中上英俊の発言 (資源エネルギーに関する調査会)

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○参考人(中上英俊君) 御質問ありがとうございます。
 まず最初の件でございますけど、幾つか、省エネといっても理解に違いがあるものがございまして、電力のピークをカットするという意味、これも広い意味で省エネというふうに捉えられていますが、これはキロワットといいますが、キロワットを削減する、これも省エネだと。通常の省エネは、エネルギー消費量そのものを減らすわけですから、キロワットアワーを減らすことになるわけですね。
 スマートグリッド、ネガワットというのは、どちらかというとキロワットをいかに減らすかということになりますから、これまではキロワットを減らすようなニーズが余りなかった。これは要するに、キロワットが足りなくなると停電が起きてしまうわけですから、停電を起こしちゃならないという前提でこれまでの九電力会社体制の中では需給がバランスさせてきたわけですけど、御案内のように去年から自由化しましたので、いろんなプレーヤーがここに入ってきます。そうしますと、通常は安い価格で提供しますが、このピークを超えられたらエネルギーは高くなりますよと、これがネガワット対策と結び付いてくるわけですね。これが今後どういう展開になるかというのは、いろんなまだ見方がありますので、もう少し私はその観察が必要かなと思っております。ですから、若干やっぱり意味が違うのではないかということで、もう少し時間見なきゃ分からない。
 それからスマートグリッド、それからスマートメーターにつきましては、これは、スマートメーターはどういうふうに使っているかという情報を逐次チェックできるという装置でありますから、これは非常に有効だと思います。これも自由化のタイミングでプレーヤーがいろいろと入ってきていますので、少し普及が遅れていますが、これから、これを加速すべく政府の方でも対応していただいておりますので、これが普及してくると、現実的なエネルギー消費の実態が刻一刻分かりまして、いわゆるビッグデータとして処理ができますので、これはかなり有効な戦略になってくると思います。
 それから、スマートグリッドにつきましては、これは今、地産地消ということがありまして、先ほどの再生可能エネルギーと絡んでまいりますけれども、地域でできたものを地域でうまく消費していくんだというときには非常に有効なシステムでありますけれども、これ日本のようにいわゆるナショナルグリッドがかなりきめ細かく行き渡っている場合には、スマートグリッドをどう考えるかというのは、これはいろんな考え方がありますので、これはケース・バイ・ケースで評価しないと難しい。むしろ途上国でありますと、スマートグリッドのようなものを小さい単位で入れていって、つないでナショナルグリッドにしていくと、これは一番いいやり方なんで、是非そういうことを、本来は東南アジア等で日本が積極的にサポートしていくべきだと思いますけれども、これも、ですからかなりケース・バイ・ケースの話になりますので、下手をすると余り省エネにならないケースもあり得ると。
 私、御説明しましたように、エネルギー需要も落ちてきていますので、今までこれだけの需要があるはずだという前提で地産地消のモデルを組んでしまうと、将来減ってしまうとこれはバランスが欠くということになりかねませんので、そういう意味では、これは需要をきちっとやっぱり、先を見てこういう新しいシステムを入れていかないと、日本の場合にはいわゆる右肩上がりの時代とは違いますので、非常に難しい時代に来ているのかなと思います。
 それから、ZEB、ZEHでございますが、これも先生がおっしゃるとおりでありまして、非常に有効な技術なんですけれども、国によって違います。私、ヨーロッパでもZEB、ZEH見てまいりましたけれども、ヨーロッパの場合には余り冷房の需要がないんですね。そうすると、暖房のエネルギーを減らすことは比較的簡単なんですね。
 日本の場合にはむしろ冷房の方がエネルギー消費の比重が高いというビルが多いわけでございまして、そういう意味からすると、ビルでゼロにするということはかなり難しいと言われています。通常、いろんなゼネコンの方なんかに試算していただいたりしますと、三階建てぐらいまでならZEBになるけれども、中層、高層になってくると、太陽電池を置くにしても、床面積に対応した電池の割合が少ないとかありますので、今の技術じゃなかなか行かないと。だから、ZEBを目指しながら、いかに徹底した省エネを図るかというのがまず基本だろうというふうに言われています。
 ZEHの場合、これは住宅の場合ですが、これは屋根面積が五十平米、六十平米あれば優に使っている電力と生み出す電力がキャンセルできますから、住宅の場合にはかなり可能性があります。ただ、周辺の技術でまだまだコストが高うございますので、一部の先進のメーカーからはそういうものを普及をいただいていますけれども、これが全戸建て住宅に必ずやれということになりますと、かなりまだハードルが高い。特に、中小工務店の方々にかなりいろんな情報をやっぱりきちっと移転して、理解して造っていただくことになりますから、この辺りも国土交通省さん、非常に今努力されてそういう普及啓発やっていらっしゃいますので、これはビルより早く、ZEH、住宅の方が普及する可能性はあります。しかし、非常に有効な技術ですので、こんなものをどんどん皆さんに知っていただいて、できれば活用していただく方向でいければいいなと思っております。

発言情報

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発言者: 中上英俊

speaker_id: 10186

日付: 2017-04-19

院: 参議院

会議名: 資源エネルギーに関する調査会