グレン・S・フクシマの発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(グレン・S・フクシマ君) おっしゃるとおり、トランプ大統領も副大統領もTPPというのは過去のことだと言っていることは事実なんですが、私は実は、オーストラリアとかカナダの政府の人たちと話をしていると、やはり彼らたちは、アメリカがもう関わりたくないのであれば十一か国でやりましょうということで、彼らたちは非常にこれから積極的に、日本も、何といいますか、説得をして進めたいという、そういう姿勢を取っているようですね。私の知っている限り、ベトナムとかブルネイとかマレーシアですとかは特に、アメリカが参加しないTPPは余り意味がないということで、彼らたちはそんなにアメリカがメンバーじゃないTPPには積極的じゃないというふうに聞いているんですが。
 私個人としては、TPP的なああいう枠組みというのは非常に重要な、何といいますか、知的所有権を守るとか、いろんな意味での枠組みとしての有効性といいますか、意味があるというふうに考えていますので、私は、日本とあとほかの、全部で十一か国ですね、これを進めることに関しては私は割に応援できるというふうに個人的に思っています。
 アメリカがこれに対してどう反応するかということなんですが、今の時点では、明らかにTPPが、アメリカの民主党でも多分共和党でも、両方だと思いますけれど、賛成、応援している人は余りいないということが言えると思いますね。
 去年、二〇一六年の大統領選挙のとき、この参考資料にも私はTPPについて論文書いていますけれど、あれだけ貿易問題、特にTPPが批判されるということを予測した人は多分二〇一五年の時点ではいなかったぐらい、非常にこの問題は、特に民主党ではサンダース候補、共和党ではトランプ候補がTPPのことを徹底的に非難したことによって相当評判が悪くなったんですね。それで、賛成する人たちというのは限られた、例えば牛肉業者とか、TPPによってベネフィットを得るそういう業界の人たちはもちろんTPP賛成なんですけど、アメリカの一般の市民がTPPのことを知っているかというと、ほとんど、私の知っている限りアメリカの一流紙、新聞で一面記事になったことは一度もないとも言っていいと思うんですね、TPPというのは。それだけ余り意識のレベルがつられていないということが言えると思います。ですから、もし十一か国でこのまま進めたとすると、アメリカでは余りこれは注目されないと思いますね。
 それで、カナダでもオーストラリアでも、多分日本でもそうだ思うんですけれど、もし十一か国がこのまま進めて、これによって相当お互いにベネフィットがあるということを、アメリカがそれを気が付いたらまたアメリカもそれに関わるんじゃないかという期待が一部にあるようなんですね。これは、もしトランプ大統領自身が今のポストを降りてペンス副大統領が大統領になるとか、そういうことになるとなると、ペンス副大統領は、実は彼は元々TPP賛成だったんですね。今の下院の議長、院内総務の、ポール・ライアンも、安倍総理が、たしか二〇一六年ですね、ワシントンを訪問したときも、ワシントン・ポストに大きい記事を書いて、いかにTPPが重要かという記事も書いていたんですけれど。
 ということで、共和党の主流と民主党も一部はTPP賛成派も結構いるので、これはトランプ氏自身がこれだけTPPに反対ということだったので、TPPという名前、あるいはその今の枠組みの形でトランプ政権、トランプ大統領の間、アメリカ側がそれをまた関わる、メンバーになりたいということはほとんど可能性はないと思いますね。ただ、今の状況が変わって、要するにトランプ大統領ではなくなったとき、その時点でアメリカがまたTPPに興味示す可能性というのはまだ大いにあると思います。

発言情報

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発言者: グレン・S・フクシマ

speaker_id: 29807

日付: 2017-04-19

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会