中村愼の発言 (法務委員会)
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○最高裁判所長官代理者(中村愼君) お答えいたします。
平成二十六年七月二十五日に内閣官房長官から最高裁判所事務総長に宛てまして文書が送付されてきております。その内容は、同日、政府において国家公務員の総人件費に関する基本方針及び国の行政機関の機構・定員管理に関する方針が閣議決定されたので、最高裁も協力してもらいたいという内容でございます。
裁判所は行政機関ではございませんので、政府の定員合理化計画に拘束されるものではないというふうに認識しております。しかし、国家公務員の定員をめぐる情勢が厳しさを増す中、裁判部門の充実強化を図っていくためには、政府からの協力依頼を踏まえまして、裁判所も国家機関として他の行政官庁と同様に事務の効率化等必要な内部努力を行い、定員合理化に協力する必要があるというふうに考えております。こうした考えに基づきまして、従前から事務局部門に限って定員の合理化計画に協力しているところでございます。
他方、裁判所は、一件一件の事件を適正、迅速に解決するという責務を負っているところでございます。事件の申立て数が裁判所の側から制限できないことはもちろん、それぞれの事件で行うべき手続も法令で定められているため、裁判所の側で裁判の業務の量をコントロールすることは困難であるという特殊性がございます。
委員御指摘のとおり、民事訴訟事件は、昨今の社会経済情勢の変化や国民の権利意識の高揚等を背景に、専門的知見を要する事件、複雑困難な事件が増加しているところでございます。このような状況を踏まえまして、民事訴訟事件については、合議体による審理をこれまで以上に充実強化するとともに、平均審理期間を短縮させ、迅速な紛争解決を図っていくために、合議率あるいは人証のある対席判決事件の審理期間に目標を設定しているところでございます。
家事事件につきましては、近年、成年後見関係事件が累積的に増加しておりますし、平成二十八年五月の利用促進法等の施行を受けて今後更に増加することが見込まれます。後見人の事務に関する監督体制の強化も引き続き図っていく必要があるというふうに考えております。
裁判所といたしまして、このような事件動向に対応し、適正、迅速な裁判を実現するために、裁判部門の人的体制の強化を図っていくとともに、裁判部門の支援を行う司法行政部門の強化と、政府の国家公務員の女性活躍とワークライフバランス推進のための取組指針を踏まえまして、必要な定員措置を行っていきたいというふうに考えているところでございます。
こうしたことから、本年につきましては、判事の増員、それから書記官の増員、事務官の増員をお願いする一方で、裁判所の事務への支障の有無を考慮しつつ、政府の定員合理化計画に協力するための定員削減といたしまして、昨年と同数の七十一人の定員削減を行うということといたした次第でございます。全体として、裁判所全体では八人の減員になっているところでございます。