世耕弘成の発言 (経済産業委員会)
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○世耕国務大臣 やはり、今御指摘のとおり、本当に危機的な状況だというふうに思います。単なる企業の後継ぎの問題ではなくて、やはり、二十二兆円のGDP、六百五十万人の雇用が失われるという、経済全体の問題として把握をしなければいけないと思っています。
先ほど城内委員の御質問にもあったように、ああいういい技術を持っているのに継承できない。ただ、大企業にMアンドAされるというのは必ずしも悪いことではないとは思いますけれども、いい技術を持っているのにしっかり会社が継承されない。あるいは、黒字なのに廃業に追い込まれるというようなこと、これも本当に深刻だと思いますし、また、私の地元の和歌山のようなところでもそうですけれども、過疎地においては、例えば、そんな黒字ではないんだけれども、小さな町のスーパー、それが廃業してしまうと、その地域の生活そのものが成り立たなくなるというようなことも、事業承継がうまくいかないことによって、これから頻発してくるんではないかという危機感を持っております。
そういう意味で、まず税の面からは、これはお答えしていいんですかね、今考えていることを。税の面からは、平成二十一年から事業承継税制というのを入れて、毎回毎回少しずつ改善しながらやってきているんですが、もう十年近くたっているのに、まだ利用した人は、相続、贈与、両方足して二千件程度という状況であります。これは、明らかに使い勝手が悪いわけであります。
幾つかの視点があるんですけれども、まず、全額猶予されるわけではない、三分の二の八割までということですから、実質五〇%ちょっとしか猶予されないということ。あるいは、猶予されたとしても、その後いろいろなことが起こるわけですね、その条件が厳し過ぎる。例えば、同族で常に過半数持っていないと、それを割り込んだら直ちに税金を払ってもらいますよということになるわけですが、当然、第三者割り当て増資とか、いろいろな選択肢があるんですが、それが縛られてしまっている。
あるいは、最終的に、先ほどの注射針の会社のように、十年頑張ってみたけれども、どこかに売却をする、そのときに、親から引き継いだときは一億円の価値のあった会社が、売却したときにはもう二千万円でしか売れなかったというときに、いきなり税務署がやってきて、はい、十年前の一億円分の相続税を払ってくださいね、これでは怖くて使えないとか、あるいは、雇用条件、八割を維持しなければいけない。これも、これからいろいろ、自動化とか生産性革命とかをやっていく中で、人手不足に対応して、退職した人を補充しないで機械化を進めるというような選択肢が縛られる。
こういうやはり使い勝手の悪さがあって、二千件にとどまっています。
毎回毎回建て増しのように改善はしてきていますが、ことし、来年度へ向けての税制改正では、抜本的な対策をぜひとりたいというふうに考えております。