河村小百合の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(河村小百合君) 御質問くださり、ありがとうございます。お答えさせていただきます。
二点御質問をいただきました。
まず一つ目、物価の上昇が格差に及ぼす影響なんですが、仮定の話ということでなんですけれども、これ物価上昇が各人の所得水準にどれだけ影響があるかということは考えなければいけないとは思うんですけれども、ちょっとそれはおいておいて、ただ、可処分所得が格差の問題でと、今、森口先生がいろいろ細かく御説明くださったんですけれども、なかなか収入が伸びないような状況の中にあって物価だけがじりじりじりじり上がっていってしまうと、それこそやっぱり本当に実質所得のところが限られてしまってくることになるんではないのかなというふうに思っております。
ですから、物価上昇が、ちょっと今日の私の話はそれで止められるかどうかとかそういう話でもあるんですけれど、仮に、じゃ二%というふうになったとしても、今の状態からすると、やっぱり今より大分上がるかなという感じになると思いますね。ただ、そういう状況が続いていってしまうと、やはり格差で、低所得層のこと、いろいろ生活のこと、お金の繰り回しのこととか考えると、やはりなかなか厳しくなってしまうんではないかなというふうに思います。
ただ、物価が国全体としてどうあるべきかということというのは、単純に格差のことだけ考えれば、やればいい話ではもちろんなくて、それはもう先生はもちろんよく御存じだと思うんですが、いろいろなことを考えなきゃいけないんじゃないかなというふうに思います。
先ほど私が、そこまでして二%を目指さなきゃいけないんですかというふうに申し上げたのは、金融政策という手段を使って、先行きのこれほどの大変な財政負担を被りかねないような、そういうことをしてまで、効いているか、実際に効果があるのかどうかも分からない金融政策をまだ続行する必要があるのかなという、そういう問題意識で申し上げました。
もう一つの二問目の御質問について、四十七ページのところ、済みません、飛ばしたところ御質問いただきまして、ありがとうございます。
なぜこの第二次大戦後の状況のようなことに陥りかねないのかというところをちょっと簡単に御説明しますと、このまま行ったときに怖いのは、日銀が国債をずっと買いっ放しで続けて、世界的にもゼロ金利が続けば、マイナス金利とかゼロ金利が続けば、多分問題は何も表面化しない、誰も痛まないんです。怖いのは、やっぱり、日本はデフレ脱却はまだだからこの情勢を引っ張りたいんだけれど、海外情勢が変わってくるときなんですね。
実際にもう少し変わってきましたね。海外の金利、上がってきましたよね。去年ブレグジットの国民投票があってぽんと上がったり、トランプ今の大統領が当選されて上がったり、いろいろ状況が変わってきて、この国って鎖国された中で生きているわけではなくて海外経済とのつながりの中で生きている。海外の金利と日本の金利を、そういうところも主として見ながら為替レートとかだって決まってくる。その差が大して開かなければいいんですけれども、大きく開いてくると、やっぱり日本だけゼロ金利でよその国が金利が上がってきた、ほかの国は日本のように中央銀行がコントローラビリティーを失っている国、ないんですね、実はないから必要に応じて実際に金利上げていますし、これからも上げられます。よその国も少しずつ上げてきたときに、日本だけデフレ脱却が完全じゃない、まだだ、ゼロ%のままだ、マイナスのままだと言ったらお金が逃げていってしまう、これはなかなか止められないんじゃないかなと。
止めるならいろいろ為替市場介入とかいう手もありますけど、どこまで効くかという話もありますし、一番基本的な手段は、やっぱり中央銀行が、そういうところも見ながら、海外情勢も見ながら、国内の物価情勢も景気ももちろん大事なんですが、見ながらやっぱり金利を少し上げなきゃいけない状況も出てくるけれども、さっき申し上げたような事情で、普通、中央銀行が政策金利を動かすのにはそんな財務コストなんか掛からないのが普通の世界なんですが、今掛けざるを得ない世界に入っちゃったんですよね。入っちゃって、それを考えると、事実上もう上げられなくなってくるんじゃないかというようなことになったらどうなるかですよね。そうすると、もう止められない。
