青山繁晴の発言 (資源エネルギーに関する調査会)

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○青山繁晴君 自由民主党の青山繁晴でございます。
 本調査会ではこれが初めての質問です。党利党略のためではなく、ただ国益のためにこそ、不肖ながら質問いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 まず、田中委員長におかれては、丁寧な御説明ありがとうございました。委員長の御説明の最後にありました我が国の原子力規制に対する信頼の回復はいまだ道半ばにありますというお言葉、私たち議員の側も肝に銘じて共に取り組んでまいりたいと思います。
 さて、私は、民間人時代の本職の一つが危機管理でありました。原子力発電所の長所と短所、そのリスクにも真正面から対峙すべきだと考え、特にテロリズムに対する備えをささやかに問題提起しておりました。すると、内閣の原子力委員会に原子力防護専門部会が初めて設立され、内閣総理大臣によってその専門委員に任命されました。
 原発テロに備えるということは、原発隅々の構造から始まって、放射性物質の漏えいが引き起こされた場合の人体への影響から避難誘導の在り方まで広く関わることになります。そして、三・一一のあの事故発生直後の福島第一原発に当時の吉田昌郎所長の正式許可を得て作業員以外で初めて入構し、専門家の端くれとして実地検分いたしました。これが二〇一一年四月二十二日のことでありました。
 今日はそうした立場から質問いたします。今日は政府側の御答弁時間も合わせて四十分ですので時間は十分ではありませんけれども、広く国民の皆様とともに、なるべく専門用語を使わずにフェアな議論をいたしたいと願っております。
 まず、福島原子力災害を考えるときに、どんな種類の放射性物質がどれほど環境に出てしまったかを計算することは、言わば根っこの根っこであります。ところが、この計算を原子力規制委員会としてはいまだに行っていないという、意外に知られていない事実があります。
 事故の直後でありました二〇一一年の四月、菅内閣の当時に、経済産業省の原子力安全・保安院がヨウ素131とセシウム137を合わせて全体をヨウ素に換算いたしまして三十七万テラベクレル、そして内閣の原子力安全委員会が六十三万テラベクレルという、いずれも膨大な数値を公表いたしました。そして、翌年の二〇一二年の三月に、原子力安全・保安院は、およそ五十万テラベクレルという、言わば数字を上乗せした値を公表しました。日本政府が発表した数字はこれが全てです。
 原子力安全・保安院も原子力安全委員会もその後廃止されまして、二〇一二年九月に野田内閣の下でこの原子力規制委員会が発足しました。しかし、放射性物質の計算は、国連の科学委員会とIAEA、国際原子力機関ではその後なされましたけれども、現在の政府機関である原子力規制委員会によってはいまだなされてはおりません。
 そして、原子力安全・保安院と原子力安全委員会という二つの旧機関、今はない機関による数字が、IAEA、国際原子力機関の基準に照らして、あのチェルノブイリ事故と同じレベル7とする根拠になっております。
 ところが、これは国民が普通にイメージなさるような実測値ではありません。コンピューターシミュレーションによる推測値です。コンピューターシミュレーションによる推測値というのは、値や条件の入れ方によっては手計算と違ってどんどん大きくなりかねないという、科学に携わる者であればどなたでも御存じの特徴があります。
 事実、学者の中には、一部ですけれども批判もあります。例えば、事前に御当人に申し上げておりませんけれども、東京大学名誉教授の西村肇先生、この方は大気と海洋の汚染研究の大家として知られて、官公庁始め公の依頼によって環境調査を長年遂行されている方です。私はこの方とお会いしたことはありません。連絡も取っていません。何を言っているかというと、利害関係などもありません。この西村名誉教授が二〇一一年四月八日、だから事故の直後に記者会見を行われまして、福島原子力災害による放射性物質の漏えいは千テラベクレル程度という計算を明らかにされています。これを先ほどの保安院の数字と比べますと僅か〇・二%、安全委員会の発表の僅か〇・一六%です。つまり、いずれも政府発表の一%にも満たない放射線量を計算なさっています。これと似た計算の学者はほかにもいらっしゃいます。今日は紹介しませんけれども。
 一番中立的な立場と思われる西村先生の発表を引用しましたけれども、余りに数字が違い過ぎないでしょうか。これらの計算をチェルノブイリの事故と比べると、政府発表では福島原子力災害はおよそ放射性物質の漏えいが十分の一程度、学者の計算では千分の一ほどになってしまいます。同じ事故の話とは思えません。
 したがって、まず原子力規制委員会にお伺いしたいのは、原子力規制委員会の基本的な任務として、改めて放射線量について計算なさり、国民に公表すべきではないでしょうか。放射性物質の漏えいのもとである格納容器などはまだデータを取れる状況ではないことはよく理解しております。しかし、土壌であったり河川であったり海洋であったり、データはかなり取れるんではないでしょうか。
 まず、この件について規制委員会にお伺いします。

発言情報

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発言者: 青山繁晴

speaker_id: 30559

日付: 2017-02-15

院: 参議院

会議名: 資源エネルギーに関する調査会