宮家邦彦の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(宮家邦彦君) ありがとうございます。
普遍的価値については、トランプ政権はちょっと今までとは違う考え方をしている。そして、先ほどもお話ししました、戦後つくられたシステムというのは、あれはアメリカのエリート層とそれから国際機関若しくは国際的な企業の利益になるものであって、それは正さなければいけないんだという全く違う考え方を持っている人がブレーンにおります。そういうことを考えますと、やはり日本が、日本にとっては自由貿易そして国際協調というようなことで生き延びていくしかないわけですから、G7の中で必要なリーダーシップを取っていくべきだと思いますが、幸いなことに、アメリカの大統領が替わる、イギリスも替わる、そしてフランスも替わる、そうこうしているうちに日本の首相は何とメルケルさんを除けば古参になってきているわけでございます。これは絶好のチャンスだと思っておりますので、おっしゃるようなことをやれるチャンスが回ってきたなという気がいたします。
力の均衡については、これもいろんな議論がありますけれども、私は、力が均衡するとかえって危ないという考え方もあり得ると思っています。もし、同じような力を持っている国が二つあって、一つが守ろうとして一つが攻めようとしたときに、力の均衡ができたときに、むしろ勝てるんじゃないかと思ったときの方が誤算に基づく戦争は始まりやすいという考え方もあり得ます。私は、力の均衡論というのはあくまでも理念的なものでありまして、必ずしも完全な均衡が安定をもたらすということではなくて、あくまでも、私に言わせれば、ちょっと失礼な言い方かもしれませんけど、よりましな武力集団がより悪い武力集団をある程度圧倒しないと、その均衡がかえって崩れやすくなるんじゃないか、むしろ力の均衡が完全にでき上がったときの方が危ないのではないかと私は思っております。
三番目、大人の関係。これは、何か日本の心の病とか言う方もおられるようですけど、それはとんでもない話で、そういうことを言うこと自体が大人の関係にまだなっていないんだなとつくづく思います。やはり意識をし過ぎです。そして、あらゆる意味で、大国意識もそうでしょう、若しくはいろいろな歴史の問題もそうでしょう、もちろん議論すべきことは議論すべきだとは思いますが、そのような過去のしがらみというものももちろんありながら、それを乗り越える現実的な関係になる、それを私は大人の関係と呼ばせていただきました。