安倍晋三の発言 (本会議)
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○内閣総理大臣(安倍晋三君)(続) こうした中、当時の民主党政権下の文部科学副大臣が国会で、産業動物獣医師や公務員獣医師の役割は重要になっておりますし、その確保について懸念があるというのは私どもも承知いたしております、現在、協力者会議を設置して議論を重ねているところでございますと答弁し、さらに、民主党政権下の平成二十二年六月に閣議決定した成長戦略に言及して、新成長戦略の中で、ライフイノベーションへの対応など、今後の獣医学教育の在り方について検討を新成長戦略によってすべし、こういうことになっているところでございまして、そのことに沿って今はまさに検討を行っていると答弁しているところであります。
その上で、獣医学部の新設について、国家戦略特区諮問会議等の一連の手続、関係省庁の合意というプロセスを経て、政府全体として適切に判断したところであります。
なお、民進党から提出された文書については、文部科学省において調査を行った結果、該当する文書の存在は確認できなかったと承知しています。また、テロ等準備罪は、その対象が組織的犯罪集団に限定されており、その成立要件が明確となっているなど、捜査機関が恣意的に適用することはできません。
規制改革には抵抗勢力が必ず存在します。岩盤のように固い規制に挑戦すればするほど、既得権益を握る勢力の激しい抵抗は避けられません。そうした中で、獣医学部の新設という半世紀ぶりの改革に向けて、民主党政権においても大変な御苦労をされたものとお察しいたします。
しかし、安倍内閣はいかなる抵抗勢力にも絶対に屈しません。政局目的で、政局目当てで既得権益に妥協したり、抵抗勢力と手を結ぶようなことはありません。これからも総理大臣である私が先頭に立って、内閣の総力を挙げてあらゆる岩盤規制に挑戦していく決意であります。
テロ等準備罪の処罰対象、恣意的濫用の防止策、憲法や刑法の原則との関係についてお尋ねがありました。
テロ等準備罪は、組織的犯罪集団が関与する一定の重大な犯罪の計画行為に加えて、実行準備行為が行われた場合に限って成立するものです。すなわち、テロ等準備罪は、計画行為及び実行準備行為という行為を処罰するものであって、内心を処罰するものではなく、思想、良心の自由を侵害するものではありません。また、捜査機関による捜査については、テロ等準備罪についても現在行われている他の犯罪と同様の方法で刑事訴訟法の規定に従い、必要かつ適正な捜査を行うこととなります。
テロ等準備罪の処罰範囲は明確かつ限定的なものであるとともに、我が国においては裁判所による審査が機能していることから、捜査機関による恣意的な運用はできない仕組みとなっています。したがって、テロ等準備罪の創設は、憲法が保障する国民の権利、自由を不当に制約するものではなく、憲法に反するといった御指摘は全く当たりません。
テロ等準備罪が成立する場合には、その計画された犯罪が実行される可能性が高い上、一たび実行されると重大な結果が生じることが多く、特に悪質で違法性が高く未然防止の必要性が高いことから、実行の着手前の段階であっても処罰する必要性が高いと考えられます。我が国の刑事法においては、特に重大な犯罪や取締り上必要がある犯罪について、予備罪や共謀罪等、実行の着手前の行為をも処罰することとしており、テロ等準備罪もその処罰の必要性の高さに着目して創設するものであることから、我が国の刑事法における刑罰の基本的な定め方に整合するものであり、近代刑法の大原則を覆すといった御指摘も全く当たりません。
パッサス教授の指摘と現行法で国際組織犯罪防止条約を締結することについてお尋ねがありました。
国連の立法ガイドは二〇〇四年に作成されましたが、その後、ISILのような凶悪なテロ組織が登場して世界各地で活発に活動し、日本人も犠牲になっています。こうした組織は様々な犯罪行為で収益を上げ、それを資金源に暴力的な活動を行っています。今日の国際社会においては、テロ行為そのものへの対処に加えて、テロ行為を可能とする資金源を断つことがテロの最終的な根絶に向けて効果的な方策となっています。
二〇一四年十二月に採択された安保理決議は、あらゆる形態のテロリズムを防止するために共同して取り組むことの必要性を強調し、国際組織犯罪防止条約を始めとする国際約束を優先的に批准し、加入し、実施することを加盟国に要請し、テロリストが国際組織犯罪から資金を得ることを防止するよう明確に求めています。
本条約第五条は、締約国に対し、重大な犯罪を行うことの合意又は組織的な犯罪集団への参加の少なくとも一方をその未遂又は既遂とは別に犯罪化することを義務付けています。しかし、我が国においては、現行法上参加罪は存在しない上、共謀罪、陰謀罪が設けられているのはごく一部の犯罪にすぎません。
このように、我が国では現行法が本条約第五条が定める犯罪化義務を満たしていないことは明らかであり、テロ等準備罪を新設しなければ本条約を締結することはできないと考えています。
カンナタチ教授から発出された公開書簡についてお尋ねがありました。
カンナタチ教授は、伊原在ジュネーブ代表部大使に宛てた別の書簡の中で、自分はこれまでNGOが作成したテロ等準備罪処罰法案の非公式な英訳を見て立場を表明してきたが、日本政府の公式な英訳を見た上で、自分の立場が間違っているのであれば立場を訂正する用意があると述べています。
特別報告者は、各国の人権状況について調査し、その結果を人権理事会へ報告することとなっていますが、今回の公開書簡はそのような正式な報告ではなく、唐突に発出されたものです。この公開書簡は、法案を作成した当事者である日本政府からの説明を聞くことなく、一方的に見解を表明した著しくバランスを欠く不適切なものであります。この点について、G7タオルミーナ・サミットの機会に懇談したアントニオ・グテーレス国連事務総長も、人権理事会の特別報告者は国連とは別の個人の資格で活動しており、その主張は必ずしも国連の総意を反映するものではない旨述べていました。
カンナタチ教授による今回の言動は著しくバランスを欠き、客観的であるべき専門家の振る舞いとは言い難く、また信義則にも反するものです。日本政府の説明を無視した一方的なものである以上、政府のこれまでの説明の妥当性を減ずるものでは全くないと考えております。
我が国の取組を国際社会において正確に説明するためにも、この公開書簡の照会事項については、追ってしっかりと我が国の立場を説明するものを返したいと考えています。
警察の活動についてお尋ねがありました。
警察がその責務を果たすために行う行動は、もとより法令に基づき適切に遂行されなければならないものであります。警察には、引き続き、国民の信頼に応えるべく、法令を遵守し、適正に職務の遂行に当たってもらいたいと考えております。
防衛省情報本部電波部に関わるお尋ねがありました。
御指摘のいわゆるスノーデン・ファイルと呼ばれる出所不明の文書について、政府としてコメントすることは差し控えたいと思います。
防衛省情報本部の電波部長には警察庁出身者が就いてきていますが、これはその時々の任命権者が適切に判断した結果であると認識しています。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣金田勝年君登壇、拍手〕