安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君) 石井苗子議員にお答えをいたします。
配偶者控除等についてお尋ねがありました。
配偶者控除については、昨年末の与党の税制改正大綱において、扶養控除と同様、一定の収入以下の配偶者がいる方の税負担能力に配慮する仕組みであること、諸外国においても配偶者の存在を考慮した仕組みが設けられていることを踏まえれば、廃止して配偶者に何らの配慮も行わないことには問題があるとされたところであります。
その上で、二重の控除の御指摘については、配偶者の基礎控除は、あくまでも配偶者自身の負担を調整する仕組みである一方、納税者本人の配偶者控除は、一定の収入以下の配偶者がいる方の税負担能力に配慮する仕組みであります。したがって、それぞれ別の目的を有しており、それらが併存していることは合理性があるものと考えております。
なお、N分N乗方式については、政府税制調査会の中間報告において、高額所得者に税制上大きな利益を与える結果となること等の問題点があり、個人単位課税を基本とすべきとの指摘がなされております。
他方、政府、与党の税制調査会においても若い世代や子育て世帯に光を当てていくことが重要と指摘されており、こうした議論も踏まえつつ、引き続き、個人所得課税改革について検討を進めてまいります。
生活保護についてお尋ねがありました。
生活保護制度においても、収入や資産の的確な把握や不正受給の防止に取り組む必要があると考えております。
このため、平成二十五年の生活保護法改正において、福祉事務所の調査権限の拡大や罰則の引上げなど、不正受給対策を強化しています。今後も、地方自治体における受給要件の確実な確認など、制度の適切な運用に取り組んでまいります。
租税特別措置の効果検証についてお尋ねがありました。
租税特別措置については、特定の政策目的を実現するために有効な政策手法となり得る一方、税負担のゆがみを生じさせる面があることから、必要性や政策効果をよく見極めることが重要と考えています。
そのため、行政機関が行う政策の評価に関する法律等に基づき、毎年度の税制改正プロセスにおいて、各府省は、租税特別措置の拡充・延長要望を行う場合には、その政策効果等について評価を行い、総務省がその内容を点検し、結果を公表することとされており、当該評価等の内容も踏まえ、改正要望についての精査を行っております。今後、こうした政策効果の検証、点検のプロセスを更に徹底し、質の向上に努めてまいります。
事業承継税制についてお尋ねがありました。
我が国の経済において大きな役割を果たしている中小企業がきちんと後継者に引き継がれていくことは重要であります。中小企業の事業承継税制においては、そのような観点からまさに特例を設けています。さらに、二十九年度の税制改正においては、事業者の声も踏まえ、小規模事業者にも使いやすくするなどの要件緩和を行っているところです。
後継者が現経営者の親族から株式を取得した場合にも適用を認めるべきとの御提案についてでありますが、事業承継税制は、全ての財産を平等に課税するという税制の原則の中で、安定的な事業承継のために必要な範囲に限って設けられた特例であることから、現経営者から取得した株式のみを対象としているものであり、慎重な検討が必要と考えています。
また、取引相場のない株式の評価方法については、課税の公平性の観点から適正な時価が把握されるものであることが必要であります。
いずれにせよ、今後とも、事業者の方々の意見に耳を傾け、必要な支援を行ってまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