神本美恵子の発言 (文教科学委員会)

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○神本美恵子君 まずはということで、何もしていないというふうに受け止めさせていただきました。
 このことを契機に、国会の衆参審議でも、それから議員からの質問主意書、また記者からの記者会見での質問などで、教育勅語の今日的な位置付けや取扱いについて一体どうなっているのかというようなことがこれまでも重ねて行われてきたと承知しておりますけれども、文科大臣始め政務三役も、それから文科省の答弁された役人の方々も、聞いていると、どうもこれまでと違う、どこか教育勅語を教育の場に復活させる余地を残したいと思われるような歯切れの悪い答弁が続いているように私は思っております。何かおかしいなと、そういう問題意識を持って今日は質問をしたいと思います。
 文科大臣も官僚の皆さん方も、私もそうですけれども、ここにおいでの皆さん方、皆、戦後生まれで、日本国憲法とそれに基づく、教育基本法に基づく教育を受けてこられたと思います。したがって、教育勅語については、間違いなく、現在の教科書にも記述されているように、明治以降敗戦までの間、学校教育では、忠君愛国、天皇への絶対服従、戦争が起きれば命を投げ出して天皇のために尽くすという考えが学校教育で強調されたということを歴史として学んでこられたと思います。私もそう学んでまいりました。この間の政府の対応を見ると、それがしっかりと皆さん方に、大臣も含めですね、血肉化しているのか、この戦前教育勅語が果たした役割、歴史として学んできたこのことが血肉化していないのではないかというような危惧を強く持っております。
 お手元の資料に、二枚目に付けておりますけれども、現在、じゃ、教科書でどのように扱われているかということのために、ここでは高校日本史A、東京書籍出版のものを挙げております。教育勅語と学校教育というコラムのように取り上げられているところですが、そこの最後の方にあるように、太平洋戦争後、戦前の教育への批判や反省の声が高まり、一九四八年、衆議院で教育勅語等排除に関する決議、参議院で教育勅語等の失効確認に関する決議が採択されたというふうに歴史的な事実として記述をされております。
 この排除、失効の決議については、その次のページに挙げております。詳しく触れるちょっと時間、ここではありませんが、国会図書館に調べてもらったところ、現在使われている検定教科書、二十八の教科書で、中学校の歴史、高校の日本史、高校の倫理等でこのような記述で扱われている。いずれも学校教育の中でどのような思想が教えられたのか、教科書によっては内村鑑三事件、不敬事件と言われますが、のように社会的な思想弾圧にも影響を及ぼしたなどが記述をされております。
 ただ、国会図書館に調べてもらった教科書記述を見ていると、二つぐらいの教科書の教育勅語現代語訳がそのまま載っているんですが、正確に訳されていないというものも散見されます。しかし、これは検定の問題なので、また後日取り上げさせていただきたいと思います。
 その上で大臣にお伺いしますが、三月三十一日に政府は、教育勅語に関する質問主意書への答弁として、憲法や教育基本法等に反しないような形で教育勅語について教材として用いることまでは否定されるものではないとされております。その意味するところは、今御紹介したような現在使用されている教科用図書、教科書、これも教材の一つだと思いますけれども、このように歴史の事実、文献として用いることを意味しているというふうに理解してよろしいのでしょうか。

発言情報

speech_id: 119315104X00820170516_013

発言者: 神本美恵子

speaker_id: 20014

日付: 2017-05-16

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会