならぬ、体制どうするんだ、こういうふうに国の方に問いかけていたのに、突然別の国の組織が出てきて、この立地自治体とのやり取り、経緯を全く無視して性急な話を出してきた。これが規制委員会が言ってきた話であります。
 私が聞いたところ、「もんじゅ」というのは非常に最先端なものなので、単純に燃料棒をどんどん引き抜いていくだけでは駄目で、一本抜くためにはその重さをバランスするためにダミー棒を代わりに入れて、それで次を抜くときもまたバランスを取りながら新しいダミー棒を入れていくと、こういう作業を丁寧に順々にやっていかなきゃいけないことを始めとして、多くの未知の部分があるので、リスクを抑えるためにも、燃料棒取り出しだけでも約五年半は掛かるというふうに聞いてございます。しかし、田中委員長以下の規制委員会は、なぜかそれでは駄目で、もうとにかく早く廃炉せよというふうにせかしたわけであります。
 すなわち、規制委員会は立地自治体の思いと逆を向いている。未知の廃炉作業において安全をしっかり確保していかなきゃならないと、こういう立地の気持ちを本当だったらしっかりくみ上げながら規制委員会が主導していく、これが理想の形であるはずですけれども、現状はそれに程遠いことが、大変嘆かわしく思っております。
 累次の質問を国会で積み上げておりますので概要だけ申し上げますが、田中委員長は、現地の視察は、この間、伊方、川内と行かれてようやく十一回になったと聞いておりますが、福島以外は島根と今回の川内、伊方だけ。引き続き、全国最大の原子力集積地である福井県には足を運ぼうともしておりません。四年半の任期で十一回ですから、僅かに年に二、三回のペース。一方、任期十か月の間に、関係する大臣の方々、高木復興大臣は三十九回の現地訪問、丸川環境大臣兼原子力防災担当大臣は二十六回と、年じゃないですよ、月で三、四回のペースだったわけです。この年に二、三回、それから月に三、四回、この現場主義に対する努力というのは、正直、雲泥の差だと私は思います。
 また、規制委員会委員長御就任三年目、ようやく西川知事が初めて田中委員長にお会いしたときに露呈されたのですが、田中委員長は、個別の知事さんに会うととても時間が足りないが、知事会の代表として来ていただき、その機会にお話を伺うことはあると思うと応じられたというふうに報道されております。
 西川知事は全国知事会の原子力発電対策特別委員長、これやっているので会ったのだと。すなわち、単なる一知事じゃ会わないよと、全国組織の代表じゃないと会わないよということじゃないかと思いますけれども、これは私、正直、全く納得ができません。一つでも原子力発電所があれば、立地が直面するリスクというのは、町の大小とか全国代表かどうかと、こういったことでは左右されないはずであります。立地自治体の長が来たら、もちろん時間の制約はその時々あると思いますけれども、時間の許す限り会うべきであって、私は委員長だから全国の代表者しか会わないんだと、こういう門前払いのような態度では全く論外だと思います。
 事ほどさように、田中委員長には、立地のコミュニケーション、現場主義への努力に大きな疑問があるわけです。そのため、先月ああいう、起こるべくして起きたんだなと思ったりもしますけれども、今回、「もんじゅ」の廃炉の進め方に関して立地の思いと明らかに大きくずれてしまったことについて田中委員長はどう考えているのか、やはり立地軽視、現場無視ではないのか、お伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 滝波宏文

speaker_id: 4777

日付: 2017-03-09

院: 参議院

会議名: 経済産業委員会