宮家邦彦の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(宮家邦彦君) 大変核心に迫る御質問だと思っています。慎重にお答えをしなければいけないと思っています。余りぺらぺらしゃべると手のうちが見えるのかもしれませんが、しかし、私は政府の人間ではありませんから、一つの考え方をお話しします。
今おっしゃるとおり、法的な問題、そして物理的な存在の問題というのはもちろん大事なんです。私はそれは否定しません。ただ、もしこれを動かしていくとなると、もし私が責任者であれば、法的な問題、物理的な存在の問題と同じぐらいのエネルギーを対外的な説明に置きます。なぜならば、この問題は単なる、領土問題の、取り合いであると同時に、説明のし合いなんです。いかにその対外説明をするかということがポイントであります。そして、今、昔のように、誤解を恐れずに言いますけれども、領土を取り返すときは戦争ができた時代はもうとっくに終わっているわけです。
したがって、今の日本は、実効支配はしているけれども物が置いていないというものがゲームの始まりになっているわけです。その始まりでゲームをやらざるを得ないし、そのときに、このゲームが何らかの形で展開をしていくときに、それ一つ一つに説明ができなければいけないと思っているんです。
ということは、何を申し上げたいかというと、日本が、じゃ、それは絶対法的に正しいんだからやりますと言ってばっとやれば、それは下手すると逆手を取られて、日本が挑発をしたな、日本が現状変更しようとしたなという形でプロパガンダに使われる可能性があります。したがって、その意味では、おっしゃることは全くそのとおりなんですけれども、私だったらば、そのような形で最終的にプレゼンスを置くためにどのようなナラティブを考えるか、その中で相手側が、どこの国とは言いませんが、相手側が瑕疵があったときに、それに対する対抗措置として置かざるを得ないんだという形のナラティブをつくるのが一番いい方法だと思います。
今既にもう入ってきてはいますけれども、まだ軍艦が入ってきているわけではありません。若しくはドンパチがあったわけではありません。衝突があったわけでもありません。でも、そういうことを彼らがもしした段階で、それは一つの可能性として、説明ができることであればできると思います。ただ、こちらの方から一方的にやるということは、むしろ、何というんですかね、逆効果になる可能性がある。あくまでも我々は、最初から打つのではなくて、カウンターで対応していくというのが私はこのゲームの中で一番重要なことだと思っています。
物すごく時間の掛かるゲームです。これ、もしかしたら永遠に続くかもしれません。我慢比べなんです。そのときに一番大事なことは、相手が瑕疵があって、我々が常に正しいことをしているんだというナラティブが続いていくことだと思います。そのためにいろいろな相手の出方を見ながら、我々がそれに対応する措置をもう既に考えておいて、それをすかさずにやって、それを国際的にちゃんと説明をすると。この幾つかの動きが同時に起きないと失敗する。そうならないように今から準備をしておくべきだと思います。
ちょっと言い過ぎましたが、失礼しました。