加戸守行の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(加戸守行君) 思い返しますと、今から十年以上前、獣医学部構想に私は先頭を切って走りました。それは県内の事情等もありますし、また、私に教えていただいたアメリカでのいろんな獣医学部の充実の構想自体も受けながら、初めは、これだけの材料があれば行けると思って古巣にも当たりましたけれども、まず門前払い、言うなれば受付がされないということからスタートして、十年間の日時を振り返ってみますと、いかに既得権益を守ろうとする既存の団体が頑丈な岩盤を築き上げてきたのかということを今しみじみと感じております。
 世界でいかなる国においても、これだけの必要があるとみんなが認識しているものが十年たっても認められない世界なんてあり得るんでしょうか。これは獣医の問題です。しかし、こういったことがほかの分野でもあり得るんじゃないのかと。時代が求め、国民が求め、世界が求めて、なさねばならぬ、特に地方の悲痛な声も含めて、それがなぜ崩せないのか。
 そして、先ほど委員の御質問で、得たもの等の御質問ありました。
 考えてみれば、岩盤規制によって、既存の大学は教員を少ないままに据え置いて人件費を節約し、そして水増し入学で授業料を入れて、経営的にはほかの学部よりも獣医学部はドル箱になっております。そういう、ピーク時には何百人も増員、水増し入学がされておきながら、百六十人の今度の構想はびた一文駄目、玄関払いです。これは世界の常識から外れています。こんな規制があるのは日本だけです。私は思いました。それは、自分自身が軽く考えて、私の出身官庁ですから、先輩に敬意を表して努力してくれるかと期待しました。ありませんでしたね。
 でも、昔の役人は、私、違っていたと思います。私の若い頃、文部省が何に燃えていたか。教員の給与を上げることです。それは、実態として、県庁に入った職員と教員とは給与体系も違いますけれども、仕組みとして、行政職は係員から係長、課長補佐、課長と上がるたびに等級が上がっていきますから、給料が跳ね上がっていきます。教員の世界にはそれがない。それから、行政職は、特別昇給制度によって年間、一年間に一五%の職員が自動的に一号俸上がる。教員の世界では、勤務評定反対闘争があり、勤務評定によって差が付けられちゃいけない。
 したがって、これだけの、初めは肩を並べているはずが、気が付いてみたら一〇%も二〇%も県庁へ入った職員の方が上になっていくんです。でも、卒業する時点では、優秀なのは学校の先生になった人たちだったんですよ。これでいいのかというのが、文部省職員の思いが文教族をたきつけました、先生方頑張ってくださいと、必死に。したがって、政治の力を借りてでも公務員としてなすべき思いを達成できました。
 私は、安倍総理に任命された教育再生実行会議の中で繰り返し、今のなし崩しに消えていった教員給与に関して、これを、二〇%の優遇を措置した原点に戻って、教職員の人材確保に関する臨時措置法、略称して人確法の原点に戻ってほしいという悲痛な願いを提言の中にも盛り込んでいただいております。いつかはこれがまたよみがえってくることを願っている、これが私が役人としてなす仕事なのではないのか、そんな思いでございました。
 本当は、今の文部官僚に期待したいのは、こんな岩盤規制は取っ払いましょうよと大臣に進言して、他の力を借りることなく自らできるような役所になってほしいなと思います。しかも、所管の違いが、省庁の縄張があると同時に、文科省の中にも課の縄張があります。御承知のように、獣医学を担当するのは、獣医教育担当するのは専門教育課です。そして、同じ四年制から六年制の教育に延長されて、国家試験によって決められ、本当は総量規制があってしかるべき薬剤師は、薬学部は医学教育課の所管です。課が違うんです。ただそれだけの理由で、岩盤規制が固められてきた獣医学部は一名たりとも増員まかりならない。片や、横目で眺めておりましたけど、薬学部はかつて六千人ぐらいの入学定員が今一万二千人の入学定員に倍増しております。薬学部も二十幾つ増えております。誰も文句は言いませんでした。
 仮に加計学園が今治に薬学部をつくりたいと言えば、誰も文句は言わずすっとパスしたはず。加計学園だから薬学部認めないとは誰も言わないでしょう。こんなにたたかれません。獣医学部だからたたかれる、不思議ですねと。そこはやっぱり考えていただきたいと思います。
 恐縮でございます。

発言情報

speech_id: 119315261X00120170725_226

発言者: 加戸守行

speaker_id: 9235

日付: 2017-07-25

院: 参議院

会議名: 予算委員会