世耕弘成の発言 (経済産業委員会)
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○国務大臣(世耕弘成君) この外為法と言われている法律、正確に先ほど言っていただきましたが、正確には外国為替及び外国貿易法という法律になるわけであります。昭和二十四年に外国為替及び外国貿易管理法として制定をされました。外国為替の安定化の必要など、戦後復興期に入る前の我が国経済を取り巻く環境を反映をして、対外支払などを全面的に管理すべく我が国の外国為替と外国貿易を一体的に管理する役割を果たすものでありました。
当初は恐らく、いわゆる日本もそんなに外貨がない時代でありますから、外貨の流出を防止するというような観点もあったんだろうというふうに承知をしておりますし、当時、IMFからやっぱりこういう法律を定めるべきだという指摘を受けて定めたという経緯もあったようであります。さらに、余談を申し上げますと、あのロッキード事件で田中角栄首相は、一番最初立件されたのは外為法違反、海外からお金を無断で持ち込んだと、手続を経ずに持ち込んだという疑いで立件をされたというようなこともありました。
だから、そういう意味で、名前も外為法といいますから、お金の出入りかなという感覚が国民にも非常に強いんじゃないかというふうに思うんですけれども、その後、我が国が経済成長をしていくに当たっていろんな意味で資金の流れの自由化というのは進められてまいりまして、昭和五十四年改正において、特に対外取引についてはもう原則自由というふうになったわけです。
しかし一方で、その頃から徐々に日本の工業技術というのは非常に高いレベルになっていきまして、機微技術が軍事技術に転用される懸念というのが高まっていったわけであります。そういう意味から、安全保障に係る輸出や投資については、逆にきちっと管理をしていかなければいけない、例外としていかなければいけないということでありまして、外為法は我が国の安全保障の一端を担う法律としての位置付けが、このちょうど昭和五十四年の改正で明確になっていったわけであります。
そして、昭和六十二年には、皆さんにも御記憶にあると思いますが、東芝機械ココム違反事件というのがありました。これ、非常に国際的にも大きな衝撃になったわけでありますけれども、こういった事件を再発を防止しなければいけないということで、罰則の強化ですとか行政制裁の強化と対象の拡大、立入検査の範囲の拡大などを措置をする法改正が行われました。このときはかなり抜本的な改正であったというふうに思います。
当時の通商産業省においても、安全保障貿易管理に関する体制を強化しなければならないということで、省内に新たに課や室を設置するなどの取組を進めまして、その後、一貫して体制強化を続けてきております。現在は、寺澤局長の下で百名を超える職員が安全保障貿易管理に携わっているという状況であります。
平成九年にはこの名前が、元々二十四年には外国貿易管理法となっておりましたのが、外国為替及び外国貿易法という名前に変わりました。さらに、平成二十一年には、インターネットの普及などの国際環境の変化に対応して、いわゆるデジタルでやり取りをする、電磁的手段でやり取りする技術取引を規制対象にするということも行われました。
常に国際社会の平和と安全を支える役割を適切にこの法律が果たすことができるよう、必要に応じて法改正が段階的にずっと行われてきているわけであります。
そして、今回の改正法案は、我が国が、グローバル化がもっと進んでいく中で、機微技術の軍事転用の可能性が拡大をして、国際的商取引の複雑化も進んでいるという中で、機微技術の管理を更に強化する必要があることから、輸出入、技術取引規制における罰則の強化、そして輸出入規制における行政制裁等の強化、そして対内直接投資規制の強化、こういったものを講ずることで機微技術の流出防止の一層の強化を図っていこうというものであります。