三原じゅん子の発言 (厚生労働委員会)

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○三原じゅん子君 今、健康局長が御答弁なさったとおり、WHOとIOCの合意以降、食堂、ラーメン店、居酒屋など、いわゆる一般の人々が多数訪れる飲食店を喫煙可とした国はないんです。自民党は、飲食店を一くくりにして、客席百平米以下は、禁煙、喫煙、分煙といった表示をすれば喫煙可とする制度を恒久措置にしてほしいと要請しており、最近の報道によると、厚労省は自民党へ歩み寄り、WHOとIOCの合意以降、初めて一定規模以下の食堂やラーメン店、居酒屋など一般の人々が多数訪れる飲食店を喫煙可とするという記事を読みました。
 この点について、先週、衆議院の厚労委員会で民進党の井坂議員が、客席面積が百平米以下の店舗は飲食店全体のどのくらいを占めるのかという質問をなさいました。そのときの局長の答弁から、東京都のサンプル調査では、客席面積が百平米以下の飲食店は八五・七%もあることが判明しました。東京の飲食店の八五・七%、約九割、ほとんどの飲食店では喫煙可となり、この甚だしく骨抜きにされた制度が恒久措置となると、そういう可能性まである。こんなことが受動喫煙対策として認められるんでしょうか。
 平成二十七年、最新の国民健康・栄養調査によると、受動喫煙を受ける場所に関して、四一・四%の方が飲食店と回答しています。国民は飲食店で受動喫煙の被害を受けていると答えているんです。四一・四%もの国民がです。
 厚労省も自民党の幹部の方々もこの議論に相当疲れていて、少しぐらい飲食店を認めてもいいかななんて思われているかもしれませんが、でも、本当に、日本が初めて一定規模以下の食堂、ラーメン店、居酒屋といった飲食店を喫煙可としてしまっていいんでしょうか。あれだけ日本中が歓喜し、オールジャパンで獲得した東京オリンピック・パラリンピック、誘致するとき、いいことたくさん並べていました。それを開催国として、先進国として、こういうことならば、私は恥を知らなければならないと思っています。いや、これは国民全体の話だと私は思っています。だから、どうしても受動喫煙による健康被害を真剣になくしたいから今日質問をさせていただいております。どうぞ御理解をいただきたいと思います。自民党が言っている飲食店百平米以下は規制対象外とし、しかも恒久措置にするという考え、こんなもの言語道断、もってのほか、絶対に反対です。
 そもそも日本はFCTCへ批准しています。FCTCには何が決められているのか、今回私も改めて読み直しました。国民の皆さんに是非知っていただきたい。この場でFCTCが締約国に法的義務を課している主な義務、十二項目、十二個あります。これを述べさせていただきます。是非聞いてください。
 国民の健康を守る政策がたばこ産業とその利害関係者によってねじ曲げられないようにする。たばこ使用を減らせるように、たばこ税を上げる。受動喫煙の害を完全になくす。たばこ製品の成分、添加物を規制する。たばこ製品に関する情報を完全に開示させる。たばこ製品のパッケージやラベルの規制を厳しく行う。国民にたばこの危険性をしっかりと警告する。たばこの広告、宣伝、販売促進活動を禁止する。たばこ依存から抜け出すための援助を行う。たばこ製品の密輸、不法取引を根絶する。子供にたばこ製品を売らない。たばこ栽培に代わる経済的に実現可能な転作を支援する。これが十二項目であります。
 日本は、FCTCに二〇〇四年の三月に署名して、同年の五月に国会承認し、六月に十九番の批准国となりました。本来ならこの二〇〇五年、条約が公布され、速やかに受動喫煙の害をなくす、完全になくすべく法制度の整備をしなければなりませんでした。それを十年以上も動かすことができなかったんです。FCTC第五条三項、国民の健康を守る政策がたばこ産業とその利害関係者によってねじ曲げられないようにしなければならないことへの対処、こうしたことももしかしたら日本はできていないから毎回毎回議論が紛糾するのではないかと、そうした疑惑を持たれても仕方ないのかもしれません。こうしたことによってFCTC批准国として私は対処しなければならないことがたくさんあると思っています。
 さて次に、表示で受動喫煙の被害は妨げられるのかについてお尋ねをしたいと思います。
 二〇一四年までに世界の四十九か国で国内全面禁煙とする罰則付きの法規制が施行されています。屋内全面禁煙とした国などでは国民の喫煙関連疾患による入院リスクが減少したことや、一般の職場だけでなく、レストラン、バー、居酒屋等まで全面禁煙化が広がっている国ほど入院リスクの減少の度合いが大きかったことが報告されています。
 これまで我が国では、二〇〇三年の健康増進法の制定、二〇一五年の労働安全衛生法の一部改正で受動喫煙の防止を努力義務とし、学校や病院などの禁煙化が進んできました。しかし、幾ら喫煙室設置をしても、たばこの煙って漏れてくるんです。社会調査でも受動喫煙を受けた場所として飲食店を挙げる国民は多いわけであります。そもそも、喫煙室、そこの清掃に入る従業員の方、あるいは飲食店での喫煙席の接客をする従業員の方々、この方々、受動喫煙を防ぐことはできません。
 しかし、その一方で、職場や飲食店の店頭などに禁煙、喫煙、分煙と表示すれば望まない受動喫煙は防ぐことができると主張される方もいらっしゃいます。つまり、労働者の場合には、受動喫煙を望まないんだったら、禁煙、喫煙、分煙の表示を見て喫煙や分煙の職場を選ばなければいい、また客として飲食店を利用する場合には、表示を見て喫煙や分煙の飲食店を選ばなければいいと、こういうことのようであります。
 百歩譲ったとして、今後就職する人は、禁煙の職場を選べば受動喫煙の被害を避けることができるかもしれません。しかし、じゃ、今その職場で働いている人たちの受動喫煙は防ぐことはできないです。
 また、全ての人が自分で飲食店を選ぶことができるわけではありません。私もそうですけど、仕事で上司から誘われたり接待でクライアントから喫煙席希望されたり、自分より立場が上の方からの要望なら我慢しなければなりません。立場の弱い女性は特にそうした断れない食事の場への同席を私は何度も経験しているのではないかと思います。私は、表示すれば受動喫煙を防げるという考えは強者の理論だと思います。
 そこで、大臣に伺いたいと思います。受動喫煙対策として店頭へ禁煙、喫煙、分煙と表示すれば望まない受動喫煙を防ぐことができると、本当にそんなことができるというこのお考えに対しどのような評価をされておられるのか、大臣のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 三原じゅん子

speaker_id: 806

日付: 2017-05-30

院: 参議院

会議名: 厚生労働委員会