白石隆の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(白石隆君) どうもありがとうございます。
 まず最初に、御指摘のございましたトランプ新政権の通商政策によってアジアあるいは世界に広がる生産ネットワークが非常にずたずたにされるんじゃないかという、そういう危惧の念を示されました。これは非常に的を得た懸念だろうと思います。
 これを申し上げた上で、先ほど、ちょっと私、時間が押しておりましたので申し上げなかったところもちょっと踏まえて申し上げますと、私は、日本の場合には日米同盟基軸でございまして、この日米のバイの関係を非常に重視しなければいけない。これは当然でございますが、それと同時に、アジア地域、あるいはもっと広く、もう最近ではアジア太平洋というよりは、私はむしろインド・太平洋と言った方がいいと思いますけれども、このインド・太平洋におけるマルチの様々の活動というのを日本はする必要があるだろうと。
 これは、安全保障について申しますと、日米同盟基軸でございますけれども、同時にインド・太平洋において、オーストラリアであるとかあるいはインドであるとか、あるいはASEANの国々だとか、そういうところとの安全保障協力を推進するというのが重要でございますし、特に、これからトランプ新政権はほぼ間違いなく日本の防衛努力をもっと要求してくると思いますが、それに対して安全保障のどういう分野に資源を投入するのかということは、例えば戦闘機を三機、四機余計に買うのか、それとも、先ほど少しほかの参考人からもお話がありましたけれども、そのお金を例えばサイバーセキュリティーのところに投入するのか、こういうことは是非先生方に考えていただきたい。
 通商につきましては、日米FTAというのは、これは政治的なコストというのは随分高いのではないかと察しますが、私としては、これはやはりやった方がいいように思います。と同時に、TPPといっても、これはほかの国、TPP参加を決めているほかの国はアメリカ抜きでもやろうという議論もありますし、ここは私は日本としてはきちっと検討するべきだろうと思います。
 それからRCEPも、できる限り質のいいRCEPをつくると、それでもって生産ネットワークの円滑な運用に資するようなものをつくると。これ、こういうことでRCEPもやればいいし、なかなかヨーロッパの情勢というのは難しいものがございますけれども、日本・EUのFTAというのもこれはやるべきだろうと思います。
 金融、通貨について申しますと、私は、IMFとチェンマイ・イニシアティブという現在のこの地域の仕組みというのは、これはこれで結構なものだと思いますが、同時に、為替政策というのを通商政策の一環として決められるというのは、これは非常に困ると。ここのところは日本としては峻拒すべきだろうと。
 最後に、経済協力について申しますと、やはり人材育成とインフラ整備のところについては、日本としてこれも選択的に戦略的にやる必要があるだろうというふうに考えております。

発言情報

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発言者: 白石隆

speaker_id: 23532

日付: 2017-02-08

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会