安倍晋三の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 浜田昌良議員にお答えをいたします。
我が国の治安の向上及び国際組織犯罪防止条約等の締結の必要性についてお尋ねがありました。
我が国は、二〇一九年にラグビーワールドカップ、二〇二〇年に東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控えており、治安対策は最重要課題の一つであると認識しており、政府一丸となってテロ対策に万全を期し、開催国としての責務を果たしてまいります。
そうした中、国際組織犯罪防止条約は、テロを含む幅広い国際的な組織犯罪を一層効果的に防止するための国際的な枠組みであり、既に百八十七の国・地域が締結している極めて重要な条約です。
今般のG7タオルミーナ・サミットにおいて首脳間で採択されたテロに関するG7の特別声明においても、テロ対策のための世界的な行動に不可欠な要素として、国際組織犯罪防止条約を含む国際文書の実施の重要性が強調されました。この条約を締結していないのは世界で十一か国だけであり、G7では日本だけです。我が国が国際社会における法の抜け穴となるわけにはいきません。我が国としては、この条約の締結に必要な国内法としてテロ等準備罪処罰法を成立させ、この条約を早期に締結することが必要不可欠であります。
人身取引議定書及び密入国議定書は、両議定書の関連規定において本条約を補足するものとして位置付けられており、浜田議員の御指摘のとおり、両議定書の締約国となるためには本条約の締約国でなければなりません。
人身取引議定書は、人身取引の防止等を目的として、人身取引行為の犯罪化、人身取引被害者の保護、国際協力等について規定するものであり、本年五月時点で既に百七十の国・地域が締結しています。また、密入国議定書は、移民を密入国させることの犯罪化や国際協力等について規定するものであり、現在、百四十三の国・地域が締結しています。
今後、日本を訪れる外国の方々が一層増えることが見込まれる中、我が国においても本条約を締結し、そして、これら二つの議定書の締結により人身取引や密入国に係る行為等の捜査協力や犯罪人引渡しといった国際協力を一層強化し、我が国が人身取引や密入国の温床とならないよう、人身取引対策や密入国対策に積極的に取り組んでいくことが重要であると考えております。
テロ等準備罪により内心の自由が侵害されるとの不安、懸念や警察活動に対する懸念への対応についてお尋ねがありました。
テロ等準備罪における計画行為は、二人以上の者が一定の重大な犯罪の実行を具体的かつ現実的に合意する行為をいうものであり、その段階で、考えただけにとどまる内心の問題ではなくなっております。その上で、今回のテロ等準備罪は、計画行為に加えて、実行準備行為が行われて初めて成立するものであり、内心の自由が侵害されるといった不安や懸念を払拭する内容となっていると考えています。
また、テロ等準備罪は、その主体が組織的犯罪集団に限定されているなど、その成立要件は明確となっており、捜査機関が恣意的に適用することはできません。
警察においては、公共の安全と秩序の維持という警察の責務を果たすため、必要な活動を行っていますが、もとより法令に基づき適切に職務を遂行しているものと承知しており、テロ等準備罪処罰法案が成立した場合においても、こうした活動は法令に従って適切に行われるものと承知しております。
自民党、公明党、日本維新の会が共同で提出された修正案は、これまでの国会審議において指摘された御懸念等を踏まえ、テロ等準備罪の捜査を行うに当たって、適正の確保に配慮すべき旨の規定を加えるなど必要な修正がなされたものと承知しており、修正案を含む本法案が成立した折には、政府として、その趣旨に沿った運用に努めてまいります。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣金田勝年君登壇、拍手〕