神本美恵子の発言 (文教科学委員会)
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○神本美恵子君 私、内閣委員会でも官房長官に質問したら、失効しているので、それに政府としてコメントしないとおっしゃったんです、今、大臣もそうおっしゃいましたけれども、先ほど紹介しましたように、教育勅語の中には今日でも通用するような普遍的な内容も、教育勅語の内容について言っているんですよね。普遍的な内容、今日も通用するというふうにコメントしていますし、大臣は、それは今、幼稚園教育要領、学習指導要領にある家族関係とか家庭とかそういうことじゃないかと思うとか、官房長官も、普遍的な内容というふうにコメントを記者会見ではやっているんですよ。これはもう言っても多分答えられないと思いますが、そのとおり、父母に孝に、兄弟仲よく、朋友相和しとか、そういうところだと思います。
そこで、そこはどういう意味、どういう内容なのかということについて、ちょっと資料を今日準備しましたので、見ていただきたいと思います。資料の四になります。「勅語衍義」というものがあります。
これはどういうものかといいますと、教育勅語が国民に何を求めているのか、その読み方を詳しく解説したものであります。そこに書かれているように、これは、「文部省檢定濟 師範學校中學校教科用書」というふうに書かれているように、当時事実上の公式教科書として扱われたものであります。教育勅語が渙発された一八九〇年、その翌年に明治天皇の命によって、当時の文部省が井上哲次郎という博士に委嘱して執筆されたものであります。
これによれば、「爾臣民父母ニ孝ニ」という一節、その横にマーカー引いておりますけれども、そこにはこのように書かれております。「國君ノ臣民ニ於ケル、猶ホ父母ノ子孫ニ於ケルガ如シ、即チ一國ハ一家ヲ擴充セルモノニテ、一國ノ君主ノ臣民ヲ指揮命令スルハ、一家ノ父母ノ」、これ何と読むんですかね、「慈心ヲ以テ子孫ニ吩咐スルト、以テ相異ナルコトナシ」とされています。
つまり、君主が臣民に命じることは一家の父母が子供たちに言い付けることと同じことだということであって、「父母ニ孝ニ」という思想は、日本の国体を支えるその基礎が家族であるというふうに解説をされているわけです。
つまり、教育勅語で言う親孝行、夫婦仲よくの思想的な背景というのは、またそれに基づく家族のありようというのは、現憲法の国民主権や基本的人権の尊重と正反対の内容であることは、この「勅語衍義」という解説書、当時師範学校や中学校で使われたこれで見ても正反対であることが明らかであると思います。ですから、今日でも通用する普遍的な価値とか良いことも書いてあるとか評価するのは全くの間違いであるというふうに私は受け止めるところであります。
その上で、しかも、資料、今度は一を見てほしいんですけれども、教育勅語そのものなんですけれども、下線を引いているところを見ていただきたいと思います。今読みました「爾臣民父母ニ孝ニ」、ずっと来まして最後に「以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」というふうに書かれております。
つまり、今日も通用する普遍的な内容というふうに恐らく大臣や当時の藤江、当時って審議官ですか、答弁されている、あるいは文科省の皆さん方も、今日も通用する普遍的な内容ということがそこに書かれているわけですけれども、それは全て皇室を支えるために臣民に課す忠孝の道徳、忠義孝行を目指す一本化した忠孝の道徳であることは明白であると思います。しかも、これが教育勅語の核というふうに教えられておりますが、これが今日も通用するというふうに評価できるとはとても思えませんけれども、大臣の、大臣としてのといいますか、政治家としてといいますか、今御説明したように、この教育勅語の中に言う「父母ニ孝ニ」というのはこういう意味だということについて、やっぱり今日もこれが通用するとお考えでしょうか。