宮家邦彦の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(宮家邦彦君) ありがとうございます。
私、意見違います。私が申し上げたのは、冷戦時代の方がより安定していて、より確実性があった、逆説的に言っているんですよ。確かに恐怖の均衡はあったかもしれないけれども、それなりの安定がありました。しかし、その時代が終わって、そして、国際主義が崩れて各国で醜いナショナリズムが出てくるようになると、むしろ世の中はより不安定になり、より不確実になっていく、これは当然だと思うんです。その中で各国が安全保障を考えていくときに、軍事同盟の重要性は今以上に、以前以上にはるかに大きいと思っています。そして、残念ながら、冷戦時代よりもそれが機能せざるを得ないような状況は起こり得る可能性は高まっているというふうに考えております。
今委員がおっしゃった趣旨は一つの考え方ではあると思いますが、それは一つの考え方でしかありません。残念ながら、人間はそんなに進歩しないのかもしれません。我々、グローバリゼーションの時代に、こんな相互依存の時代に戦争なんか起きないんだとずっと言われてきました、九〇年代から。しかし、グローバリゼーションが起きたのは技術の部分と制度の部分であって、人間の心までは完全にグローバライズされていないんです。それが証拠にヨーロッパでああいうことが起き、アメリカでもああいうことが起きていることを考えますと、おっしゃることはよく分かりますけれども、残念ながら、私は、むしろ伝統的な同盟、そして抑止力による安定というものが今まで以上に、冷戦時代以上に重要視されるべき時代が入ってきたと私は思っています。