長有紀枝の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(長有紀枝君) 以前、私、国際機関を支援する日本のNGOの資金構造などを国際社会のほかの国々と比べたことがあるのですが、例えば、国際機関に多くのお金を出している国ではこういった国内委員会が小さい。反対に、国際機関に余り出していない国では国内委員会の動きが非常に活発であって、その両方のバランスを取っているのですが、日本は、国際機関に政府としても出し、かつ、こういった国内委員会も両方出している珍しい国の一つでありました。
その結果何が起きているかといいますと、民のお金が政府も出している国連機関により多く行く。それはそれでいいことではあるのですが、他方で、日本の市民社会の育成という部分からは、日本全体、総体で見たときには戦略的にマイナスに働く部分もあるのではないかと思います。
一点だけ追加でなのですが、それがどういうことにつながるかといいますと、先ほど来、人材育成のお話などもありましたが、私どもの組織にも比較的初心者の方は常時、初心者といっても海外で修士号を取ったりですとか社会人としては経験がある方ですが、国際協力の団体としては初心者の方が多くいらっしゃいます。他方で、中堅の方たちは離職する場合が非常に多くて、これはまた安全管理とも関わってくるのですが、一年生、二年生、比較的、年齢は三十歳前後ですが、この業界で初心者の方たちは常時いるけれども、中堅の例えば紛争地で安全管理もきちんとして代表クラスになるとほとんど人が集まらないというような構造になっておりまして、それもやはりこういった財政基盤が不十分であることからきていると、いろんなことが堂々巡りになっているという部分があるかと思います。