渡邉美樹の発言 (消費者問題に関する特別委員会)

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○渡邉美樹君 次に、事業系の食品ロスについて質問をさせていただきたいというふうに思います。
 実は今日は一番ここが聞きたいところでございまして、資料二の表一を御覧くださいませ。
 平成二十六年度の食品廃棄物等多量発生事業者による食品廃棄物等の年間排出量は一千四百八十三万八千トン、こちらに書いてあるとおりでございます。業種別に見ると、食品製造業、メーカーですね、メーカーの排出量が圧倒的に多いわけでございますが、食品ロスの視点からいえば、卸売業、小売業、外食産業の排出量も決して小さいわけではございません。
 次に、資料二の表二を御覧くださいませ。これが各ジャンル別のリサイクル率でございます。これ、メーカーは九六%と非常に高い数字でございますが、食品卸業が六五%、それから小売業が五一%、外食産業においては三九%と大変低い数字になっているわけでございます。
 次の資料三を御覧くださいませ。この資料三では、環境省、農水省におかれましては資料三にあるような食品リサイクルループを推進しようとしておりまして、しかし再生利用率はまだまだ低いという状況でございます。
 私事で大変恐縮でございますが、実は私は、三十三年前に小さなお店から外食産業を始めまして、その店長をやりながら、出てくる生ごみを、非常にこれはもったいない、実際食べられるものも捨てなきゃいけないというような状況を目の当たりにしている中で、何とかこれをリサイクルしたいというふうに考えるようになりました。
 二十年ほど前でございましたが、有機農業をそのために立ち上げまして、日本中に店があるものですから日本中に農場を構えまして、七百ヘクタールの農場を構えるに至りました。店から出るごみをお店で生ごみ処理機でしっかり下処理をして、それを今度農場に持っていって、大体半年から一年掛けて堆肥化しまして、それを有機農業として農場に戻していくということを実は自社でやっておりました。
 しかし、これは大変難しいことでございました。これは何かというと、コストが大変掛かるわけでございます。つまり、一店舗一店舗が近かったらお客さんは来ませんので、ある程度離してお店をつくるわけでございまして、自分のお店を例えば十個拾いに行くといいますと、それなりの距離をずっと走らなきゃいけない。結局、輸送コストが大変掛かるわけでございます。
 そこで、実はセーブ・アース・ファウンデーションという公益法人がございまして、今からもう約十年ほど前でございます、この公益法人を預からせていただいて、その公益法人を使って生ごみを出してくれるところを会員制にしていこう、つまり仲間にしていこうということで、公益法人として仲間を集めたわけでございます。今現在、四千九百六十店がこの会に参加してくださっておりまして、何とか生ごみを堆肥化し、そして有機農業、有機農場に戻していこうという活動を積極的にやっているわけでございますが、残念ながらこの活動が全く広がらないわけでございます。これは、もう二十年間、本当に痛い思いをしてまいりました。
 なぜ広がらないのかということについてお話をし、そして御質問をさせていただきたいというふうに思います。
 それは、実は廃棄物の処理及び清掃に関する法律、いわゆる廃掃法で定められた産業廃棄物と一般廃棄物の区分が問題でございます。資料三の表三をどうぞ御覧ください。メーカーは産業廃棄物でございます、廃棄物区分は。しかし、卸売業、小売業者、それから外食産業は事業系一般廃棄物でございます。ここが最大の問題でございます。つまり、産業廃棄物の処理責任は事業者にあるわけでありますが、一般廃棄物の処理責任は市町村にあるわけでございます。その結果、何が起きるかというと、一般廃棄物に対して市町村は何かしらの補助を当然出すわけでございます。
 産業廃棄物を、例えばごみを捨てようとしますと、その処理費、これは運送費は別でございます、運送費別にして大体二十円掛かるわけでございます。キロ当たり二十円でございます。キロ当たり二十円掛かって、そして、ちゃんと分別をして、これを堆肥の、生ごみとしてちゃんと分別した場合には、大体これは十八円の処理費で終わるわけでございます。ですから、メーカーさんにおけば、産業廃棄物ですぐまともに出すよりも、ちゃんと分別してリサイクルに掛けた方がコストが下がるわけですから、二十円が十八円になるわけですから、ですから一生懸命リサイクルしようとするわけでございます。
 しかし、残念ながら、事業系一般廃棄物というのは一般廃棄物でございますから、この一般廃棄物は東京でいいますと十五・五円でございます。つまり、十五・五円で何もしなくて、分別もせずに何もしないで捨てられるわけでございます、要するに我々外食、我々というといきなり我々になっちゃいますけど、外食産業は。ですから、努力する必要はないわけです。リサイクルする必要はないわけです。
 だから、本来ならば産業廃棄物区分にしていただければ、これは分けて安くしなきゃ駄目だよということで、じゃ、みんなでリサイクルしようということになるわけですが、今のままですと、要するにごみをそのまま出した方が得なわけでございます。ですから、リサイクルが進むわけがないわけでございまして、私の仲間の四千九百六十店舗は、いや、いいよ、十八円出してもいいよ、とにかくもっと地球に良く、優しくしようよという仲間が集まっている、要はその思いが強い方々でございまして、普通の経営感覚を持っている方々は決して出さないわけでございます。ですから、この事業は広がらないわけでございます。
 そこで、私の今日質問をさせていただきたいのは、この事業系一般廃棄物も産業廃棄物だと思うんです、要するに収益のために出ているごみでございますから。ですから、私は、卸売業者、小売業者、外食産業の事業系一般廃棄物を産業廃棄物という形で区分を変えていただければ、一気にこの外食産業のリサイクル率は上がっていく、もうこれは間違いございません。恐らく劇的に変わると思います。
 ということで、やっていただきたいということでもう二十年間いろんな方とお話もしてきたんですが、しかし、産業廃棄物業者さんとか一般廃棄物業者さんとか収集運搬業者さんとか、それから許可・認可制度等々においてその壁が余りにも大き過ぎるということで、今本当に我々、我々って今度は一業者になっちゃいますが、一業者としてはこれはどうしようもない、やはりこういうことは政治でしっかり向き合わなきゃいけないということで、今日は是非この区分の見直しということについて考えていただきたいと思うんですが、これについてはいかがでしょうか。

発言情報

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発言者: 渡邉美樹

speaker_id: 16934

日付: 2017-04-05

院: 参議院

会議名: 消費者問題に関する特別委員会