恐ろしいことに、この国内には今、さっきちょっとバランスシートで図お見せしましたけど、緑の部分の当座預金たくさんありましたよね、恐ろしく日本だけ大きい三百何兆円。あれ、過剰流動性です。あれ、金融機関、今行き場がないし、日銀で預けています。プラス〇・一%の金利付けてくれるから預けていますけど、〇・一%じゃ回らない。何というか、海外の金利が上がって円安が進めば輸入物価は上がりますね。良くない形で日本の物価、ガソリンの値段がばあっと上がってくる、宅急便の値段にもはねてくると、そういう感じですよね。いろんな価格に上がってきたときに、日本だけ無理やり抑えようとする、そんなことをすると、もうやはり資金流出が止まらなくなっていく、財政が回らなくなってくるというところで、先生が御質問をくださったところになると思います。
この国、財政運営回らなくなったらどうなるか。ギリシャみたいにならないでしょう、外人が持っていないから、国債をと言うんですけれど、これ考え方ちょっといろいろあって、ギリシャは半分ぐらい外国人に国債を持ってもらっていました。すごいすったもんだがあったのは御存じのとおりなんですけど、半分持っていたうちのそれの元本の半分は踏み倒しに応じてもらったんです。その代わりギリシャ自身も身を切れと、すごい改革しましたよね。社会不安になって火炎瓶が飛んで、すごかったですよね。そういうことになったけれども、やった。
そういうことがあったんだけれども、日本はどうかというと、海外が国債持っていないんですよ。そうすると、日本国内でやるしかない。だから、今海外が何もこの国に言わないのはだからなんですよ。
そうすると何が起こるか、先生の御質問のところですね。そうすると、どうするかといったら、例えば国債の価格が何というか下がってしまう、銀行も大変、日銀ももちろん大変なんですけど、民間銀行も大変、そういうときは普通政府が公的資金注入しなきゃいけないですよね。お金ありますか、市場金利が上がってきたところで。
ちょっとグラフもお付けしましたけど、利払い費が相当増えますよね。五十ページのところに、お手元、もうちょっとスライドないのでお手元の紙の資料五十ページのところを御覧いただきたいんですが、財務省、仮定金利大分下げましたけれども、それでも利払い費がこうやって上がっていったときに、今の予算、利払い費十兆行っていないですよね。だから組めているけど、これが十五兆になったら、五兆税収伸びますか。伸びない中で利払い費に五兆余計に取られたら、どこを切りますか。社会保障切りますか、切れますか。切れないですよね、大変ですよね。ということは、もう国債の追加発行で公的資金注入ができないということは、預金を引き出せない方向に持っていくしかなくなる。それは、この国が戦後の、敗戦後のその処理としてやったことなんですね。
ですから、本当にこのまま突き進んでしまうと、きっかけは多分金融政策がつくっちゃうんじゃないかということで、ギリシャとは違う、国内で国債を保有している国のパターンとしての、何というのか、預金、預金の封鎖まで行くか分かりませんけど、まず引き出し規制ぐらい、ギリシャなんか今もやっていますよ、そういう形でやらざるを得なくなるんじゃないか。
そして、戦後のときには、良くないことに、そうやって預金を先に政府が押さえておいた上で、国会で、ほかに手がなかったと思いますけれども、財産税、森口先生の話にも出てきましたよね、財産税で格差がというような話が出てきましたよね。財産税をがっぽり取って、後から法律を通して財産税を取ることにしましたと、ついては、これは半年前に封鎖した預金のところからお支払いいただくことにいたしますという。怖いですね、そういうことできちゃうんですよね。
そういうことになって本当にほしくないから言っているんですけど、そうなる前に是非、先生方にいろいろ議論して止めていただけないかということで、済みません、ちょっと私のお答え長くて。よろしいでしょうか。