小林雅之の発言 (国民生活・経済に関する調査会)
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○参考人(小林雅之君) ありがとうございました。時間の関係で十分説明できなかった分ですので、有り難くお受けしたいと思います。
一つは、これ象徴的なことだと思うんですが、孫への教育資金に対する相続税について一千五百万まで非課税にするということが数年前に行われました。現在その規模が一兆円に達しているというようなことがありまして、これは孫の場合ですけれど、これは子供とかにも広げるというようなこともあるようですが、これがやはり日本では象徴的に、自分の子供、孫にはお金を使うということの例だと思います。しかし、これが税金として取られるのは嫌だということですね。
ですから、私は逆に、こういった人たちで〇・一%でも取れば十億円のものがあるわけでありますから、相続税ということは一つの対象になるのではないか。ただし、そのためには、繰り返しになりますが、国民の教育観がある程度社会で支えるという考え方に立たない限り難しいのではないかということです。
それから、二番目の点は、先ほど説明しましたとおり、東大の卒業生調査から、そういう意識が逆に生まれにくいわけですね。自分の家族が教育費を負担しているわけですから、これは自分のものだという考え方に立ちます。社会として支えられているということになれば、やはり社会に対して返していかなきゃいけないという気持ちも起きますので、その辺り考えていかなきゃいけない。
これは無償化の際にも実は問題点だと思っておりまして、無償化になりますと、やはり自分が公的な負担で支えられているという意識がどうしても薄くなります。給付奨学金のように直接お金がもらえるということになりませんので、見えないお金が掛かっているわけですけれど、それが目に見えないだけに非常に巨額のお金が投下されているということが分からない。単純に申しますと、先ほど総額申しましたけれど、国立大学でいうと、単純に申しますと、いろんな試算ありますけれど、三百万円一人当たり掛かっているというような試算もあります。実際そこまでは掛かっていないと思いますけれど、そういったお金が掛かっているんですけれど、そういったことが目に見えていない、そういう問題があるかと思います。
それから、もう一つ上のことになりますけれど、寄附をやはり広げていくということが必要で、これだけ公財政が逼迫しておりますので、寄附によって、特にアメリカの大学はそういうことで非常に寄附によって基金というものを増やして、それによって奨学金をやっているということがありますので、こういったことについても、日本もかなり寄附税制を緩めていただいているんですけど、現在控除が四〇%で、アメリカ並みに五〇%にしていただくとか、そういうこともこれから検討課題ではないかというふうに考えております。
ありがとうございました。