猪口邦子の発言 (法務委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○猪口邦子君 ありがとうございます。私は自民党の猪口邦子でございます。
本日は、参考人のお二人からそれぞれ重要な御意見をいただき、私たちの考えを深めることができ、本当に感謝申し上げますが、私は、今、山本様のお話を伺って、質問する言葉を失うほどであると思っております。しかしながら、重要な内容をせっかく伺いましたので、質問してまいります。
私は、昨日の対政府質疑に引き続いての質問となりますが、昨日の質問でも、私は、声を上げること、レイズ・ザ・ボイスという努力、これがどれだけ大切かと、そして、とりわけ被害者によるレイズ・ザ・ボイス運動というものは人間社会の様々な分野の社会的発展の貴重な推進力になってきた、これを伝えたばかりでございます。
被害者が声を上げるということ、今まさに山本様がやってくれたこと、そしてずっとやり続けてきてくれたこと、これはどれほどまた大変で、そのプロセス自体もつらかったことかというふうに感じますし、余りにもその被害のさなかにある人が声を上げられないときに、時には周りの支える人たちが声を代弁してくれることもあり、そういうことも非常に貴重であると思っております。山本様の自らの苦悩、山本様がそれを公の場で訴える決意をした、そこからついに、おっしゃいましたけれども、百十年変わらなかった日本国刑法におけます性犯罪処罰規定の構成要件、また関連内容、これを変える流れをつくってこられたのだと思います。
本日は、二〇一七年通常国会の終盤でございます。山本様も言ってくれましたとおり、参議院法務委員会にて山本潤様の訴えを伺い、御意見を伺い、そしてまた、こうして質問をすることができ、改正法案の審議を深めていく、山本様は話を聞いてくれたので希望があるとおっしゃってくれましたけれども、まさに、遅きに失しているんですけれども、人間社会の発展の可能性、これを感じますし、そういうところにつなげていかなければならないと思っております。訴えの中でもおっしゃいましたけれども、公の場で早くから訴えながら、国政としての受け止め方、これに問題があったのではないかと、もしそうであればおっしゃっていただきたいと思います。
一般に、国は、法律を変えるときとか重要政策を変えるときに審議会、これを立ち上げて、諮問、答申というプロセスを経て、審議会を通じて国民、社会の意見を集約しようと努力するんですね。その審議会のメンバーの人選、これは、専門家、有識者、関係団体。しかし、被害者の場合は、団体をつくる、そのことも十分にする余力がないかもしれない。多分、そういうところの問題、そういうことが考慮されなかった、配慮されなかったことも、今、山本様が訴えた分野及びその他の分野でもある可能性があると思って、本当に心配なんです。
山本様が被害者の意見が十分に届いたと感じていたのか、あるいは感じたのはいつ頃なのか。そして、まさに最初に検討会がありましたよね、そして審議会となっていくわけですけれども、被害者の発言の機会が、どこかではヒアリングとかあったかもしれませんけれども、十分であったか。これをちょっと伺いたいと思います。
それから、発言の中で、監護者の範囲、監護者性交等の罪が新設されますので、この範囲についての御意見、これは、私は昨日も対政府で質問したんですけれども、その意見をさらに伺えればと思っております。また、暴行、脅迫、十八歳以上についてもという、今重要な御指摘をされました。
そして、続いて橋爪先生の方に御質問申し上げたいと思っております。
橋爪先生は、この非常に重要な分野、ここで先駆的な研究を行ってこられました。また、法制審議会刑事法部会において非常に貴重な貢献をされて、この流れをつくることに寄与してこられましたことに敬意を表します。
私はいつも思うんですけれども、社会が変わるとき、必ず思想の先導というのがある、被害者の声があり、それを受け止める思想の先導がある、ようやくそれを受けて社会が変わっていく、それは立法府であり行政庁であり、いろいろ努力して。
先生は、まだこの分野を主流化できていないときから社会に先んじて認識形成し、研究して、その認識形成を社会の側において促す、そういう学術の役割、これをやってこられた、そのとき、そういう学術の立場としては広く世界を見るという責任があると思うんですね。諸外国はどうか、流れはこうである、世界の潮流はこうだ、こういう研究をして、例えば性犯罪の非親告罪化、そういうことでもあったかと思いますが、各国の比較法研究などの観点から、更にこの分野について私たちに教えることがあるんではないかと思いますけれども、是非伝えてください。
それから、今回の我々のこの刑法改正案、これは、世界のそういう思想の流れ、傾向、方向性などとの関係で十分か、あるいは不足しているんだったらどこなのか、そういうことを伝えていただければと思います。