安倍晋三の発言 (本会議)

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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 牧山議員にお答えをいたします。
 トランプ新政権の下における日米経済関係についてお尋ねがありました。
 トランプ新政権の貿易政策については、今後、閣僚人事の承認が進み、体制が整うに従って具体化されてくることと思われます。まずは、日米経済関係をどのように発展、深化させていくか、新政権と様々なレベルで議論していきたいと思います。その中で、日本企業の米国経済への貢献等に関する説明を含め、主張すべきは主張し、理解を深めていきたいと考えています。
 米軍による事件、事故についての対応と日米地位協定の見直しについてお尋ねがありました。
 米軍による事件、事故は本来あってはならないことであり、御指摘の事故の発生は遺憾です。米軍機の飛行の安全や米軍施設・区域の安全な運用の確保は、米軍が我が国に駐留をする上で大前提であり、政府の大きな責任であります。引き続き、事故の再発防止を強く求めるとともに、米側と連携を密にして安全確保に万全を期してまいります。
 日米地位協定については、様々な御意見があることは承知していますが、政府としては、これまで、手当てすべき事項の性格に応じて効果的かつ機敏に対応できる最も適切な取組を通じ、一つ一つの具体的な問題に対応してきているところです。引き続き、そのような取組を積み上げることにより、日米地位協定のあるべき姿を不断に追求していく考えであります。
 今月、日米両政府は日米地位協定の軍属に関する補足協定に署名しました。日米地位協定を補足する国際約束の締結は一昨年の環境補足協定に続き二件目であり、これまでの運用改善とは一線を画す画期的な成果であると考えます。この補足協定の着実な実施を通じて、日米間の協力を一層促進し、事件、事故の再発防止につながるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。
 同一労働同一賃金についてお尋ねがありました。
 昇給の扱いが違う、通勤などの各種手当が支給されない、福利厚生や研修において扱いが異なるなど不合理な待遇差を個別具体的に是正するため、詳細なガイドライン案を昨年末公表しました。このガイドライン案の実効性を担保するため、裁判での強制力を持たせるようにする法改正案の早期国会提出を目指し、三月の働き方改革実行計画の取りまとめを受けて立案作業を進めます。
 裁判上の立証責任についてのお尋ねがありますが、訴訟においては、訴える側、訴えられる側がそれぞれの主張を立証していくことになるものと思われます。不合理な待遇差の是正を求める労働者が実際に裁判で争えるよう、実効性のある法制度としてまいります。いずれにせよ、法改正の内容については、働き方改革実現会議等の場で議論いただきたいと考えています。
 ガイドライン案は、欧州での法律の運用実態の把握を行った上で策定したものであり、正規労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を図り、欧州諸国に遜色のない水準を目指す内容となっていると考えます。なお、産業構造の違いの影響などにより、欧州の中でも国により待遇差の水準は異なっており、単純に待遇差の数値を比較することはできませんが、我が国でも不合理な待遇差が早期に解消することを期待します。
 介護保険制度の見直しについてお尋ねがありました。
 今回の介護保険制度の見直しは、社会全体が高齢化し、介護費が増大する中、制度を持続可能なものとし、次世代に引き渡していくため、高齢者の方々にも負担能力に応じた御負担をいただくものです。年齢を問わず負担能力に応じた負担を求めていくことは、民主党政権時代の平成二十四年二月に閣議決定された社会保障・税一体改革大綱にも示されております。
 今回の見直しは、特に所得の高い層の利用者負担割合を三割に引き上げる見直しや高額介護サービス費制度の見直しなどを行う予定です。その際、所得の低い方については、そもそも自己負担の上限額を据え置く、長期にサービスを利用される方の自己負担が増えないよう一定の範囲の方について年間上限を創設するなど、きめ細かな配慮を行うこととしています。このような配慮により、介護保険制度の持続可能性を高めるとともに、必要な介護サービスが利用者に行き届くよう、高齢者の生活をしっかりと支えてまいります。
 なお、介護保険料の軽減強化を含め、消費税率の引上げによる増収分を活用した社会保障の充実については、給付と負担のバランスを考えれば、消費税率の引上げを延期する以上、全てを行うことはできませんが、今後も可能な限り実現できるよう取り組んでまいります。
 教職員定数及びスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーについてお尋ねがありました。
 教育再生に向け、教育の質を高めていく上で、教職員の指導体制の充実は重要と考えております。このため、平成二十九年度予算では、発達障害や日本語能力に課題のある子供の教育の充実などのため必要な教員定数の措置を講じるとともに、これまで加配で措置してきた教員の基礎定数化に向けた法案を今国会に提出する予定です。
 また、少人数学級については、現在、小学校一、二年生の三十五人以下学級を実現しており、引き続き、教員が子供一人一人に対してきめ細かく対応し、より質の高い教育が実現できるよう必要な検討を進めてまいります。
 さらに、いじめ、不登校などの様々な課題に対応するには、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーの配置が効果的であり、その配置の拡充を図りつつ、法的位置付けについては引き続き検討してまいります。(拍手)
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発言情報

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発言者: 安倍晋三

speaker_id: 26067

日付: 2017-01-25

院: 参議院

会議名: 本会議