金田勝年の発言 (法務委員会)
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○国務大臣(金田勝年君) 刑法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明をいたします。
性犯罪は、被害者の心身に多大な苦痛を与え続けるばかりか、その人格や尊厳を著しく侵害する悪質重大な犯罪であることから、厳正な対処が求められておりますところ、明治四十年の現行刑法制定以来基本的にその構成要件が維持されてまいりました現行の罰則では、性交と同等の身体的接触を伴う強制わいせつ事案、親権者等による性交等事案などについて、適正な処罰が困難な場合があるとの指摘がなされております。
また、現行法に対しましては、強姦罪の悪質性、重大性に鑑みると、その法定刑の下限が低きに失して国民意識と合致しない、あるいは、性犯罪が親告罪であることにより、かえって被害者に精神的な負担を生じさせていることが少なくないなどの様々な御意見が見られるところであります。
そこで、この法律案は、性犯罪の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、刑法を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。
この法律案の要点を申し上げます。
第一は、現行の強姦罪は、強制わいせつ罪の加重類型と考えられておりますところ、その構成要件を見直し、行為者及び被害者の性別を問わず、暴行又は脅迫を用いて肛門性交又は口腔性交をする行為等を現行の強姦と同様の重い類型の犯罪として処罰することとした上で、その法定刑の下限を懲役三年から懲役五年に引き上げるとともに、被害者を死傷させた場合の法定刑の下限も懲役五年から懲役六年に引き上げるものであります。また、これに併せて、強姦罪の罪名を強制性交等罪とするものであります。
第二は、監護者わいせつ罪及び監護者性交等罪の新設であります。すなわち、十八歳未満の者に対し、その者を現に監護する者であることによる影響力があることに乗じてわいせつな行為又は性交等をした者に対する罰則を新設することとしております。
第三は、強姦罪等を親告罪としていた規定を削除いたしまして、これらの罪を非親告罪とするものであります。
第四は、同一の機会に強盗の罪と強制性交等の罪を犯した場合について、現行の強盗強姦罪と同様の法定刑で処罰することとするものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。
政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、衆議院において一部修正が行われております。
何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。